~if~幻想小話『神霊の依り憑く月の姫』
……うん。なんかの記念企画だった気がするけど……忘れた(^_^;)
やぁ皆さんこんにちは。みんなのアイドル白夜どぅぇーす!……あ、ちょっ!殴らないで!?わざと!わざとだから!
……コホン。じゃあ落ち着いた所で、現在位置の把握を……。
現在位置は魔法の森。ちょうど、魔理沙と修行という名のガチ弾幕ごっこをしてきたとこだ。
……しかし魔理沙も強くなったな。霊夢には流石に劣るけど、紫に勝っちゃったもんなぁ……。
……あぁ……まだまだだな、俺。
本来なら俺が勝ってもいいんだけどなぁ……やっぱり、性能についていっていない気が……。
あ、性能についていってないってのは……えー……性能は良いけど、下手な人が使う格ゲーキャラって言えば伝わるか?
そんな事を思っていると、何故か。黄色いあの人を思い出した。
「らんらんるー!」
唐突に思い出し、唐突に言ってみる。
「……恥ずい」
……何やってんだろうな、俺。
誰も聞いていないで良かった。
「……帰ろ」
そうして、帰宅すべく歩みを進めた時。
シュタ。ムギュ。
上から何かに潰された。
「着きましたか……。さっそく、あの馬鹿男女を見つけないと……」
「誰が男女じゃあああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「キャア!?」
上に乗ってきた「人」を起き上がりながら退かす。
どかした瞬間。薄紫色の長い髪が見えた。
「いたた……何奴!……ってあぁ!!居たぁ!!」
「人を踏んどいて気づくの遅いな!?」
そう言って、俺は自分に向けて指を指している薄紫色ポニテの奴に目を向けた。
「……ってなんだ。依姫か」
「なんだとはなんですか!」
そう言って、俺に掴みかかってくる。
……ちょ、まっ、く、首が締まっ……。
「だいたいあ「ブクブク……」なたがあぁぁぁぁ!?閉めすぎたあぁぁぁぁ!?」
俺は、首を絞められ気絶した。
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「待ちなさいっ!」
「嫌ウサ!」
ドタバタと、走り回る音で目を覚ます。
……は?なんで依姫がてゐを追っかけてんの?
しかもてゐは余裕そうに走り回って居るが、依姫に至っては剣を振り回している始末。凄く危ない。
「待ちなさい!!……てい!」
依姫が、苦し紛れに剣の横でてゐの背中を叩く。
ビシッ。
「ウサ!?」
てゐが痛さに飛び上がる。
「あ?」
……そして、飛び上がった着地点には俺が。
「ウサアァァァ!?」
「んぎゃあ!?」
ゴチン!!
俺とてゐはぶつかった。
おおお……頭が痛てぇ……。
「ご、ごめんウサ」
てゐが謝ってきた。いや、別に良いんだけどさ……。
「なんでよっちゃんはてゐを追っかけてたんだ?」
「よっちゃんってだれよ!」
「お前」
「何か後ろにイカってつきそうな名前ねぇ!」
依姫がいちいちツッコミを入れてくる。面倒くさいから話を進めよう。
「なんでよっちゃんはてゐを追っかけてたんだ?」
「この性悪兎が私になんかしたのよ!」
「は?」
何かした?物理的にか?いや、依姫がてゐにそんな事されるはずが……。って事は呪いの類か?でも、てゐって呪いなんかかけたっけ……?
一人で考えていると、てゐが答えを出してくれた。
「実はウサね……この人に、『笑いの神』をおろさせたウサ」
「は?」
笑いの神?何のことだ?
「だからぁ――」
てゐが詳しく説明をした。
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まとめるとだ。
まず、首を締められて気絶した俺を依姫とりあえず背負って運ぼうとしたらしい。
んで、歩いているところをてゐが発見。永遠亭に案内をした。……この時、てゐは神下ろしをする綿月依姫だと分かったんだと。
そして、依姫が何かお礼をしたいと言った時、てゐが
「この巻物にある神を下ろしてくれたらそれで良いウサ」
といい、それだけかと思いながらも依姫は神下ろしを実行。すると、不可思議現象が沢山起きるようになったという。
「てか、オイ……笑いの神って……」
「そのまんまウサ。巻物は古道具屋で見つけたウサ」
「はぁ……」
笑いの神ねぇ……そんなの神下ろしをしたのか。つか、出来たのか。
「……って事は、生徒会○一存の西園寺つ○し的な事になるのか?」
「そうウサ」
あ、通じた。……じゃなくて。
「それにしても兎!戻せないんだけど!」
「あぁ……巻物によると、あと5時間は戻せないウサ」
「えぇっ!?」
……あと、5時間笑いの神が降りるのか。
「ってことで白夜!事後処理頼んだウサ!」
「あ、こら、待ちやがれ!」
「待てって言って待つ奴が何処にいるウサ!」
「あ、オイ!……ったく。逃げ足だけはやいな」
てゐは「ウササ~!」と言いながら去って行った。
……仕方ない。
「てわけなんだが……」
「笑いの神ねぇ……まぁ……解けないんだし、しょうがないかな……」
はぁ~、とため息をつく依姫。
「んでどうすんだ?月に帰るのか?」
「嫌よ。この状態のまま帰ったらレイセンらに笑われ――」
と、言っている依姫の顔面にカナブンがカツーンと音を立てぶつかった。
いきなりの出来事に会話が止まる。
「……レイセンらに笑われるから」
「続けんのかよ!」
始めて見た。話してる途中にカナブンぶつかって、話続行する人始めて見た。
「ま、まぁとにかく。とりあえず永琳様に会いに行きましょう。あなたを泊めてくれたのよ」
「泊めてくれた原因は依姫の首締めだけどな」
嫌みを垂らしながら立ち上がる。そして、てゐが出て行った後開いたままの襖から出て行……こうとすると。
「ワンワン!」
「何だぁ?」
一匹の柴犬が部屋に入ってくる。……あぁいいなぁ。犬。いつか飼いたいな……。
そんな事を思って居るのをよそに、クルクルと部屋を回る柴犬。その光景を見て、のほほんとする二人。そして、依姫の元に行き……。
依姫の足で腰を振り出した。
「「……」」
二人して表情が凍りつく。
……あー……えと……な、何かフォローを!
「そうか依姫……ついに欲望が……」
「誰が犬なんかに欲望開放するのよ!」
「その言い方、ココロコ○クトみたいだぞ」
「うっさいわね!言ってて分かったわよ!てか、いちいちしてきすんなー!!」
うん。何とか持ち直した。その分、依姫が五月蠅くなったけど。
依姫は、いつの間にか襖の外へ移動していた。
「ほら、行くわよ!」
「ちょ、早いって!」
俺達も移動した。
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はい。永琳とこ着きました。……三時間後、二人して、小林○子並みの衣装を着て。
……は?何でこうなってんのか?別に何ともなってないよ?何言ってんの?
ただ……依姫がバナナの皮踏んで足滑らした後、何故か狂気のモードになっている鈴仙の目とばっちりあって、依姫が暴れて人里の方へ行ったあげく、幻想的強者全員で依姫を止めるべく自身の最大技出したら何か力が働いて、何故か俺と依姫が外の世界の例大祭の場所に落下し、依姫がもみくちゃにされたあげくまた依姫が暴れて警察に何故か俺もいっしょに捕まり、鑑識に依姫が回されそうになったのを俺が助けて、錦○圭のテニスの混合ダブルスの相手として出て、長崎のちゃんぽん食べて、名古屋城行って、沖縄で泳いで、アフリカでライオンの子供見てのほほんとして、碧陽学園行って、ユクモ村行ってジンオウガ狩って、雛見沢行って惨劇見て、小○幸子のライブ行って、小林幸○と意気投合して、○林幸子の服もらって、紫に永遠亭送還されただけだけど何か?
ついでだから、永遠に今まであったことを話す。
「……大変だったわね……大変だったわね……」
永遠が物凄く慰めてくれる。
「……止めてくれ永遠。色々ありすぎて、その慈悲の言葉が一番つらい……」
俺は言葉を返す事が出来たが、依姫に至っては……。
「うぅ……ひっぐ……えーり゛んざまぁ……」
泣いちゃってる。うん。
がっちり抱きつきて離れない依姫。……おい、永琳が困ってんぞ……。
「さて……まぁ……とりあえず何でこうなったの?」
永琳が依姫の頭を撫でながら訊ねてくる。
「いやぁ……カクカクシカジカで……」
「なる程ねぇ……てゐが……後で叱っておくわ」
おお怖い。永琳の目が獲物を捕らえるライオンの目になっている。てゐ、ご愁傷様。
「……はぁ……」
「んで、どうすんだ?この後」
俺は依姫に尋ねる。すると、依姫はっ!?
「そうねぇ……どうしようかしら……」
とか、言っている依姫の横で、凄い事が起こっていた。
「何かこのまま過ごしてもまたあんな事になるだろうし……」
「あ、ああそうだな(何で兎とさっきの犬が合体してんの!?しかも四組!?)」
「そ、それだったらここにいれば良いじゃない?(ちょっと白夜!!今種族の垣根を越えた頂上現象が起きてるわよ!?)」
「(知らねえよ!!……ってオイ!!何か兎踏ん張ってるぞ!!)」
依姫の後ろで、丁度……その……行為を終えた兎が踏ん張っている。
そして。
「「(う、生まれたぁぁぁぁ!?)」」
兎ね耳を持ち、尻尾が柴犬なやつが生まれた。……何が起こってんだ?
「うーん……やっぱりここにいようかな?」
「そ、そうだな(おい永琳!!兎と犬と兎犬らが各々共食いしてんぞ!?)」
「そ、それじゃあ綺麗にしないとね(白夜!!依姫の後ろに血が!!内臓が!!グロい!!)」
「はい?永琳様、何をですか?」
「あ、え、えっと……せ、世界中を(ああっ!?某スライムキング見たく大きくなってるわよ!?)」
「世界中ですか!?別にそこまで地球は穢れてるとは思ってませんよ!?」
「そ、そうよね。ならいいわ(ああっ!!姫様の部屋に!?)」
「(俺が行ってくる!!永琳はうまい具合に対処を!)依姫!!インフルエンザと、ペルトと鼻炎と肩こりとはしか併発したからちょっと医者行ってくるわ!!」
「えぇ!?医者ならここに……あ…行っちゃった……」
「さぁて、私達は話でもしましょうか(なるべく時間稼ぐのよ!)」
「永琳さま目が怖いで……あ、ちょっと!いやぁぁぁぁ!?」
こんなかんじで、俺は犬兎キングを討伐しに行った。
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「つ、疲れた……」
只今、永遠亭の廊下をトボトボ歩いております。
……まさかな。あの犬兎キング倒すのにダークスパーク五回撃つ羽目になるとは。
「もう魔力も何も空からだ……」
……はぁ……ツイてねー。今日、ここ止めてもらおうかな……。
「そういや、そろそろ五時間だな」
そう言って、永琳の診察室にはいる……と。
「あ……」
「っ!?……」
そこには何故か。……着替え途中で、色々見えちゃってる依姫が。
「……すいませんでしたぁぁぁぁぁぁ!!」
回れ右をし速攻ダッシュ。しかし。
「……覚悟は出来てる?」
一秒で捕まった。
「『笑いの神』はまだ健在かよチクシヨォォォグワァァァァァ!?」
……言わずとも分かっているように、その後、依姫に弾幕でボコボコにされ気絶しましたハイ。
しかも、起きたら依姫帰ってるし、てゐは柱に縛り付けられて、「私は馬鹿です。イェーイ!!」とかかれた看板をぶら下げていた。
……はぁ……もう何がなんだか……。