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異世界勇者は常識知らず〜魔王を討伐した勇者が、地球で魔王とダンジョン配信始めました  作者: 冬狐あかつき


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33話 魔法の絨毯

 

 絨毯にそれぞれ魔力を通していく。俺には魔術師の才はないが、聖剣のお陰で魔力操作はお手のものだ。


 絨毯の色は赤、青、黄色、緑、紫、白、黒の七色。魔力を込めると自動で少し浮き上がるが……。


【移動させられない系?】

【それだったら使えないな】

【色の違いに何か意味があるのかな?】

【それだったら激アツ】


 ふわふわと浮いている絨毯の上に乗ってみる。大の大人が飛び乗ってもぐらつかないくらいには頑丈だが。


「浮くだけならいらんな」


 誰に聞かせるでもなく、小さく呟かれたその言葉。だがその効果は絶大だった。四方八方に飛び回る絨毯。速さに違いこそあれど、それこそまさに俺が求めていたものだった。


【時代変わるぞこれ】

【体力の少ない後衛が歩き回らなくていいってこと?】

【何でお前らの手に渡る話になってんだよ】

【このモンスターの討伐記録はあるのかな?】

【あったとしても勇者ほど残ってないと思われ】


 試しに同じ位置から全速力で動かすと速さの違いは如実に出た。速い順から紫、黒、白、緑、赤、青、黄色で速度は上に俺を乗せても変わらなかった。だから紫が一番いいもののように思えるがどうもそうではなさそうだ。


 なぜなら白と緑の絨毯に乗った時、体の疲労が取れているような気がしたこと。

 俺の勘違いかもしれないが、自分の体の感覚を読み間違えるとは思えない。

 何かしらの回復の効果があると見ていいだろう。


 だとしたら他の絨毯にも何か別の力があると考えるのが自然。だけどこっちの言葉を聞いてはくれるが、こちらの質問に答えてくれるわけではない。その旨をダンジョンカメラに向けて伝えたところ……。


『紬です。絨毯に質問して正解ならそれが分かるように動いてもらったらいいんじゃないかな?』


【天才的発想】

【流石俺の嫁】

【紬ちゃん頭いい】


 紬の言葉の通りに質問していった。正解なら上に上がってもらい、不正解なら下に下がるように伝える。

 まずは白と緑の絨毯に回復効果はあるのかと聞くと、両者上に上がってくれた。


【回復効果付きの移動の絨毯キタコレ】

【世界が変わるキタコレ】

【お前の手元に渡ることはないからお前の世界は変わらんキタコレ】

【お前は灰色の世界のままキタコレ】

【問題はこれが勇者以外に使えるかどうかだよな。条件武具みたいな性能だとしたら売っても意味ないし】

【キタコレ使えよ】

【それな】


 そこでダンジョンカメラから聞こえてくる言葉を参考にして質問していったのだが分かったのは。


 白は回復効果(外傷治癒)

 緑は回復効果(状態異常治癒)

 赤色 魔力強化

 青 水中での移動に使える 

 黄色 魔法耐性が高い 

 紫 速度が速い

 黒 乗っている人の姿と気配を消せる


 疲労の回復は白>緑


 色に何かしらの意味があるらしく、紬の読みはかなり正確だった。

 いくつかの能力が判明すると正解に近い能力を聞いていく。

 全ての絨毯の能力が判明するのにそう時間はかからなかった。


【赤い絨毯に魔法師乗せれば移動砲台になるじゃん】

【黒は攻撃した時に隠蔽解除されるのかな?】

【夢のようなドロップアイテム】

【赤い絨毯を50億で買います。欲しいです】

【富豪海外ニキ爆誕】

【うちの絨毯で良かったらその半額でいいですよ】


 検証に一時間。予定より早く終わることができた。白の絨毯以外を亜空間に戻して三時間ほど眠るようにしたのだが……。



お読みいただきありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
配信義務化しちゃうと高位探索者はこういう価値の高い情報バラされちゃうからすっげぇ嫌ってそう 逆に国として公開するのに考慮が必要になる案件を速攻バラされるリスクを考えて困ったりしないのだろうか
感想一覧
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