いい年して迷子になりました
子どもの写真見て思い付きました。
初小説で思いつくままに書くので、誤字脱字・矛盾があると思いますが、温かく見守りください。
…なんとも爽やかだね~!
雲一つない青い空。
後方には、天に向かってそびえるどっしりと構える緑の山。
周りは、地平線まで見える青々とした草原。
そして、その中に佇むわたしと娘。
「なんなのさ~!!!!」
エコバッグを握りしめ叫んでも、声はどこかに消えていった。
山彦にすらならんのかいっ!
そうかい、山は遠すぎたのかいっ!
あれ~? なにがどうなってるの?
落ち着け?
あかりは…抱っこしてる。
カバンは、ある。
ついでにさっきスーパーに寄ったから、エコバッグの中には明日以降の朝ごはんのパン、二リットルペットボトルのミネラルウォーター2本、ファミリーパックのおやつ。
…で?
「どこだよ、ココは…」
ちょっと待て。
ちょとまてちょとまて…じゃなくて、いや、あの人たちはよく知らない。赤い服着てる二人組ってことしか知らない。
ネタは真似してる人たちので覚えたし。
…じゃなくて!
さっきまで街中歩いてたんだよね。
仕事帰りに保育園にあかりを迎えに行って、スーパーに寄った。
で、買い物して、ペットボトル重いけどガンバれると思ったけど手痛い。やっぱりエコバッグはリュックにしようかな。あかり重いし、抱っこして荷物を腕に掛けるのけっこうつらいな。ベビーカー欲しい。
…でもなくて!
ヤバい、脳ミソが考えるの放棄してる。
えーと、
「ココはどこなんだよ」
考えなんか、まとまるもんか。だって脳ミソが考えるの放棄してるんだから。
「あかりちゃ~ん、かぁちゃんどうしよう?」
とりあえず降りておくれ。ペットボトル重いんだよ。
「あかり、歩ける? あっちに行ってみようか」
こんな何もないところに居たってしょうがないから、人を探そう。
ここ絶対日本じゃないけど。サバンナとかそんな感じ?
でもサバンナって枯れ草のイメージだな。木も所々に生えてるよね。
じゃあ違うのかな?
あ、あれかな?
三途の川の花畑。あれがすっごく広がった感じ。
「縁起でもない」
日が暮れるまでに誰かに会いたい。
夜になると身動きが取れないし、それこそライオンとか豹とか、そんなのが出てこられたらどうしようもない。
どうか近くに誰か居ますように!
「だっこぉ」
「はいはい。もうちょっと歩いてよ…かぁちゃんも腕疲れたよ」
篠原真理子・28歳、篠原あかり・1歳2ヶ月。
よくわからないけど、迷子のようです。