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64 天使の里

神の力を宿し生まれ、5歳の時、創造神により神界に保護され育てられる。神界で磨かれたその力は、既に神の域すらも超えているのではと、12柱の神々は囁く。

「どう?可愛くない?この教会」

「めっちゃ可愛い!でも私達の結婚式には狭過ぎよ?

 魔王さん達も参加してくれるんでしょ?1000人超えるかも?ってハーゲンさんが言ってたわよ?」

「うん言ってたね。俺も聞いたよ。」


 ここはモニカ島。タキに破壊された建物等はアルティスの神聖力で元通り。

 怪我の功名だがこの能力は色んな所で便利に使えた。

 ここに新婚旅行で、と思っていたアルティスだが、せっかくだから、ここで式も上げ、リゾート島の宣伝に使ってしまおうと考え、小さな教会を作った。

「1000人超えって何?って思ったけど皆んなにここを知って貰うには良いかな?ってね?

 でもねそんな大きな教会作っても仕方ないじゃん?でこれにしたんだよ?」

「うん、それは分かったけど、1000人はどうするの?」

「それでは、ご案内しましょう」



「な〜に〜〜ここ?花畑に芝生の絨毯(じゅうたん)。岬にこんな公園作ったの?サ〜イコ〜!」

「あそこをご覧あれ」

「教会の祭壇(さいだん)?キャ〜〜もしかして海と空がみえる式?」

「スカイチャペル……神界からも見やすそうだろ?1000人楽勝だし」

「良いよ良いよ〜有り難うアル!式がすごく楽しみ。あ〜海風が気持ち良い。のどかね〜」

「のどかなのは今だけかもね?観光客が増えたら賑やかになるよ?」

「うんそうね。そうなって貰わないとだもんね?でも今は、のどかで癒されるわ。悪魔も今はなりを潜めているしね?」

「ああそれね、天使のおかげ」

「天使?あの羽の生えた赤ちゃん?頭に天使の輪が有る?」

「教会に有るあの絵?実物は、見た目は赤ちゃんよりちょい上の3歳位に見えるかな?

 でも年齢はないよ。いつ誕生したのかあの子達にも分からないみたい……すごく可愛いよ」

「会ってみたいわ〜  ……え?天使のおかげ?」

「天使は凄いよ?邪悪なものが触れると〝ボフンッ〝って消し飛んじゃうの?」

「ウソ?」

「マジ。カインが教えてくれたの。元悪魔の情報。悪魔が出没しやすい場所も教えてくれて、

 〝そこに天使の遊び場を作って、交代で常駐して貰ったら如何でしょうか?〝ってね」

「そこに天使が居るの?今も?え〜行ってみた〜い!」

「今度行ってみる?」

「行く行く〜」

「あ、それもだけど、どうせなら天使の里に行く?」

「なにそれ?」

「そこはね、神界と地上の中間に在るんだ。たくさんの天使が居るよ。今度、神界に行くでしょ?

 その時、途中、寄ってみる?」

 頭をコクコク振りながら、とろけそうな顔をするフィオナ。

「あ〜ん。楽しみ〜」



「こんな感じで大丈夫かな?」

「大丈夫って何が?」

「ドレスとか髪とか色々」

「ん?いつも通り可愛いよ? でも何か顔、強張ってないか?」

「だ、だって……神界よ?神様の所よ?昨夜から緊張して……」

「神様って言ったって、皆んな俺の家族なんだから……緊張しなくて良いよ」

「普通の人の家族だって、ご挨拶に伺うのは緊張するじゃない?その家族が神々なのよ?緊張するなって言う方が無理でしょ?」

「分かった分かった。だから右手と右足、同時に出して歩くのやめな?」

「う……うぅぅぅ」

「唸るの禁止。行くの午後なんだから……まだ朝方でしょ?そもそも何でもう着替えてんだか?食事して(こぼ)してドレス汚しても知らないよ?途中で天使の里にも寄りたいんでしょう?」

「しょ……食事なんて喉を通る訳ないじゃない?」

「あららら?あのさ、神様達って時々下界を見てるからね?俺達の事も。

 普段のフィオナの事、すごく気に入ってるから安心して?いつものフィオナで良いんだよ?」

 〝コクコクコク〝

「ぎ、ぎこちない動き……壊れたおもちゃだな?」

「やっぱ、ドレス一度脱ぐ ……」 



「ちゃんとご挨拶するのよ?」

「わ、わ、分かってるから……」

「フィナ。大丈夫か?顔が青白いぞ?」

「だって創造神様よ?創造神様……雲の上の方」

「そりゃ雲の上だけど?場所は……でも、俺のじいちゃんだからな?じいちゃん……分かってる?」

「頭では分かっているんだけど……」

「こりゃあ、天使に癒やして貰わないとダメだ……さあ行くか?」

「あの?ユッフィーは?あの子も行くのよね?」

「あいつもう天使の里に行ってるよ」

「1人で?」

「魂になって神界にいた頃、天使達とよく遊んでたからな。ちょうど良い遊び相手だったんだろ?先に行って遊んでるんだと」



「アル」「アル」「「「「「アルゥ〜」」」」」「アル」「アル」

「皆んな久しぶり〜」

「この子達が天使? か……可愛い……」

「フィオナ?」「フィオナ?」「「「「「フィオナ?」」」」」

「うんフィオナよ。初めまして!」

「ユッフィーとそっくり」「そっくり」「そっくり」「「「「「そっくり〜」」」」」


 〝キャッ!〝よろけるフィオナ。

「雲の上みたいで、足元見えないから、どこが着地点か分からなくって、歩きづらいわ」

「じゃあ、この子達みたいに(うか)べばいいじゃん?」

「う……浮けないわよ……」

「出来るって。炎出した時みたいに、この子達見てイメージしてみ?

 フィオナの魔力量有ったら楽勝だから。慣れたら俺みたいに飛べる様になるよ?」

「そ、そう?う……う〜〜ん……」

 顔が真っ赤になる程、力むフィオナ。

「力みすぎ……マナの流れを感じて……」

「あっ!浮いた!私、浮けたわ〜」

「だろ?」

「フィオナ姉様、浮ける様になったんだ」

「あ、ユッフィー……貴方いつの間に……アルみたいに飛んでるし……」

「何かね〜飛べたの。魂だった頃、いつも、この子達とプカプカ遊んでたでしょ?

 今日来て、なんか気づいたら同じ様にプカプカしてたの」

「ユッフィー皆んな集めてくれるか?お土産のお菓子いっぱい持ってきたから分けてくれ」



「「「「「わ〜〜お菓子だ〜〜」」」」」

「アル大好き〜お菓子もっと好き〜」

「あ、今言ったやつ以外で分けてくれ〜」

「うそ、アル一番好き〜」

「冗談だよ。悪魔が出没しやすい場所守ってくれてる御礼だからな。

 さて、そろそろ行かないと……」

「え〜もう行くの?来たばかりじゃない?」

「皆んなが、首を長くして待ってるからさ。又、近いうちにゆっくり来ればいい」

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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