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年始祭前

朝、朝というのは何故こんなにも憂鬱なのかしら。寝起きの頭でそんなことをぐるぐる考えていたら「お嬢様、失礼します。」その声と部屋扉が開く音で二度寝しようとすると「お嬢様」そう言われて上半身が起き上がる。


いつから声をかけられるだけで起きてしまう体になってしまったのだろう。はぁぁぁぁ。心の中で大きなため息を吐き、私の乳母ミーナに挨拶をする。『おはよう、ミーナ』「おはようございます、お嬢様」ミーナが下級メイドに私の髪を整えさせながら今日の予定を私に伝える。が残念なことに私は寝起き1時間は、頭がうまく回らない。

もう8年以上一緒にいるのにミーナはこのことをまだわかっていないのか、嫌がらせか?


髪を結ぶのも、着替えるのも終わった頃にようやく頭が回り始めた。時計を見ると6時まだ朝食まで1時間ある。何故毎朝5時に起こしに来るのか、、、まだ寝られる時間なのに。

「まだお時間ございますし、本日のご予定をもう一度ご確認してもよろしいでしょうか」

やはり、ミーナはよく出来たメイドね。


『ええ、他は下がっていいわ』私がそういうと「失礼いたしました」と下級メイドが部屋から出ていく。「では、改めまして、、、ご確認が終わりましたら小公爵様にご挨拶に向かい、7時からご家族でお食事となっています。お食事が終わりましたら、10時にブティックのデザイナーが起こしになり、11時に商人さんがいらっしゃるので、年始祭のお召し物を選ばれた後、12時半頃にレイシア妃とお食事、3時から小公爵様と西の温室でティータイムをお楽しみになられましたら、5時から算術、魔法のお勉強をした後、7時からご家族でお食事となっております」長い。「そう、ありがとう。もう下がっていいわ」『では、失礼いたしました』


「はぁぁぁぁぁ」


やっと誰もいなくなった。昨日買った魔石と魔導回路を必死に書いた紙を取り出し、紙に書いた通りに魔導回路を造っていく。普通に魔法を使うよりも魔道具を造ったり、魔導回路を書いたりする方が何倍も難しい。


「お嬢様、お時間です」

『あと少しなの』「お時間です」聞く気が無いわね。はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。心の中で大きなため息を吐き、『わかったわ』


素直に部屋を出て、お兄様の部屋の前。『レイニアです、お兄様』返事を待たずに部屋に入り、使用人を部屋から出す。「おはよう、レニー」ふわふわ赤い髪に、母譲りの桃色の瞳。羨ましい。『おはようございます』お兄様は不服そうな顔で、「その喋り方やめろ。誰もいねぇだろ」お兄様は、いつもその口調でしょ。心の中に留めておこう。『そうだねおはようでも、残念ながらもう時間だから行かないといけないわよ』「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、行くかあああ」『はい、お兄様』口調を戻し、食事室へ向かう。


食事も、服と装飾品を選びも終わり、

お母様と2人だけの食事会が始まる。「それでね、それでね」この人は兄様によく似て、、、元気な人だ。そして、「レニちゃん、聞いてるの?」『はい、聞いています。』「そう?そう言えば昨日街まで行ってんでしょ、危ないじゃないレニちゃんはかわいいんだから」そう親バカである。


『ごめんなさい』「謝って欲しい訳じゃないの」じゃあどうしろと。行ってしまったものはしょうがないじゃない。めんどくさいな。「今めんどくさいと思ったでしょ」この人は抜けているように見えるが私の心を見透かしてくる。『そんな事は』「言い訳は、ダメよ」口を尖らせ子供のように言う。童顔も相まってか、この人可愛いな。こういう所作だけではなく、ふわふわの白髪に桃色の瞳。


さすがあのお父様を落としただけはある。そう、オルメタ夫妻は、この時代に珍しく政略結婚では、ないのだ。「レニちゃん、聞いてるのぉぉぉ」この後も適当にはいはい言って食事会も終わり、その後も適当に過ごした。気づけば真夜中、今日はもう寝よう。

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