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41 アルには、これが日常よ?

神の力を宿し生まれ、5歳の時、創造神により神界に保護され育てられる。神界で磨かれたその力は、既に神の域すらも超えているのではと、12柱の神々は囁く。

「ね〜カイン……この大掛かりな魔道具は何だか分かる?」

「はい、どうやらこれは、地脈のマナを吸い取り、純粋なエネルギーに換える魔道具の様ですね。

 そしてここからエネルギーを、どこかへ次元転移させている様です」

「んじゃ、これを壊せば、地脈の件は解決?」

「それはそうですが、壊さずとも外すだけでよろしいのでは?

 それは持ち帰って調べれば何かの役に立つかと……」

「確かに。でもこんな複雑なのわかる人居る?誰か調べられるかな〜?」

「私にお任せ下さい。少し調べてみます」

「カイル分かるの?めっちゃ優秀じゃん!」

「お褒めにあずかり恐悦至極。それと我が君、そこの台座は次元転送装置なれば、

 壊しておけばもう奴らはここには来れなくなります」

「了か〜い!」

 何ととんでもなく強く、そして優秀なブレーンがアルティスについた様だ。


 *************************


「で、ここには何が有るのかな?アル分かる?」

「悪魔の神殿みたいなのが有ったよ」

「有ったよって、もう行ってきたの?」

「うん説明しても良いけど、それより皆んなも行って、見てみない?

 百聞は一見にしかずって言うじゃん」

「行って見てみないって、悪魔の神殿なんでしょ?危険じゃ無い?大丈夫なの」

「うん、悪魔達は退治したし、もう何も居ないよ?瘴気も消したから安全」

「なら行ってみますか……」

「ちよっ、お待ちください。ひ、姫様、普通に納得してらっしゃいますが、

 この短時間で悪魔達を退治し、瘴気も消した?信じ難いのですが……」

「ああ……でしょうね?でもアルには、これが日常よ?その内いやでも分かるわ」

「あの悪魔神……ププッ、改め魔神?とかの人型になったのも居たよ」

「悪魔の神、また出たの?……それも倒したって事?」

「いや、逃げられた……」

「貴方からは神も逃げ出すって事?」

「あれは神なのか?悪魔に聞いたけど、数千年前は魔界にそんな者いなかったって言ってたよ?

 今の事は分からないとも言ってたけど……」

「悪魔に聞いたってどう言う事?」

「そこは気にしなくて良いから」

「気にするでしょ!いつもいつも、さらっととんでもない事言うんだから」

「えっと……驚かないでね。 サモン!カイン……」


「お呼びですか?我が君」

 現れる赤い目のイケメン若紳士。

「この人、俺の友達の元上位悪魔、カイン」

「おお、友達とは恐れ多い……私はアルティス様の眷属(けんぞく)カインでございます。よろしくお願い申し上げます。奥様」

「お……奥様なんて……未だ私……」

 ボン!と真っ赤になるフィオナ。身体をくねくねしている。

「驚く事忘れちゃったね?フィナ?扱いが上手いなカインは」

「恐悦至極」

「そんじゃ行きますか?皆んな丸くなって手を繋いで〜」



「うわ〜思ってたよりずっと広いのね?悪魔なのに何故か本当に神殿みたいね?

 悪魔と神殿ってなんかイメージ合わないんだけど……あっごめんね、カインさん」

「お気になさらずに。アルティス様の眷属になり、私から邪気が消え去りエーテルで満たされております。

 私の存在はもう既に悪魔ではございません。

 あ、それと、私の事はカインと呼び捨てでお呼び下さい。奥様」

「奥様は恥ずかしいんで、私の事もフィオナとお呼んでね?」

(かしこ)まりました。フィオナ様」


「それでね、ここに大きな魔導装置が有ったんだよ。それがどうやら地脈からマナを吸い取ってたみたい。

 解体したから、地脈の事はもう大丈夫だと思うよ?

 もうそろそろ暗くなるから、世界樹の事は明日にでも確認してみようよ」


「あ、あの……姫様。すぐさま来て頂いたのは、とても有り難いのですが……

 思っていたよりずっと早いお着きだったもので……その、宿が確保できておりませんで……」

「あ〜お祭りと重なってしまったのね。宿もいっぱいか」

「良いじゃん。城に帰れば。瞬間で移動出来るんだから。一旦帰って、又明日来よ?」

「せっかく来たのだから、街やら宿やら楽しみたかったんだけど、遊びに来たわけじゃ無いから仕方ないわね」

「この様な事を想定して、騎士団で常時宿を3室抑えてあるのですが、

 今日はお祭りで先客がおりまして……今更断れず……

 あ、1室だったらご用意できるのですが、ベットが2つしか……」

「問題ございません!何ならベッド1つでも良いのです」

「アル?何急に泊まる気になってるのよ。

 まあ、私とソフィアが1つのベッド使えば良いか?昔良く一緒に寝たものね〜」

「え〜〜〜〜〜〜」

「何が、え〜よ?悪い顔して。まさか変なこと考えてないでしょね?」

「滅相もございません……」

「じゃあそうして頂こうかしら。ランドールさん。

 ソフィア、私達はせっかくだからお祭りでものぞいてみる?」

「ねえねえフィオナ……残りの2室って気にならない?私嫌な予感が……」

「ソフィアの予感? うげっ……それか〜 忘れてた。 あの人達ね……」

「あ、あの?考えてる事が分かってしまったのですが……申し訳ございませんが……ビンゴ……です」

「出会わないように祈るわ……」

「勇者パーティー?」

「言わないで……」

「そんなにか?」

数ある作品の中から見つけ出し、お読みいただき、ありがとうございます。

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