唯々募る、痛みが積もる。
サブタイトル:映画
引くほど短いです。
長いようで極僅か。
早く早くと、今すぐに終われと願って、それでも終わらせたくなかった。
起きて欲しいことは何一つ起こらなかった。
起きて欲しくないことも予期したくなかったことも、要らないコトばかりが巻き起こった。
友達ができた。
友達でない線引きを引いた。
友達だけではいたくない、いられないヒトを見つけた。
大切な想いを見つけた。
覆りえない敗北を見た。
砕けるものなら砕いて欲しい想いを見つけた。
悲しかった。苦しかった。悔しかった。
辛かった。
自分の中に、汚いモノを見つけた。
そんな夏が、終わった。
濁ったものも淡いのも、全部が全部ないものとして混ぜくり返された舞台は、中のモノがどうなるとも何も関係なく、幕が引かれていった。
そして、人の感情なんて欠片も気にすることなく、唯、淡々と、新しい幕は上がる。
秋が、始まった。
なあ、俺な、映画、見に行っちゃったよ
「いいな、、映画か、、」
私も見に行きたいな。
「え、何、何か見に行きたいの?」
「うん、」
見に行きたいな、
「今はねぇ、やってないけど。結構おバカで役者の豪華なスパイ映画。」
でも、本当に見に行きたいのは、違う。
「あとは、、最近のは、ラブコメ兼超バトル物!」
本当は、
「ああ、見に行ったよ。それ。」
「へぇ、誰と?家族と?」
ほんとうは、
「違うよ?」
「え、、、」
ほんとうは、
「俺は今、恋に悩める男子だからね」 貴方と見に行きたかった。
「、、あ、、ああ、そうだね、、」
見たくない。見たくないんだよ。
「そう、だったね、、」
貴方のそんな幸せそうな顔なんて、
「、、いいですこと、とんだ惚気を頂いちゃった。」
願わくは、
「いいこと?君は今、全非リア充を敵に回したんだから。」
貴方の笑顔は、私が理由でありたかった。
「ははっ、何?ソレ」
「いいんです。兎に角、君は敵なんです。」
やっぱりどうしたって、君が好き。
「そうなんです。」
あと、貴方の笑顔の先、
「アナタは、敵なんですよ。」
彼に愛されている貴女は、敵。
例え三年、貴女が私を友達と言っても、私は貴女を敵としか思わない。
貴女の三年と、私の三年が同じだと、思わないことね。
恋する乙女はだいたい陰鬱で陰湿で暗雲立ち込めてるもんです。