八雲くんと夏目くんと、たまに誰かさんと誰かさん。その4。
八雲くんと夏目くんと、たまに誰かさんと誰かさん。その4。
あっこちゃん「夏だわ」
鏡花姐さん 「そうね」
あっこちゃん「わたしの戦いの季節がやってきたわ」
鏡花姐さん 「ああ、コミケね。今年も本を出すのね」
あっこちゃん「もちろんよ。大切なファンを裏切るようなことはしないわ。でも、少し息づまっているのよ」
鏡花姐さん 「あら、妄想の世界でしか生きていけないあんたでも進まないことがあるのね」
あっこちゃん「ちょっと、人を夢の住民みたいに言わないでよ。まあ、否定はしないけど。なんかこう、ガンっとしたネタが降りてこなくてさ。だから今、モデルを見て色々考えてるのよ」
八雲 「あっこちゃん……。それでこっち見ないで」
あっこちゃん「八雲ちゃん、取りあえず、ナッくんに抱きついてくんない?」
八雲 「イヤだよ! あっこちゃん、なに言ってんの!?」
あっこちゃん「八雲ちゃんは細くて小さいから、絶対いい感じにナッくんの腕の中に納まると思うのよね」
鏡花姐さん 「やだ。なにそれ。萌えるわ」
あっこちゃん「でしょ?」
鏡花姐さん 「ていうか、わたしが抱きしめたいわ」
あっこちゃん「鏡花だと八雲ちゃんを抱き殺しちゃうでしょ。却下よ却下」
鏡花姐さん 「なら、ナッくんを抱きしめるわ!」
あっこちゃん「そんなことしたら、あんたまた一本背負いで沈められるわよ」
鏡花姐さん 「もう、あの頃のわたしとは違うわ!」
あっこちゃん「そんなマッチョな体でクネクネしないで、美しくないわ」
鏡花姐さん 「ちょっと! ひどいわね!」
あっこちゃん「でも、二人とも格闘技をしている設定は面白いかもしれないわね」
鏡花姐さん 「はあ?」
あっこちゃん「拳で語り合い、そこで愛も伝える。うん。いけるかも。そうと決まれば技の勉強をしなきゃ。鏡花、柔道技でいいから、適当に後輩を見繕って技を見せてちょうだい!」
鏡花姐さん 「ちょ、ちょっと、あっこ!?」
あっこちゃん「さあ、行くわよ! あ、八雲ちゃん、ナッくんありがとう! いいのが書けそうよ! じゃあね!」
【あっこちゃん、鏡花姐さんをひきずって退場】
八雲 「……なんだったんだろう……」
夏目くん 「さあな」
今年もお祭りの季節がやってきました。