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タイトル未定2025/05/09 21:03

「むふふん。それじゃあ早速、EAの設定じゃな」

「どこから探すんだ?」

「お主は便利なアイテムがあるじゃろ。このPCや携帯を使わないでどうするんじゃ」

「いや、そうじゃなくて。ちょっと検索しただけでも山のように出てくるぞ。どれがいいかさっぱりわからん」

「そこでエアちゃん大活躍の巻!じゃ!」

ああ、ドヤるってこういう顔なんだな。

「まず、ラインのオープンチャットで多いところを探してみるのも一つの手じゃ。じゃがあまり賑わっていないと、見ていても寂しさしか感じんから」

「それは確かに」

「ほどほど書き込みがあるところがいいかもしれんの。中に入らないと詳細が分からんが、見てみて性にあわんかったら退会しとくといいな。オープンチャットでラインが大変な事になるからの」

「実感がこもっていないか。そこ」

「見たいチャットがどんどん下にいくし埋もれるし朝に見てみると通知がえらい事になっとるし充電はガンガン減っていくし自分が動かしていないタイミングに限って利確ラッシュは来るし…」

「わかった。それ以上は言わなくていい」


エアが手慣れた様子でスルスルと携帯を操作していく。

「ほれ、ここなんかどうじゃ?」

一つのオープンチャットを開いた。

「扱っているEAの種類も豊富じゃから、乗り換え割よりも簡単に入れ替えができるぞ」

「…なるほど。いろんな人にコンタクトをとるよりもそっちの方が簡単ってわけだな」

「そうじゃ。お主のように出不精で…ゴホン、どっしりと腰を落ち着けていろんなEAを試したい輩に合っとる」

「おまえ、いま出不精って言ったろ」

「気のせいじゃ」

「いや、気のせいじゃないだろ」

「それはさておき」

完全にスルーするつもりだなコイツ…


「ほぉら。この三本マークを見てみると、説明文に魅力的な言葉がいろいろ書いておるじゃろ」

それぞれのEAの特徴がツラツラと書かれている。

証拠金〇〇円、公開デモ口座…

月利10~10,000%!?

マジかこれ。

「内容に騙されるでないぞ」

「勧めておいてそれかい!」

「いや、それは本当の話じゃ。都合のいい事だけ鵜呑みにしてるといいカモにされる。世の常じゃわい。ほれ」

そういうと、MT4を手早くダウンロードしてデモ口座を一つ開いて目の前に突き付けてきた。



「ほれ。これを実際に持っていたらお祈りコースじゃろ」

「…冷汗がでるな」

「しかもこの証拠金を見てみるがいい。一千万オーバーじゃぞ。こんなのをポーンと入れてEAを回していたら正気じゃおれんわい」

コクコク、と思わず無言でうなずいた。

「実際、ロスカットになると『ギャオォォォォォン』とジャングルの奥地から聞こえてきそうな叫び声がよく聞こえてくるわい」

聞くにつれ、他人事ではない。

「じゃが、これを耐えきれば爆益になる事もある。それもEAの一つの醍醐味じゃ」

「待て。ギャンブル感凄いな」

「脳汁ブシャーじゃ」

「神様が言っていいセリフじゃない」

「じゃが、EAは感情がない分だけ無慈悲な動きもするが、下手なナンピンもせずに利益確定もしっかりとしてくれる。それは評価する点とは思わんか?」

「でも一気に資金が無くなったらかなり堪えるんだけど」


「今までコツコツと損するか利小損大で資金を溶かしてきたお主の言えるセリフかの?」


グサリ。今のはかなり胸に刺さった。

「…よし。それじゃあやってみるか。EA」

「いい心構えじゃ!じゃあ、まずはここから「追加口座の開設」をしてみるんじゃ。EAは対応している口座を紐づけしないと使えんからの。MT4、スタンダード口座で作るんじゃ」


https://x.gd/OpPWh


ふむふむ。

…さっき新規口座開設したのは一体…

「新規口座開設したのは一体、って顔じゃな?よーーーくエラーになるんじゃ。何回も口座開設の確認で「認識できません」って言われるのは、別のページを開いてしまうか、何か作業を間に挟んでしまう事が多いんじゃ」

「あー、なるほど」

「まあ、大体は根気よく対応してくれるから安心してラインして欲しいのじゃ。ただし、あまりにも人を馬鹿にするような内容やセクハラな発言、記載している以上の事を何度も質問してくるのは褒められた態度ではないの」

「記載している以上の事って?」

「バックテストの結果はどうだーとかスリーサイズを教えてくれーだとか、なんで服が変わるのーだとか…バックテストがそんなに気になるなら自分でEA作るか検証しろー!!」

ハァハァと肩で息をしているエアを哀れみの目で見る。

「苦労が多そうだな」

コホン、と一つ咳払いをしてこちらに向き直るエア。

「そもそもじゃな。そんなに気になるなら、人が提出してきた何かを見て満足するのではなく自分で検証するくらいの気概がないとダメじゃ」

「まあ、そこはなぁ」

自分の会社でも顧客に渡すデータはある程度、取捨選択しているのでなんとも言えない。


とりあえず、追加口座を作ってしばらく待っていると「ポン」と軽い通知がきた。追加口座の承認が下りたらしい。早速口座に資金を入れた。

口座に反映された資金には7万円にクレジットボーナスがついていた。


「どのEAがいいんだ?」

「これでよかろ」

勝手にまた携帯を操作して申請をされた。すぐにダウンロードサイトを経由して一つのEAファイルが届く。

URLをPCに転送して、ダウンロードして、と…


「PCにMT4をダウンロードして、組み込むんじゃ」

ふむふむ…どこに?

「ファイルから、データフォルダを開いてMQL4を開いて…」

説明を受けながら操作を進める。

「これで、この『自動売買』ボタンを押せば開始するんじゃ」

「これか?」

ポチ。

「お、さっそくポジションとった。」

「ああああああ!!ちょ、待つんじゃ!設定が!!1分足!!!」

売りポジションを持った瞬間、チャートがガクガクと動き始め、ものすごい勢いで上昇していく。

「ギャォォォォォォン!!!?」

「ちょ、待て、一回落ち着くんじゃ!」

ポポポポン、とナンピンが始まってマイナスが増えていく。

「自動売買を一回停止するんじゃ!」

震える手で自動売買ボタンをクリックする。

マイナス3万、マイナス3万5千円…。

「そ、損切は」

「待てい!」

手をパシンとたたき、エアがじっとチャートを見ている。

「よし!今じゃ!自動売買ボタンをもう一回つけるんじゃ!」

「いま!?ナンデ!!?」

「いいからつける!抵抗線のラインじゃ!」

ポポポン、とまた新しいポジションをとった。ポジションを新しくとったところで、一気にマイナス6万。泣きそうだ。思わず目を覆う。

「よし…よし、よーーーーし!」

く、くく、と上昇がとまり、かくかくとしばらく横に動いたところで少しづつローソク足が下に下がってきた。

マイナスが少しづつ少なくなってきた。

プラス2000円、マイナス4000円、プラス10000円…

「決済ボタンを押すんじゃ!」

「決済!!!!」

プラス12000円。深く息をついた。

「こっっわぁぁぁぁぁ…」


「設定を何もしないうちに自動売買ボタンを押すからじゃ!ワシのいう事をちゃんと聞かんか!」


せ、設定ってそんなに大事なのか!?


------------------------------------

次回!設定は大事!?ロジックに任せきりはダメ、絶対。

近日公開予定です(^^)


オープンチャット開設いたしました。


オープンチャット「エアちゃんのEAおきば(正規代理店)」



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