女神より授かりし物
初めまして!!aru-M (あるえむ)です。
この作品は私自身が推しに対する少し歪な感情をどう消化していいのかわからず、こんな話があったらいいなと言う思いで執筆致しました。
完璧に私の自己満足で書いています。初作品なので至らない点が沢山あると思いますが、暖かい目で見ていただけると幸いです。
俺は18歳で就職し、一か月でクビにされそれ以降引きこもりとなった29歳童貞ニート。
名前は、忍田 籐登。
あ、3.2.1.0...30歳になりました。魔法使いです。魔法使いになりました。たった今俺は魔法使いになりました。
30歳無職童貞。うん!今日も平和だ!
よくわからない深夜テンションのまま冷蔵庫からスト缶を取り出しパソコンの前に胡坐をかく。某ネット掲示板開いてネット民を煽って気持ちよくなりつつ酒をあおる。
気づけばそのまま4本空けて机に突っ伏して眠ってしまった。
「お主、素質あるから魔法使いにならぬか?」
は?
素質って30歳で童貞だからってことか?ふざけんじゃねえよ!こちとら彼女すらいたことねえんだぞ‼彼女いない歴=年齢の正真正銘の童貞なんだからな⁉なんなら素人童貞ですらn.....
いやいやいやいやいやいやいや、ちょっと待って!、ってかさ!、それよりさ!、目の前に居るこの女めっちゃエロくね⁉そこら辺のエロゲに出てくる女よりよっぽどエロいんだが?「おい、お主」水色と藍色を混ぜたような透き通ったブルーの中にある深い瞳はきりっとしていながらも儚さを感じる。色白の艶やかな肌にまとう半透明のヴェールのような服!服と言うより布‼極めつけは長い白髪が邪魔して見えそうで見えない胸‼‼かるくGはある(真顔)足元の霧が晴れたらきっとそこには花園があるのだろう。まとうオーラは神々しくて、まさに女神様だ。「聞いておるか?」ああ、神よ。この私になんとご慈悲を。
ありがたや、ありがたや...では、早速...
大きくて柔らかそうなその胸に手を伸ばした。手つきはまさに変態そのものである。
「は?なんで触れられないんだ!」
くっそおおおお!卒業のチャンスだと思ったのに!!!でもまあ見えるだけでも十分抜けるので及第点ってことで。ぐふっぐふふ///
「おい、聞いておるかと妾が聞いているのじゃ!!何とか答えぬか!お主さっきから妾の話を全く聞いておらぬな?怒ったり下品なこと考えたり感謝したり忙しいやつよのぉ...それよかお主、妾は精神生命体じゃから触れられぬぞ」
ぐはっ!!声もエロい!!なんなんだ!頭に直接響いてくる...!つややかで息が含まれた声...エロすぎる...こんな声で罵倒されたらさぞかし...ぐふふふ///なんて幸せなんだ、俺!!!!!!
「あのなあ...お主、妾に罵倒されたいのか?だったらしてあげるぞ。この変態、妾の体で何想像してるかなんて全部わかっておるのだからな?それで、妾の質問に早く答えろよ。クソ雑魚童貞♡」
ぐはあっ!!き、気持ちい。なんだこれ。
このままこの女神様の奴隷になって一生養ってもらいてえ〜
「はい!!なんでも答えます!!なんなりとお申し付け下さい///」
「やはり何も聞いておらんかったのじゃな。もう一度だけ言う。お主、魔法使いにならぬか?まあ正確には魔法使いじゃないのだが似たようなものじゃ。妾の言うことを聞くと言うのなら、死んだ後に奴隷にでもなんでもしてやるぞ?」
死んだ後にっていうのは引っかかるが...奴隷になれるの?まじ?ならやる!!!魔法使いにでも何でもなってやる!!!!
「そうか、そうか。話が早くて助かるってもんじゃ。」
「は?俺まだ何も言ってないんだけど?」
「本当にお主は話を聞かぬのお。さっきも言ったであろう?お主の考えていることは妾に筒抜けじゃと。」
はっ!?じゃああんな事や、こんな、ぐふっ///事も...///
「筒抜けじゃよ。全くしょうがない男...いや、童貞じゃのう。とりあえず契約は成立じゃ。お主にこれをさずけよう。」
すると虹色に輝く光が女神の手からゆっくりと降ってきてその光は目の前で止まった。俺は恐る恐る光に手を伸ばし掴むと光は淡くなり濃いピンクのような赤黒いハートの形をしたペンダントになった。ハートと言っても歪な形で全く綺麗な色ではない。女神様から授かるのだからどんなに美しいものかと期待してたが...
これは、お世辞にも綺麗とは言えないし、正直気味が悪い。返そうかとも思ったが女神様から授かったと考えると...無理だった。
「第一印象が「気味が悪い」のう...まあ仕方なかろう。それは人間共の歪んだ愛情が具現化した物体だからな。」
一歪んだ愛情。
どうりでメンヘラやヤンデレのようなドロドロと歪んだ気持ちの悪い愛情に見えたわけだ。背筋がゾワゾワする…
「それはそのうち慣れる。むしろお主、愛情など向けられたことがないじゃろ?それがたとえどんなに歪んでいたとしても、じゃ。だからそれはお主にしか使えぬ」
は?失礼な!!
そんなわけ!!
そんなわけ....
そんな、わけ...っ....
あるのかもしれない...。
気がつけば俺は涙を流していた。
そう言えば、俺の母親は俺を産んですぐ死んだと聞く。父親は誰だかわからないらしい。親戚中をたらい回しにされた挙句、施設で生活することになった。
人と関わるのが苦手な俺は施設でも学校でも社会に出てからもずっと1人だった。親の愛も、恋人からの愛も、友情さえも知らない。
大粒の涙が止まらない。俺は今、生まれて初めてこの女神様に愛を貰ったような気がした。純粋で真っ直ぐな愛情。俺は子供のように泣きじゃくり女神様に擦り寄った。
ふと自分の姿を見ると小学生ぐらいの体になっていた。そして女神様に抱っこされ背中をさすられているではないか。
ん?なぜ女神様に触れられるんだ?
「それは、この姿がお主の精神生命体だからじゃ。おうおう、この姿ならお主もマシに見えるのう。お主は愛情を知らないから精神がこの年齢で止まってしまったのじゃよ。その結果が、30歳童貞ニートを引き起こしたと言っても過言ではないな。」
女神様。何たるご慈悲。
まさに女神だ...
いっそこのまま女神様の膝の上で死にたい...
現実に戻りたくない...。
さっきまで俺の脳内を支配していた性欲はなくなっていた。ただ純粋に、女神さまの慈悲にすがっていたのだった。
「それは無理じゃな。気持ちもわからんではないが、お主がこの世で強く愛を求めるうちは死ねぬだろう。このペンダントを手にしたからってすぐに変われるわけではない。しかし、お主次第では人生をやり直すこともできるじゃろう。お主はもう一人ではない。困ったら妾に強く願うのじゃ。そうしたらまた夢の中でお主をあやしてやろう。」
そして俺は女神様の膝の上で眠りに落ちたのだった。
「さて、どんな面白い人生を見せてくれるかのう。妾は、久々に楽しみじゃ。絶望した人間に救いの手を差し伸べるのは面白い。これだから人間と言う生き物はは面白いのじゃ。くふ、くふふふふ...ふはははははははは!!!!ふぅー...。しかし...この男、どこか懐かしいオーラを感じるのう...もしや...?」
目が覚めると目の前に叩かれてるパソコンの画面と空き缶が転がっていた。時計を見ると朝の五時。
右手にはさっきのペンダント。変な夢を見た気がする。
なんかこうボンキュッボンのほぼ裸なお姉さんに罵られて....その後、これを授かったんだよな…と、右手を見る。
右手を見る!?
夢じゃなかったのか。
まあいいや。
とりあえず顔を洗おうと洗面台に向かう。何気なく目の前の鏡に映る自分の姿を見てみた。
「はぁ!?!?!?!?」
なんでこんな綺麗なお姉さんが鏡に映ってるんだ?寝起きで回らない頭を何とかフル回転させてさっきの夢を思い出す。そして目の前の鏡とさっきのペンダントを見比べた。
一このペンダントは身につけると、自分が今1番欲している人物の姿、形、声、口調の幻聴、幻覚が見える物だ。
と、説明もされていないのに何故かわかった。やべぇ、マジか。あれ、夢じゃないのか。脳内で寝ていた時の映像を再生させる。
マジでやべぇ。めっちゃ......
抜ける!!!!!!!!
急いで自分の部屋に戻る。二度寝しようと思っていたが、1度火がついたらおさまらないので一旦落ち着かせた。
そして賢者タイムへレッツゴー!!!
そのせいなのか、
よからぬ事を思いつくのだ。
街へ出てみよう!と。
閲覧ありがございます!!
次回は童貞くんが数年ぶりに外の世界に出ます!!
そして.....
これから童貞くんには沢山の初体験が待っているでしょう。私自身もどうなるのか決めかねていますので童貞くんの成長が楽しみですね〜
次回もお楽しみに!!