~If~ハロウィンの幻想郷(弐)
博麗神社にて行われたハロウィン宴会。普通のハロウィンと少し違うようにした。
普通、子供が一つ一つ家を回ってお菓子をもらうのだが、今回は、宴会に来てくれた大人の人に説明し、『ちっちゃな子供』がトリックオアトリートと宴会で言ったら貰えるようにした。
子供達には事前に言ってある。
「とりっく、おあ、とりーと!!」
ほら、早速…
「ってチルノか」
最初(正確には二番目か)に会ったのは以外にも氷妖精のチルノだった。
「あたいだよ!!」
どこぞやの芸人さんみたいに答えてくれた。
「そんな事より!!早くお菓子!!」
何時もとは違うコウモリみたいな洋服の羽根を揺らせながらチルノ言った。
「分かってるよ…ほら」
「わーい!!」
手作りクッキーをチルノに渡した。
「白夜ありがと!!んじゃねー!!」
チルノは去って行った。
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「さ~て、お次は誰かなっと」
「おい、アリス、白夜居るぜ、白夜」
「ちょ!?止めてよ!!」
普通の魔法使いこと霧雨魔理沙と七色の人形使いこと、アリス・マーガトロイドだった。
「よう、魔理沙もアリスもひさしぶり」
「ひさしぶりなんたぜ!!」
「ひ、ひさしぶり…元気だった?病気とかしてない?」
魔理沙は相変わらず元気だしアリスも相変わらずだな。
………余談だが、俺とアリスはかな~~り良い感じだったりする。要するに、恋愛中。詳しくは作者に任せる。
「そういや魔理沙ら仮装は?何時もの服じゃんか」
アリスは魔理沙の白黒ドレスを真似た衣装を着ていたが、魔理沙は何時もどうりだった。
「だって仮装するって言って香林堂に行ったら、気に入る服が無くてな。で、どうしようか悩んでいたときに私の服みたいな服があったからこのままで良いじゃんって」
「適当すぎんだろ…」
俺が頭を抱えて居るとアリスが「そういえば」と思い出したように言ってきた。
「あなた、能力が変わったんでしょ?」
!?
「な、何でアリスが知ってんだ?それは一部の人しか知らないはずじゃ…」
いつどこでばれたんだ?と今までの行動ルートを検索する。
「知らないの?あの隙間がばらしてたわよ。確か…『物質を創造、変化させる程度の能力』…よね?」
あの隙間ババアぁ!!今度会ったら覚悟しろよ!!
まぁ、それはさておき。
「そうだよ。いかにもそのまんまの能力だよ」
そう言って、俺は能力を使用して雷を発生させた。…どうやったか?雷の発生ってググッて見れば分かるぜ。
アリスと魔理沙の間に小さな雷が走る。
一瞬、どこぞやの天人の嬉しそうな悲鳴が聞こえた気がするが、気のせいだろう。
「へぇ~、隙間の言っていた事は本当みたいね」
アリスが感心したように言ってくる。
「なあ、さっきから話してる紫って誰だ?」
この白黒はいきなり何を言い出すんだ?
「し、知らないのか?」
「ああ、知らないぜ。だからさ、誰だよ、その紫って?」
さて、俺に3つの選択肢が出された。
一、教える。(それだと紫と戦う時、どうなるんだ?)
二、教えない。
三、???
どうしようか…よし、決めた。
思考時間、約3秒で選択肢三を選んだ。
「魔理沙、そうゆう事は人前では、言ってはいけないよ。作者にはの大人の都合ってものがあるからね」
「は?何言ってんだ?」
作戦失敗、帰還する。
「アリス後は任せた!!じゃ!!」
俺は全速力でその場から去って行った。
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「おなかすいた!!妖夢~早く~」
しばらく歩いて聞こえたこの声。この皿の量は、まさか…!
「あ、白夜~やっほ~」
「やっぱり幽ヶ子か。相変わらず食ってんなあ」
すると幽ヶ子は不満そうに頬を膨らまして言った。
「ちょっと~、レディに向かって失礼じゃない~?」
「わりぃ、わりぃ。…で、幽ヶ子、その格好はどうにかならないのか?色々と、目のやり場に困るんだが」
只今、幽ヶ子はゾンビの格好を何故だかしている。服のデザインから、色々な所が破けていて色々と見えている。
「まあ、いいんじゃない~。あなた、アリスにしか興味ないんでしょう~?」
「うむ、そうだがn「幽ヶ子様!!もって来ました!!」よう、妖m「早く早く~!!」…はあ…」
妖夢が沢山の料理を抱え、バタバタとやって来た。
「あ、白夜さん!!」
「ひさしぶり、妖夢。妖夢は何時もと同じなんだな」
「幽ヶ子様がこんなんですからね。着ている暇も無いですよ」
「よ~む~。早k「霊符「夢想封印」っ!!」「恋符「マスタースパーク」っ!!」あら~?」
幽ヶ子が妖夢を呼ぶか呼ばないか、という時にそんな声が聞こえてきた。
「妖夢!幽ヶ子!ちょっとあの二人止めてくるわ!!んじゃあ!!」
「またね~」
「さようならー!!」
そして幽ヶ子と妖夢と別れた。
意気揚々と走って行った俺が紅白と白黒の弾幕をいっぺんに食らい、宴会終了までのびていたのは別のまた話だ。
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「ふう…」
気絶から立ち直り、気付いたら宴会が終わっていた事に気付いた俺は縁側で一人月見酒をしていた。…すると、いきなり八雲紫が隙間から身体を出してきた。
俺新たな器に無言で酒をつぐ。
紫は「ありがとう」とだけ言って俺の隣に座った。
しばらく飲んでいると紫が唐突に話した。
「こんな光景が見れるのもあなたのお陰よ、ありがとう」
紫は宴会で笑顔になっている人達を見る。
「人間と妖怪の共存…私でも長い年月を掛けてやっと形ができかけただけだったのに、あなたがいるだけでこんなにも理想とする幻想郷が出来た。貴方には感謝仕切れないわ」
紫が俺に頭を下げてくる。
「いやいや、俺自身もこうなるとは思ってもみなかったからな。…そもそも紫に言われなきゃそんな事思いもしなかったし」
そう言って俺は自分の酒を飲み干す。
「さて、宴会もそろそろお開きにするか」
「あらそう?なら私も帰るわ」
そう言って紫は隙間を出現させその中に入った。
「…ありがと」
「え?」
「私の理想を現実にしてくれて。本当の幻想郷にしてくれて」
「なんだ、そんなけとか。いいんだよ。俺がやりたかっただけだからな」
ニシシと俺は笑う。
それを見て紫は安心したようで
「それじゃあ…さようなら」
と帰っていった。
縁側に静寂が舞い降りる。
そして、
「おい、出てこいよ創造者。ずっと俺の事見てんだろ?」
白夜がそう言うと
近くの空間が割れ、中から人があらわれた。
「何故分かった?」
創造者はまともに目視ができなかった
創造者は白夜に問う。
「思い出したからな、何もかも。ま、実際思い出して気付いたのはもっと前だけどな」
俺は目視できない創造者を睨む。
「お前…本当に『あれ』をやるのか?」
「やる。我々と世界のためだ」
「……。」
俺はしばらくの思考ののち創造者に向かい拳を突きつけた。
そして、
「ふざけた幻想を見るのはいい加減にしろ!!そんな幻想…俺がぶち殺してやるッ!!」
俺の隠された戦いが始まった。