体験15 強力な武器調達
今回は一人の暴走だな
勇輝達は正面玄関から外に出た。
大破して燃えていた2台の自動車の火は弱くなっていて難なく横を通りすぎることができた。
「ゾンビがいない……」佐紀が言う。
佐紀の言う通りゾンビは見渡す限りいなかった。
「先行って良い?」武が言う。
「はいはい、いけば良いだろ。」勇輝がぶっきらぼうに言う。
武は市役所の横にある駐車場に向かった。
そこには、自衛隊の独特な深緑色のテントが並んでいた。
テントには武器はないが通信機器や、ホワイトボードがあった。ホワイトボードには野々市の地図が貼ってあった。
他のテントは、治療でもしていたのかベットが並んでいて、ベットには少しだけ血が付いていた。
さらに奥に進むと、自衛隊の車両が大量に停めてあった。
「うぉぉぉぉ!これは!軽装甲機動車!中には……」武が装甲車のドアを開けた。
「おぉ!これは!74式車載 7.62mm機関銃じゃねえか!」武が目を輝かせて言う。
「誰か止めないの?」佐紀が言う。
しかし、みんなは首を横に降った。
「ゾンビもいないんだし、大人しく聞いてやろうぜ。」利哉が言う。
さらに、武は言う。
「横には!スゲェ!まだ6台ほど停めてある!」
「他には……ぬぁぁぁ!1/2tトラック じゃないか!三菱のパジェロがモデルなんだ!さらに横には、73式大型トラッ クだぁー!」
「すごい嬉しそうだな。」勇輝が言う。
「当たり前じゃないか!」すごい笑顔を武が見せた。
「……そうか…それならよかった。」勇輝はもうついていけないようだ。
「そして、トラックの中には…」武は73式大型トラックの後ろに回った。
「武器だぁー!」武が叫ぶ。
「マジ!?」皆が駆け寄る。
そこには、89式小銃や64式小銃、さらにはM4カービンまであった。
弾もそこそこある。
「おぉ!これで武器には困らないぞ。」男子がM4カービンを手に取りながら言う。
武が突然叫ぶ。
「あそこには!90式戦車と10式戦車がぁぁぁ!」
皆が見ると市役所のごみステーションの目の前の駐車場にそれぞれ2台のずつ停まっている。
「操縦できるのか?」利哉が武に聞く。
「出来ない。」武が当たり前のように言う。
他の大型トラックには、コルトガバメントや、警官が持っているようなS&W M37まで手には入った。
「これだけあれば良いだろ。」武が言う。
「弾も十分だしな。」利哉が言う。
「なんでM37があるんだよ。」勇輝が聞く。
「あれ?勇輝知らねぇのか?パトカーも止まってたぞ。」武が言う。
「そうだったのか、納得したよ。」勇輝は納得した。
「おーい、こんなのあったよ。」佐紀がそう言って何かを抱えてきた。
ゴト
「っておい!そんな乱暴にするなよ!」武が怒った。
佐紀が持ってきたものは、RPG-7 いわゆるロケットランチャーだ。
「どこにあったんだ?」勇輝が聞く。
「戦車の中」佐紀が言う。
「これは使うときを考えなきゃならないな。」武が言う。
ロケットランチャーは2発だけあった。
すると、市役所の正面ロータリーに一台の北陸鉄道の路線バスが止まった。
銃の名前間違えてたらごめんなさい。