体験33 死亡フラグ
ピンチです。
勇輝達は玄関の鉄の扉を開けた。
ゾンビは見当たらない。
「ラッキーだな。」勇輝が言う。
「そうだな。でも油断はするな。」利哉が言う。
勇輝達は銃をいつでも撃てるように構えながら進む。
未来は腕時計を見た。
「あと、7時間しかない。」未来は言う。
「7時間もじゃないのか?」勇輝が突っ込む。
「そこはどうでもいいだろ。」利哉が言う。
「あとどれくらい生き残ってるのかな?」佐紀がつぶやく。
「さぁな。」勇輝が答えた。
「そうだよね。知るわけ無いよね。」佐紀が言う。
勇輝達はマンションの中央の階段に来た。
「エレベーターは無いのかな?」未来は言う。
「エレベーターは死亡フラグ満載だぞ。」勇輝が言う。
「ハハッ。そうだな。」利哉が笑った。
「エレベーターあるじゃん。」佐紀が言う。
階段の前にエレベーターがある。
「楽したいな~。」佐紀が言う。
すると、願いが通じたかのようにエレベーターが上がってくる。
「おい……まさかと思うが……」勇輝が言う。
「まさか……ね……」未来は言う。
エレベーターは勇輝達がいる9階にどんどん向かってくる。
「一応撃てるようにしとけ。」利哉が言う。
エレベーターは7階まで来た。
チン
エレベーターのドアが開く。
その中にはゾンビがぎっしり詰まっていた。
「階段を降りろ!」勇輝が言う。
勇輝達は目の前にある階段をかけ降りる。
「どんな展開よ!」佐紀が言う。
ゾンビ達は一斉に出ようとして詰まっていたが一気に飛び出してきた。
「来たぁぁ!」佐紀が言う。
「つべこべ言わずに降りろ!」利哉が言う。
8階に降りる。
ゾンビ達は階段は使えないのか階段を転げ落ちる。
しかし、ゾンビは痛みを感じないのでまた立ち上がる。
「早く降りろ!」勇輝は階段を頑張って上っていたゾンビを蹴る。
ゾンビが階段を転げ落ちる。
5階まで来た。
「銃はなるべく使うな!」利哉が言う。
「分かってる!」未来は言う。
銃の残りの弾はみんな少なかった。
気がつくと2階まで来た。
「ようやく地上だ!」勇輝が言う。
1階に来た。
「ゾンビは………まだスクーターの周りか。」利哉が言う。
周りにゾンビは数体しかいなかった。
「移動手段は?」佐紀が聞く。
「鍵がついた車を探せ!さすがに今は鍵無しは時間がかかる!」勇輝が言う。
「そんなこと言われたって……」未来が言う。
確かに、見えているだけでも車は10台以上はある。
「それじゃ、運送会社の車とか、警察車両が手っ取り早い!」勇輝が言う。
「わかった。」利哉が言う。
勇輝は目の前に迫ってきたゾンビの頭に向かって上下二連式散弾銃をスイングした。
ゴキッ
ゾンビの首の骨が折れ、ゾンビは力なく倒れる。
勇輝達は広い道に出ることにした。
ゾンビは意外と少なかった。
しかし、広い道に出るとゾンビは大量にいた。
ゾンビがこちらをゆっくり見る。
「これ、死亡フラグ確定だな。」勇輝が言う。
ゾンビ達が一斉に向かってくる。
「くそぉぉぉぉぉ!」利哉は89式小銃をゾンビの集団めがけて撃ちまくる。
「わぁぁぁぁぁぁ!」佐紀もMP5を撃ちまくっている。
「この!この!」未来も水平二連式散弾銃を撃つ。
「くたばれ!くたばれ!」勇輝も上下二連式散弾銃を撃つ。
しかし、どんどん押される。
「これまでか……」利哉が言う。
「諦めるな!多岐のためにも最後まで生き残るんだろ!」勇輝が言う。
「そうだな!」利哉は89式をさらに撃つ。
思いとは裏腹にどんどんゾンビ達が勇輝達に近寄る。
「弾が!」未来は言う。
未来の残りの弾は無くなった。
「俺もあとマガジン一つだぞ!」利哉が言う。
「私も!」佐紀が言う。
「俺は10発だ。」勇輝も言う。
「どうする?」利哉が聞く。
「どうするもこうするも、撃つしか無いだろ!」勇輝は残り少ない弾を撃つ。
佐紀と利哉もマガジンを替えて撃つ。
カチン
「弾が!」利哉が言う。
利哉の89式は弾が切れた。
カチン
続いて佐紀のMP5も弾が切れた。
「ラスト一発!」勇輝はそう言い撃つ。
ゾンビが3体ほど吹っ飛ぶ。
「これこそ死亡フラグ確定だな。」利哉が89式の空のマガジンを外してゾンビに投げる。
ゾンビに当たるがゾンビは何事もなかったようにこちらに向かって来る。
佐紀も真似するが、やはり、ゾンビは何事もなかったようにこちらに向かって来る。
「現実世界で会いましょ。」未来は言う。
最終章とかいいながらまだ続いてる。




