体験11 謎の女子
頑張って書いてます。
野々市中学校では脱出するために一致団結していた勇輝達だが、今はどこの扉から逃げるので迷っている。
「どこから逃げるんだよ?」利哉が聞く。
「どこって……扉からじゃん。」当たり前のように他の男子が答える。
「いや、そうじゃなくてどこの扉から逃げるんだよってこと。」利哉が捕捉した。
「……。」男子は黙ってしまった。
「やっぱりゾンビが少ない扉からじゃない?」佐紀が言う。
「どうやって調べるんだよ。」利哉が聞く。
「簡単じゃない。ゾンビが扉を叩いてるからその音で判断するのよ。」利哉は納得した。
扉を調べることになった。
体育館は全部で6つの扉があるが、学校内に通じる扉はたくさんのゾンビがいることはすでに分かっていた。
あとは、駐輪場側の扉2つかグラウンドに通じる2つの扉の4つだった。
駐輪場側の扉はそれなりの数が扉を叩いてることがわかった。
しかし、なぜかグラウンド側の扉には1体もいないことが判明した。
「……何でいないんだ?」勇輝が気味悪いように言った。
「いいじゃんか、その方がいいだろ。」一人の男子がおもいっきり扉を開けた。
「まてっ…………?」勇輝は遅かったと思ったが、グラウンドには本当に1体もゾンビがいなかった。
みんなは一斉に体育館から脱出した。
そして、1人の男子が気づいた。
「グラウンドの真ん中誰かいないか?」気づいた男子が言う。
「ホントだ。誰だ?」武が不思議がっている。
「…あいつ、ゲームを始めるとき俺の前に座ってた奴だ!」勇輝が思い出したように言う。
「おーい!こっちに来いよ!」大声で男子が言う。
すると、
ドス
「がっ………!!」大声で勇輝の横で呼んでいた男子が呻き声を上げた。
その方を見ると、グラウンドの真ん中で立っていた女子がその男子の腹に長い刺身包丁を突き刺していた。そして、その刺身包丁は男子の腹を貫通して背中から包丁の先の方が出てきていた。
「え………」その場にいた人達は信じられないといった表情をしている。
それもそうである。女子が立っていたグラウンドの真ん中から体育館の扉まで軽く100mくらいはあるはずなのにそれをものの2秒もかからずに来たからである。
「う……動くな!」その場にいた男子が声を荒げた。そして、体育館入手したMP5を女子に突きつけた。
しかし、その女子は息絶えた男子から刺身包丁を抜くと刺身包丁をMP5を突きつけている男子に投げた。
ドス
「ギャァァァァァ!!」右足の太ももに刺さった。男子は倒れ込んだ。
「みんな!散らばれ!」誰がいったか分からないがみんなはグラウンド内に散らばった。
狂暴な女子(刺身包丁を振り回していた女子)は刺身包丁を回収せずに腰から振ると長くなるような3段式の警棒を2本出して振って伸ばした。
ジャキッ
そして、あり得ないほど早い足でグラウンドの車両等が入れられるところから逃げようとしている男子と女子のところに行った。
「キャッ!」
「うぉっ!」
2人は突然現れた狂暴な女子に驚いてる。
「くそっ!化け物が!」そう言って男子はグロッグを向けた。
しかし、狂暴な女子は急に飛び上がった。その高さは2mは軽くあっただろう。そして、空中で警棒を振り上げ落下する速度も加えて男子の頭めがけて降り下ろした。
グシャァ
スイカの割れるような音のあとに男子が倒れた。
「やめて………お願い……殺さないで……」女子は腰が引けて動けない。
しかし、狂暴な女子はその言葉を無視して警棒を振り上げた。
(こ……殺される!)と女子が思たときだった。
グォォォォォォ
ドン
キキッ
軽トラックが狂暴な女子を跳ね飛ばし止まった。軽トラックは、グラウンドをならす時に使われる軽トラックだった。
女子は呆然としている。
すると、軽トラックのパワーウィンドウが開き、中から勇輝が叫んだ。
「荷台に乗れ!」
荷台には他の体育館から脱出したメンバーが乗っていた。
その女子は勇輝の言う通りに軽トラックの荷台に乗った。
そして、軽トラックは野々市中学校のグラウンドを出た。
なんか知らないけど軽トラックが異様に出てくるな。