草原エリアの冒険《2》
えー、特に何かあった訳ではなく、ただ単純にゲームにドハマりして、投稿遅れました。ごめんなさい。
『Mount&Blade2』という、中世世界で戦争しまくるゲームがありまして……漫画のキングダムみたいに、部隊率いて国落としてくゲームがありまして……へへ、楽しくなっちゃって。
しかもこれから、エルデンリングでしょ?
四月になったらパワプロ新作もあるし、もうやべぇよ、やべぇよ……。
扉を潜った先には、やはりこれが正解だったようで、先へと続く道があった。
隣を見ると、残りの二つの扉の先は落とし穴となっており、底にはトランポリンのようなものが設置されていた。
むしろちょっと、落ちてみたかったかもしれないと思う彼女らである。
ただ――正解の道の先は、何故か途中で途切れていた。
そこにあるのは、手を伸ばせる位置に設置された、上から垂れているロープである。
足が引っかけやすいように、非常に硬い結び目が幾つかあるだけの、ただのロープ。
それを見て、幼女達はすぐにピンと来る。
「! これ、あ~ああ~! ってやるやつだヨ!」
「ホントだ! あ~ああ~のやつだ!」
「……ん。ターザンの奴」
ちなみに、下には分厚いマットがしっかり敷かれており、頭から落ちても安全、どころか、むしろ落ちても楽しい造りになっている。
幼女達の安全面には、細心の注意を払っているのである。
「よーし、行くよー! あ~ああ~!」
まず最初に、イルーナがロープを掴んで、勢いを付けて飛び出し、そのまま遠心力で向こう側まで行き、最後にポンと跳んで見事着地。
「お~、イルーナ、うまい! じゃあつぎ、シィね! あ~ああ~――あっ!」
シィもまた、ロープを掴んで同じように跳び――が、途中でツルンと滑ってしまい、落下。
下に敷かれていたマットに落下する。
「あははは、おちちゃっタ! もっかいもっかい!」
「……シィ、先もあるんだから、落ちる方が楽しくなっちゃったら、ダメ」
「もー、シィはわかりやすいなぁ」
「あ、えへへぇ、バレちゃった?」
「シィの様子を見れば、すぐにわかるよ! とりあえずまず、先行こう、先! 楽しいのは、また来ればいいし」
「そうすル~!」
シィはそのまま、トテトテとマットを歩いて渡り、設置されていた階段でイルーナのところまで行くと、次にエンが「……あ~ああ~」と危なげなく渡り切り、宙に浮けるレイス娘達もまた、わざわざロープを使って「あ~ああ~」をやり、さらには三回転して華麗に着地。
着地というか、浮いているのがデフォなのでそれっぽく見せているだけではあるのだが。
「あはは、三人は相変わらずだねぇ。――それで、この先は……」
イルーナは、先へと顔を向ける。
そこには、数多の建造物があった。
木の壁に何か手すりが付いていて、上まで昇って反対側に回るものや、ロープと丸太で、橋になっていて奥へと渡っていくもの。
ブランコのようなものや、滑り台のようなもの、ネットを伝って昇って行くようなもの。
奥にもまだまだ広がっているようで、かなり大規模に造られているのが窺える。
――そう、ここに広がっているのは、自然と一体化したアスレチックエリアであった。
前世でユキが、見たことのあるアスレチックの限りが、順路に沿って設置されているのだ。
その全てに、イン〇ィ・ジョーンズ風味の装飾がされており、洞窟の中を通っていくものや、滝の裏を通るもの、地下に入っていくものなどがあり、ユキ自身かなり楽しくなりながら造っていた。
一回クリアしても、何度も同じものを遊びたくなるような、そういうアスレチックを目指していた彼だったが……。
「すごい! すごいよ、これ! よーし、しっかり一つ一つやっていくよ!」
「ん! じゅんばんは、あれからだね!」
「……ここからが、冒険の本番」
幼女達は、互いに協力しながら、一つ一つクリアしていき――。
◇ ◇ ◇
「「ただいまー!」」
「……ただいま」
レイス娘達とは城で別れ、彼女らが家に帰ると、家の大人組からすぐに「おかえり」と、それぞれ返事が戻ってくる。
と、彼女らは、レフィの下へと集まる。
「おねえちゃん、聞いて聞いて! 今日ね~、いっぱい身体を動かして、大冒険してきたの!」
「あ~ああ~ってしたり、とんだりはねたりのぼったり、すごいたのしかっタ~!」
「……冒険家気分をいっぱい味わえた。いっぱい動いたから、とってもお腹空いた」
「お腹空いたー! とっても空いたー!」
「とってもとっても~!」
興奮と共に、今日のことを話そうとする幼女達に、レフィは笑いながら言葉を返す。
「カカ、そうかそうか。とりあえず、まずは風呂に入ってくることじゃ。出て来る頃には、飯も用意出来ておるじゃろう。お主らの話も、その時皆でゆっくり聞こう」
「はーい! いやぁ、ご飯が楽しみだなぁ~」
「シィはねぇ~、ごはんもたのしみだけど、おふろもたのしみ~!」
「……ご飯も最強だけど、お風呂も最強。我が家にお風呂過激派が出現するのも、致し方なし」
「二人は、ホントお風呂好きだね~。ネルお姉ちゃんも、お風呂への情熱、すごいけど!」
そうして滝温泉に浸かり、温まった後は美味しい夕食を食べ、ワイワイと今日の冒険の話をし、最後に疲れ切った身体をふかふかの布団に横たえ、ぐっすりと眠るのである。