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東方金色伝 ~ GREAT GOLD ONE  作者: 黄緑
壱ノ章
14/23

外伝 無瞑の観察日記 弐


 本日二話目!


2017/06/26 一部修正



 私の名は無瞑(むめい)という。

 銀華様の愛刀だ。

 日々を銀華様の腰にぶら下がりながら周りの観察をして過ごしている。



 ……あれから。数百年経った。

 名には踏ん切りをつけ。無理矢理自分を納得させたけど。

 結局金色様が私の名をこう(無銘と)したのか。理解できない。

 でも。創造神様の事だ。所詮刀にすぎない私では推しきれない。崇高な考えが。あったに違いない。

 …………そうに違いない。……間違いないのだ。



 さて。

 妹たちが。人の姿をとれる位に。力を貯めたらしい。

 金色様の。式にしてもらうんだ、と。主に黒が。はしゃいでいた。

 あ。この数百年の間に。自然と。白猫を白と、黒鷲を黒と。呼ぶようになった。


 なぜ式神にしてもらおうとするのか。納得できない。

 式になると。命令に従っている間は力が増すけど。それ以外の時はガクッと落ちる。

 そもそも金色様(創造神様)の命令に逆らう、何て。ありえないと思うけど。


 ……それは。神力などの“力”を原動力とする。私たちには。かなり厳しいと。思うのだけれども。

 ……でも。二人は二人のしたい様に。すればいい。

 少なくとも。この家にいる限りでは。不自由は余り無い。……と思うから。


 二人の作戦は。こうだ。

 先ず。人化して。二人の前に現れる。

 次に。正体を明かして。式神にしてくれ、と。頼み込む。

 作戦と言うほどの。作戦では無いくらい。シンプルだけど。

 金色様なら。ほぼ間違いなく断らないだろう。


 私は式には。なりたくないけど。妹と弟に。協力くらいは。する。

 私の能力は。【道を示す程度の能力】だ。

 これは。失敗しない“可能性”を。提示する。そんな能力。

 白の【能率を操る程度の能力】とあわせればかなり高度な確率操作を実現する。

 つまり。二人が。人化するタイミングで。絶対に失敗しない。タイミングを教える。

 それだけだけど。100%という可能性は。滅多にない。故に。地味だけど。大変な事なのだ。 


 なかなか来ない(当たり前。)100%。

 それどころか。40%すら越えない。

 一週間と二日たったころ。しびれを切らした黒が。人化してしまった。

 しかも銀華様が中将棋で長考してる。最中なのに。

 結果だけ言おう。二人は金色様の。式となる事ができた。


 …だけど。金色様が二人に使った契約の術。

 あれは。式神の契約術式ではなかった。

 式神というより…眷属。

 似ているようで違う契約。

 普段の白なら気付いていただろうけれど。嬉しさで気付いてない。


 40%をなかなか越えなかった理由。最初から金色様が(・・・・・・・・)式神を持つつもり(・・・・・・・・)がなかったとすれば(・・・・・・・・・)

 ……いや。0ではなく40%はあったから。それはないか。


 金色様を見ても。普段と変わらない。底の見えない。悪戯小僧のような。笑みを浮かべているだけ。


 ……よく。金色様は。あんな恥ずかしい。呪文言えるなぁ。


 結局。金色様の謎が。またしても増えた。



 もう一話『無瞑の観察日記』は続きます。


『二人の作戦』

 こんなのは作戦が無いに等しい。無瞑はそれをわかっていたが面倒だったので指摘しなかった。白は緊張して指摘する余裕がなかった。


『あんな恥ずかしい。呪文言えるなぁ。』

 白と黒に式神の契約術式を結んだと錯覚させるためのわざとらしい詠唱だった。金色は後で台詞を思い出し、悶えました。


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