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衝撃の出会い

今回はちょっとギャグ色が強めです。

作者が暴走した・・・とも言いますがww


しかし、神様もいれると最終的にキャラ数が半端ないことになりそうですねー・・・

いつか登場人物一覧表を作ることになりそうです。。



『とまぁ、こんな感じなんですが・・・・・・って、聴いてました??』


「んぇ!?・・・あっ、あぁ。聴いてた聴いてた。」


 あまりの話の長さに欠伸を零したら、怪訝そうに聞かれてしまった。

 聴いてたよー一応。

 と意思表示すると、溜息をつかれてしまった。


信用してねーな、このヤロウ


「いや、マジで聴いてたって。セオノア神ってのがよく分からん思考をしてるってのがよーく分かったよ」


『はい?』


「いやいや、おかしいとこばっかでしょ。このカミサマ。」


 何処が???とクエスチョンマークをナイトが纏うのが分かった。

 なんだよ、自分で話しててこのカミサマの変なとこが分かってないのかよと俺は半ば頭を抱えたくなった。

 ナイトって意外と馬鹿なのか??とか無意識に思ったら背中をどつかれた。

 慌てて振り返ってもそこに姿はないのに。


反 則 だ 


 どつかれてバランスを崩した俺は地面に膝を付く形で前方に倒れこむことになってしまった。

 く・・・・屈辱!!


『おかしいのも馬鹿なのも貴方の頭ですよ。』


 俺が転んだのを冷たい目で見てるナイト(姿が無いからあくまで俺の予想。多分あってると思われる)のあんまりにもなセリフに一瞬イラッときた。

 おいおい、悪いのは俺かい。


「・・・・いてぇ」


 ・・・・・・主に膝と心が。。。

 全力でぶっ飛ばしてやりたいが、相手の姿が無ければそれも不可能だ。

 やり場のないイラつきに立ち上がれずにいたら不意に目の前に影が落ちた。


「兄ちゃん大丈夫か??何もないとこで派手に転んだなぁ!!」


 文字通り「orz」の形で地面と仲良くしている俺に、微かな苦笑いと共に手が差し伸べられた。

 初めての街の人との交流だ!!心優しい人だ!!ひゃっほう!!

 と思わず心が素直に歓声を上げる。

 ナイトの性格がアレなので、ちょっとした優しさに舞い上がる俺。

 お恥ずかしい限りです。


「・・・俺も吃驚したっす。」


後ろから自分の使い魔(?)にどつかれたことにねー


 差し伸べられた手を素直に握って立ち上がると、俺と同じくらいの身長の体格のガッシリした兄さんがそこにはいた。

 俺の身長は異世界に来たことでタケノコ並みにニョキニョキ伸びて、長身の類だから、この兄さんの体格は凄いと思う。

 しかも鍛えられてる体は筋肉がつきまくりで、身長が同じくらいでも兄さんの方が大きく見えたくらいだ。


「・・・・・・んん~・・・・・・・??」


 思わず、惚れ惚れしてしまう筋肉を見つめていると筋肉・・・・いやいや、俺に手を差し伸べてくれた兄さんが怪訝そうな顔をした。

 覗き込むようにして顔をガン見されるので、思わず仰け反ってしまうと筋・・・・もう、いいや筋肉で。

 筋肉は一瞬驚いたような顔をして、「なるほど、コイツか」とボソッと呟く。


コイツってドイツ?

あっ、俺っすか??????


「・・・・えぇ~~~~っと???」


 何これ、恋愛イベントが発動してんの??

 と勘違いしてしまいそうになるくらい顔を近づけられて俺は内心悲鳴を上げた。

 俺、ノーマルなんでお断りしたい。てかこの場合攻めは筋肉だよね?

 待って待って待って!!俺は攻められるんだったら女の子がいい!!

 筋肉はお断りだよ!!!!!

 勿論、俺が攻めの方が理想的だけどね!!!!


「・・・・・・お前、魔王だろ」


「えっ、、あ、、、、、ハイ。。」


 ボソッと耳元で囁かれた言葉についつい素直に返事してしまった。


ノオオオオォォォォォォォォォォォ!!

誰か俺のお口を止めてあげてぇぇ!!


 まったく違うことでパニックになっていたので、言われた言葉を考えもせずに答えてしまい、俺は心の中で俺を殴り飛ばした。

 会話を聞いていたナイトも『・・・馬鹿だ』とボソッと呟く。

 さっき聞いた伝承から、人々の魔王への印象があまり良くないのは推して知るべし・・・だ。

 なのに、馬鹿正直に答えてしまうなんてホントありえん。


バーカバーカ!!!!!


 と罵倒してから気付く・・・・バカは俺か。。

 未だ大混乱(パニック)してる俺の返事に満足したらしい筋肉は俺の腕を掴むと、スタスタと歩き出した。

 人混みをかき分け、人がいないような裏道に入っていく筋肉に俺は阿鼻叫喚だ。内心で。


ヤメテーーーーー!!

俺、男の相手なんていやだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


『そんなワケないでしょう。五月蠅いので少し黙っててください』


 いい加減、ヒドイだろ。コイツ。

 しかも、最初と性格違くね?猫?猫かぶってたの???


 身内(ナイト)に突き放されてしまったので、自分でどうにかしなければいけないと勇気を振り絞って


「あのぉ~・・・???」


 びくびくしながらお伺いを立ててみる。

 ・・・と相手は、「おぉ、すまんすまん」と爽やかに笑った。

 この世界の人達は状況説明とかそういうのをしないのかとか疑いを持ち始めていた俺に、筋肉は向き直ると親指で自分を指差してニカッと輝かんばかりの爽やか笑顔。

 ・・・・まぶひいです。


「俺は、グスタフ。光の教会の神官長をやってる」


「神官長!?軍隊長とかでなく!?」


「ん??当たり前だろ??何言ってんだお前。俺が軍隊なんてありえんだろ。で、お前名は?」


 だって筋肉だよ!?

 ケン○ロウと並びたてるくらいの筋肉なんだよ!?

 それで神官長って宝の持ち腐れならぬ、筋肉の持ち腐れじゃないか!!

 ・・・しかし、これで分かった。

 なるほど、神職につくものだから女の子が駄目なのか。

 だから何もないとこで転ぶような間抜けそうな俺が標的にされたんだな!

 やっと謎が解けたと言わんばかりにほくそ笑む俺。

 問題は全く解決してないが、心の中は青空のように晴れ渡っている。


 残念だったな、筋肉!!

 あのとき転んだのは俺が間抜けじゃなくて、ナイトが転ばせたせいなんだよ!

 つまり俺はお前の毒牙にはかかってやれるほど間抜けな人間ではないっ!!


『・・・・・・』


 心底呆れた。という風にナイトが影の中で丸くなるのを感じた。

 どうやら、寝るらしい。

 おい、助けろよ!と影の中でぶん殴ってやろうとしたらヒョイッと()わされてしまった。

 影の中は俺の思い通りになるらしい。と気付いた瞬間だ。


『勝手にやっててください。私には関係ありませんから』


 冷たすぎる。

 しかし、謎は解けたのだ。

 謎が解ければ俺一人でもどうにか出来るZE☆


「俺は松瀬 綺良。」


「・・・マツセキラ?変な名だな」


「繋げんなよ。綺良が名前、松瀬が名字」


「名字?あぁ、ファミリーネームか」


「そーそー。それより、俺グスタフさんの役に立てないと思うぜ。経験も力量もないし、何より相応しくないと思うんだよねー」


 だって彼女、出来たことないもんね。俺。

 愛玩動物を飼う飼い主みたいな目で女子に見られることはよくあったが、恋する瞳で見つめられたことは一切ない。。

 だから童て・・・・スンマソ。自重します。

 それに、よくよく見てみればグスタフさんったらイケメンなんだ。

 精悍な顔立ちで、男らしい。「男の中の男」って感じだ。


「【さん】はいらん。グスタフでいい。それに経験はこれから積めばいいし、力量なんてものも、見れば分かる。お前、相当な力の持ち主だろ。隠したいのか、自覚がないのかは知らんが俺には分かる」


危ない人だ!!この人俺を確実に喰べる気だ!!!!

いーーーーーーやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!


異世界に来てまで新たな世界を知りたくないよ!


 ガクガクブルブル震える俺にグスタフは「悪い様にはしない」と爽やかに笑うが、穏やかでいられるわけがない。

 「男は羊の皮を被った狼なのに、アンタは羊の皮を被った羊ね。いつか食べられちゃいそう」と昔クラスメイトの女子に言われたことがあったが、まさかその言葉が現実になるとは。


「ほら、着いたぞ」


 グスタフが俺を連れてきたのは、白くてデカイ教会だった。

 見た目は、なんつーか、もろキリスト教系の教会って感じ。

 荘厳な雰囲気を醸し出す教会が俺には地獄に見えたね。


 あーあ。逃げられずに結局着いてきちゃったよ。どんすんの、俺。

 腕を放してもらおうにも、何故か痛みは無いのにがっつり掴まれてるっぽくて逃げられそうにないし。


とうとう異世界で新世界の扉を開いちゃうのか~。


 とほほ。とコッソリと涙を拭っているとグスタフは、神官さん達が頭を下げるのすら無視して奥の方にある部屋に俺を連れ込んだ。

 ここか。ここが俺の新世界・・・・と顔をあげればそこは仰々しい感じのテーブルと壁に絵が一枚だけ掛ってるだけの実にシンプルな部屋だった。

 神聖っぽい部屋に、「ん?なんか違う?」と今更ながらに自分のグスタフへの疑いに疑念を抱く。

 疑いに疑念を持つって、言葉遊びみたいだなーとか現実逃避をかましていたらグスタフがザッと壁に掛った絵の前で跪いた。


 どうやら、大事な絵らしい。

 超絶美人な女の人が書かれた綺麗な絵を「高そう。売ったらいくらだろう」みたいな目で見てしまった俺にはきっといつか天罰が下ることだろう。

 サーセンね、俗物で。。

 王様の前で跪く剣士みたいな感じで跪くグスタフは筋肉の塊だから(超失礼)、絵になってんな~とかついつい傍観してしまう。

 俺に被害は及ばなそうなことは大歓迎だ。


「トライト様、お連れいたしました」


 あらら??グスタフは絵に向かって話す趣味がおありで??

 見かけに似合わずどこまでも変人なのね~とか変な方向で一人で納得していたら


『ご苦労様です、グスタフ。よく来ましたね、今代魔王よ』


 綺麗な声がした。


おぉ、これは顔も美人だと期待できそうなお姉さんの声だな・・・。


 とかまたまた俗物な事を考えてしまう俺。

 もう少し自分の暴走気味な思考を自制すべきかもしれない。


 ・・・・・ん?てか、ちょっと待て。

 【トライト】って名前聞いたことがあるような??????

 しかも、つい最近。ごくごく最近。

 むしろ、今さっき??


「・・・・・・・・・トライト??」


どこで聞いたんだっけ~??


 首を傾げてたらふわりと目の前に美人が舞い降りてきた。

 重力に逆らってふわふわ浮いている金色の柔らかそうな髪とか、澄んだ金色の瞳とか、整った美貌とかが何だか神秘的で。

 神様がいたらきっとこんなんだろうなぁ~~とか、ほんわかした頭で考えてたらそれが引っかかった。


 ん~ふ~??・・・・神様??

 ・・・そうだ。さっきの伝承にあったじゃないか。

 光を司る【トライト】っていう名前の神様がいるって。

 そんでもって、さっき聞いたじゃないか。グスタフから。

 「俺は、グスタフ。光の教会の神官長をやってる」って。



 つまりは??この美女は??

 ・・・・・・・・・・・・・正真正銘の女神サマ????????

軍隊長みたいな神官長登場です

グスタフ、意外とお気にいり(笑)


しかし、勘違いしまくって暴走しまくった綺良クンを書くのは物凄く楽しかったです。

勝手に動き回ってくれて、前話と比べて書きやすかったこと書きやすかったこと。


この波に乗って次の話も早めに投稿できると思います。

がんばろー、おー!

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