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階段から落ちまして

※この小説には戦闘シーンがあります。。

そこまでグロくならないハズ・・・ですが、苦手な方はご注意ください。

序盤に戦闘シーンまだありませんが一応(笑)


誤字脱字などにお気づきになられましたら、お手数ですが是非こっそりとご指摘して頂けたらと思いますww


誤字訂正しました

ご指摘ありがとうございました♪

 何が起こったのか理解しきれず、松瀬(まつせ) 綺良(きら)はキョトンと目を瞬かせた。

 えーと?と自問自答してみるが答えが出るわけもなく、ただ呆然とするしかない。

 現状に至る直前の記憶を手繰り寄せようと俺は場違いだとは思いつつも自らの顎に手を当てて思案する態勢に入る。


 落ち着け、落ち着くんだ俺、さぁ、回想の時間だよー。

 いーつのーことーだかーおもいだしてみーようー

 あんなこーとーこんなこーとー

 ・・・いかんかん。小学校で習った某曲が頭の中に出てきてしまった。

 意外と余裕だな、俺。とか斜め上方向のことを考えつつ、思考を元に戻す。

 そう、それはついさっきのことだ。

 ついさっきまで俺は遅刻ギリギリの時間を指す腕時計に、「やっべ、今日の1限目鬼講師なのに!!」と悲鳴をあげて慌てて階段を駆け降りていた・・・ハズだ。

 ハズというのも、足を滑らした後の記憶がすっぽりと綺麗に無いからだ。

 痛みに耐えようと目を瞑って、覚悟してたのに一向に来ない衝撃に戸惑って目を開けた・・・ら知らない場所だった。

 階段落ちて、気づいたら(多分)異世界・・・・っと。。


 ウン、だれか説明してくれー。

 なんだこの、そこらへんにありそうなファンタジー小説的ノリは。。。。

 しかも階段落ちたからとかダサすぎだろ。

 何フラグ?えっ、、ねぇ、これホントに何フラグ????

 困惑。その一言に尽きる。頭の中が混沌(カオス)だ。

 人が溢れる見慣れない街は、どこか西洋風で石畳の道が情緒溢れててテレビで見たイタリアとかフランスみたいだ・・・・・・っていやいやいやいや。

 街の感想なんか言ってる場合ではない。

 何しろ俺は今まさにその見慣れない街の大通りのど真ん中にポツンと座っているのだ。

 通行の邪魔も甚だしい。てか、俺なんでこんなとこに座ってるワケ??


 ・・・・・だれか説明プリーズ!!!!


 文字通り駆け落りた階段など背後にはなく、あるのは人の群れのみ。

 心の中で大絶叫だ。

 大通りを歩く方々からは「誰だこいつ?」とか「邪魔」とかいう視線で見られているが、気にしない。

 若干憐れみの入った視線もあったが、気にし・・・いや、気にするよ!!当たり前じゃん!!!


 迷子早々、心が折れそうだ。

 あ・・・、涙が出そう。





 拝啓、ユキちゃん。(愛猫の名前だ。)


 俺はどうやら、しばらく帰れそうにありません。。


 母に餌を貰ってください(泣)


    敬具







*********


 とりあえずというか、なんというか。

 あんな大通りのど真ん中にいつまでも座っているわけにもいかず行くあてもなく俺は歩きだした。

 着慣れたブレザーと持ちなれた鞄は西洋風の街では浮きに浮きまくり、俺はある意味注目の的。


 視線!視線が痛いよ!!


 とかは顔には出さずに、俺は歩く。

 ひたすら歩く。



「で、此処どーこだ、っと」


 ・・・・目的もなく歩くことに意味など皆無だ。

 向かっている場所も探している物も人もいないのだから、満足する場に行きつく訳もなく。

 歩いてたら自分家とか見慣れ過ぎた学校とかに遭遇する・・・とはさすがに思わなかったが、落胆は大きい。

 何を期待したのかと聞かれれば歩きまわっていた俺でさえ「さぁ?」と首をかしげてしまうのだが。

 もしかしたら夢なんじゃないかとか、かなりスタンダードな事も考えて頬を抓ってみたりもしてみたが、何も変わることはなかった。

 地味に痛かっただけ。しょぼん

 「あり得ない」とは思いつつ、携帯も確認してみたが当然のように圏外。予想どーりすぎる。

 とりあえず、頭の中を整理しようと裏道に放って置かれたこれまたスタンダードなごみ箱に腰かけ、俺はペタペタと自分の体を触ってみる。


 さっきまで大混乱してて気づかなかったが、歩いている内に気付いた違和感。

 なんか視界高くね???みたいな。

 正直、俺は身長は高い方ではない。

 てか、小さかった。

 あだ名は「ミッキー」。勿論、某ネズミキャラからのあだ名ではない。

 ミニ+綺良でミッキーだ。ホント失礼極まりないよな。

 ・・・閑話休題。どうでもいいことを思い出してしまった。

 荒んでいた心がさらに荒む。


 とりあえず、今までの俺から考えれば違和感ありまくりな視界の高さに自分の姿を無性に確認したくなる。

 よくよく自分の体を立って見降ろしてみれば確かな違和感。。

 俺の体こんなに長くなかったんじゃ・・・・・

 これは確認すべきだ。と決意して大通りに戻った俺は、とあるお家の窓を勝手に拝借することにした。

 ピカピカに磨かれた窓は綺麗に俺の姿を反射する。


 見慣れた制服に潰れた鞄。

 足元からゆっくり視線を上げつつパッと見、変わらない姿に「なんだ、違わねーじゃん」とかホッとしてた・・・・・・ら


 「ぎょえぇぇええぇえぇ!!!!!!!うっそだぁぁああぁぁぁ!!」


 全然違う!誰だ!?誰だコイツは!?!?!?

 と、ゆうことでパニック再来。

 グチャグチャの頭の片隅で「嘘だ!!」なーんて某キャラのセリフ風に言えなかった自分が一瞬不甲斐なく思えた。

 だって俺アニヲタ・・・いやいや。


 こんなところでぶっちゃけている場合じゃない。



 格好は、あの時と何も変わらない。

 学校に行こうとしていたあの時と何も。

 変わったのは顔と体格だ。

 伸びた身長は夢にまで見た180㎝くらいの長身。

 すらっとした身長にピッタリな体つきは、軽く制服をめくってみたらビビるくらい筋肉マンだった。


 ま じ す か w


 正しく言えば無駄な筋肉がない、引き締まった体って感じだが前の俺の体から考えれば奇跡のような感じ。

 んで、、、、問題は顔だ。

 スッと通った鼻にきめ細やかな肌。キリッとした目元は涼やかで、艶やかな唇。

 瞳はなんと・・・深紅だ。


 簡単に言えばイケメン。四文字熟語で言えば容姿端麗(ようしたんれい)だ。

 ・・・・ん?寧ろ分かりづらいか???


 くらっ・・・と眩暈がした。

 前と同じところをあげるなら黒髪っだけってくらいの変貌ぶりだ。

 実は、窓ガラスの向こう側に偶々(たまたま)同じ学校のヤツがいて、で偶々俺と向き合うように立ってるんじゃないか・・・・なーんて。


 ははっ。有るはずないじゃん、俺のバカめ。


 俺は自分大好き人間ではないから、前の顔が特別好きだったわけではない。

 悪くもなく良くもない平平凡凡な顔だったから、確かにイケメンに憧れたことはあったし友人の恋愛話に呪いの言葉を吐いたこともあった。

 だからって、突然変わられても嬉しくない。・・・微妙な気分だ。

 何しろ、身長のせいか、何なのかは知らないが俺は現実世界では女子から愛玩動物のように扱われていた俺だ。

 「カッコよくなれたらな~」なんて思ったことは一度や二度ではない。

 だが、そんなのはただの願望であって、「空から札束降ってこないかな~」っていうのと同じくらい馬鹿馬鹿しくて叶う余地のない夢のようなものだ。

 そして、男なら誰しも一度は願った事があるくらいにポピュラーな願いだ。

 勿論、整形という手段を用いれば顔を変えるくらいは可能だろう。

 そんな選択肢は一般ぴーぽーには普通はないから問題外だが。


 ついつい窓ガラスを凝視して自分の体をペタペタと触っていたら「ちょっと・・・」「やだ、ホントに・・・?」みたいな声が後ろから聞こえた。

 しまった。。。。。。。

 大通りのしかも人ん家の窓ガラスの前で自分を見つめる男とか普通に変人のナルシじゃん!!

 なんて気づいても後の祭り。

 さっきよりも鋭い視線が俺を責めたててくる。

 誰も見ないで~~~~~~~!!!!誰かもう、たっけて(助けて)ーーーーー!!

 とかとか助けを求めて胸の中で悲鳴をあげたら不意に頭の中に声が響いた。


『承知。』


 静かで冷静な声にビクッと体が竦む。

 だれですかー?とか思って振り向くと、人の群れがきれーに止まっていた。

 歩いていた者も、転ぶ途中なのか驚愕の表情で倒れそうな子供も全部が全部一時停止していた。


うん、僕もう驚かないよ・・・・・・


 いちいち驚くこともなんだか馬鹿馬鹿しくなってきたので、一時停止しているのを良い事に観察してみることにする。

 街の中を歩いていた人々を。

 なんつーか、日本じゃありえないような髪色と瞳の色の持ち主たちばかりだ。

 素敵な位カラフル。染めてるんスカ?地毛デスカ?なんて質問を辛うじて呑みこむ。

 それにそれ以上に特徴的なのはその姿。

 耳が尖ってる人がいたりとか、鳥とか蝙蝠みたいな翼が生えてる人がいたりとか。

 果ては、「これ人間?動物?」みたいな人もいる。

 完璧な異世界だと判を押された気分だ。

 さっき気付かなかった俺も俺だな、ってくらい堂々と街中を歩いている。


「えーっと・・・・・??」


ここはドコデスカ??????


『ここはアルテミス王国のシャーリアという街です。』


 頭の中の質問に「誰か」が答える。

 落ち着いた男の人の声。印象的には俺より歳上だ。


「アンタは??いま何処(どこ)にいる」


『私は貴方の(しもべ)。お望みならば姿をお見せいたします』


 胡散臭っ。と思わなかったのは相手の言葉に誠意が見えたからだ。

 「んじゃ出てきてよ」と俺が何気なしに言ったら、影からスッと「それ」は姿を現した。

 動物園で似たような動物を見たことがある。

 ・・・・虎だ。

 全体的に灰色で虎独特の黒い模様がなんとも凛々しく、覚えのある虎よりも少し大きく見えた。

 深紅の瞳は理知的で、知性があるのが見てとれて先ほどまでの声の主がこの虎だと俺に教えてくれた。

 虎は、俺の前に進み出ると自然な動きで(こうべ)を垂れる。


『お待ちいたしておりました。我が主・・・魔王様』




 はい、きたー まさかの爆弾発言

 魔王って・・・・魔王って・・・・・!!!


 こういうときは普通、勇者様でしょ!!!!!

拙い文章で申し訳ない限りです。

ここまで読んでもらえただけでも感謝感謝です。。


主人公は元チビの軽いアニオタ・・・。

良い子なんですが、たまーにアニメやら漫画やらの情報を表現に入れ込もうとしてくるので扱いが大変です(ぇ


未だにこのサイトの使い方をマスター出来ていないので使い方把握するまではきっとご迷惑をおかけするかと思いますがご容赦くださいませ;;

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