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49 当たると良いねロト6

神の力を宿し生まれ、5歳の時、創造神により神界に保護され育てられる。神界で磨かれたその力は、既に神の域すらも超えているのではと、12柱の神々は囁く。

 〝ギ……ギギギギィ〜〝少し錆びついた扉をカインが開け、中に入る2人。

 そこには、2m近い身長で、筋肉隆々の()()()立ち塞がっていた。目が怪しく赤く光っている。


「何と何と。驚かせるではないか?先程開いたばかりのダンジョンだぞ?

 こうも早く、ここに辿り着ける者がおるとは。転移魔法か何かでも使ったのか?

 だが、我が軍団の四天王……そして、その配下の者はそう簡単にはいかんぞ?

 どの様にして、ここに辿り着いたのかは解らんが、気配を察知してすぐに奴らがやって来る」


 〝カコ〜ン、カコ〜ン〝退屈そうに地面を蹴りながら、律儀に四天王とその配下を待つアルティス。

「……………………だ〜れも来ないね?」

「そんなバカな……何故じゃ?」

「何故かな〜?」

「クッフフフ……アスタロトさん、四天王とやらの貴方の配下は、我が君が既に滅ぼしておりますよ?」

「え?さっきやっつけたのがそれ?あの中に四天王とか言うのも、居たって事?」

「見ていた訳ではありませんが、たぶんそう言う事ではないでしょうか?」

「な、何だと! き、貴様……い、いや……あ、あれ?貴方様はバアル・ゼブル殿?

 随分雰囲気が変わっておられて……何やら遥かに力も増している様ですが……」

「バアル・ゼブル?そんなふうに呼ばれていた時もありましたね」

「な、何故貴方がここに?そしてこの少年は?」

「私は、ここの居られるアルティス様の忠実な(しもべ)。貴方が力が増していると言った私の今の力も、我が君より授かったものですよ?

 貴方もどうやら私と同じく、大昔に大賢者に封印されていたとみえる」

「えっこの人も、じい……いや、()()大賢者に封印されてたの?」

「あの……アルティス様?もしや大賢者を、ご存知なのですか?」

「多分ね?人族と魔族を、何千年にも渡って隔てていた結界。大掛かりな転移装置。

 上位の悪魔……君達を封印する力。どれをとっても人には無理でしょ?

 あの肖像画、笑っちゃう位、じいちゃんそっくりだもん」

「じいちゃん……大賢者は創造神様だったと?」

「だね〜〜」

「それでしたら、私共に(あらが)える訳がありませんでしたね」


「バアル殿……今の話……その方は創造神の孫なので?」

「はい。そうなりますね?私にとっては神そのものなのですが……

 あと私の事はカイルと……我が君につけて頂いた名です」

「それで貴方は、それ程迄の力を得たのですね……理解しました。

 それにしても、今のバアル殿は、とても良い顔をされておる。

 充実された日々を、送られているのが、良く分かります。何とも羨ましい……」

「アスタロトさん、貴方も望んでみませんか?充実した日々を?」

「わ、私が?ま、誠ですか?バアル……いや、カイン殿……」

「アルティス様にお願いしてみてはいかがですか?」

「……アルティス様……なにとぞ我にも名を……是非に……貴方様の配下の末席に私を、お加え下さい……」

「え?……あ、あの〜でも、俺、さっき、君の配下の軍団やっつけちゃったけど良いの?恨んでない?」

「是非に。私からもお願い致します。このアスタロトは、必ずや我が君の力になるかと」

 アルティスの圧倒的な神聖力を肌で理解した〝アスタロト〝は、争うどころか、アルティスの下につく事を望んだ。

 そしてアルティスによって名を貰い〝ロト6〝という名に変わるのだった。

 名付けとは?これで良いのか?アルティスよ。 でも当たると良いねロト6。



「それでは何か?あの穴は20層ものダンジョンになっておって、

 大賢者様によって、王城の地中深くに封印されていた、序列第3位の悪魔が復活しており、

 あの地震もそ奴が原因だったと?

 そして既に、そこをたった2人で、難なく制圧して、尚、その上位悪魔を眷属にしてきたよ、テヘペロって事か」

「上手いなリヴァルド父さん。その通り、テヘペロッ」


「貴族の中には、アルティスに自重しろという者も少なくない。

 〝自重?アルティスのやった事の何に?どの事に自重する必要が有ったと言うのだ?

 アルティスがやりたい様にやってきたおかげで、

 今の我が国が、安泰でいられるのではないか!この馬鹿者が〜〝

 って言ってたばかりなんだがな?

 また奴らに言われるな……うん、言われる」

「何かまずかった?」

「いや良いのだ。お前は正しい。奴らはただ単にお前が目障りなんだよ。

 出る杭は……ってやつだな? ただ、奴らの相手をするのがめんどくさくてな……

 それとな、親としては、大丈夫だと分かっていても、猪突猛進のお前の身が心配になるんだよ」

「うん、心配してくれてありがと。リヴァルド父さん。

 でも大丈夫!これからも無事に父さんの元に帰ってくると約束するよ」

「……そうか……うん……うん…… 分かった…………

  アルティス!よくやった!大義であった!」

「うん!」

 物凄くいい笑顔でアルティスは笑った。どこから見ても仲の良い普通の親子だ。

 バカ親……じゃなかった……親バカだけどね?リヴァルドは。

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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