体験37 野々市駅
さぁ!今回も頑張るぞ!
勇輝達の乗った白のBMW 640iは国道8号線を走る。
「そこの交差点を曲がれば野々市駅だ。」利哉が言う。
「なんか最後の舞台って感じだね。」佐紀が少し笑みを見せる。
それを勇輝はそれをバックミラーで見た。
「もうしばらくはこのゲームはやりたくないな。」勇輝が言う。
勇輝は幸子に刺された傷口を片手でさする。
「同感。」未来が言う。
車は二日市交差点を曲がった。
車は野々市駅についた。
「ついに来たね。」佐紀が言う。
「ゾンビがそれなりに居るな。」利哉が言う。
「最低限しか倒すなよ。弾があまり無いんだからな。」勇輝はコルトガバメントを取り出す。
「降りるぞ」利哉が言う。
「やっぱり後部座席降りにくい………」未来が愚痴を言う。
後部座席の未来や佐紀が降りる。
「行くぞ。」勇輝はそう言うと近くに来ていたゾンビを一体倒した。
「あそこの新幹線の高架橋の階段まで行くぞ。」利哉は新幹線の高架橋に指を指した。
高架橋は野々市駅の上を通っていた。
そして、高架橋は所々しか出来ていなく、途切れ途切れになっていた。
高架橋の横には外壁工事などのような足場が高架橋の上まで続いていた。
勇輝達はそれを目指して走り出した。
「ウザいね!」未来がそう言いながらS&W M37をゾンビめがけて撃つ。
パン
ゾンビは頭を撃ち抜かれ、その場に倒れる。
「射撃上手くなったな。」勇輝が言う。
「褒めても何も出ないぞ~」勇輝に未来が言う。
「いいから行くぞ。」利哉が言う。
勇輝達は階段まで来た。
「これを登るの?」佐紀が嫌そうに聞く。
「そうだ。文句は言うな。」勇輝が言う。
階段を登り初めた。
「登って来てるな。」一番後ろの利哉が言う。
「上にはいなさそうだな。」勇輝が言う。
勇輝は後ろを見た。
後ろの未来が異様に息切れをしている。
「どうした?大丈夫か?」勇輝が聞く。
「うん……風邪かな?」未来が答える。
(ゲームでも風邪引くのか?)勇輝は考えながら再び登り始めた。
3分の2程まで来た。
「あと少しだ。頑張れ。」利哉が後ろから励ます。
パァン
クラクションの音が聞こえた。
「!?」4人は音のした方を見る。
すると、野々市駅に向かうまっすぐな道を一台のタンクローリーが突っ走ってきている。
タンクローリーは放置車両や事故車両に当たっても進路を変えることも、スピードも落とすこともなく勇輝達が登っている階段に向かってくる。
「突っ込んでくる……!?」佐紀が言う。
「早く登れ!!」利哉の掛け声と共に4人は急いで登り始めた。
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