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ディナーの食材

総PV数が6万突破&ユニークがあと少しで1万に突入します!

そして、お気に入り登録件数が178件も!!!

感謝感激です!


しかし、なぜこんな拙い文章を皆様読んでくださっているんでしょうか・・・・??

戸惑いと困惑の毎日ですwwww



「・・・・・なぁ、本気??」


「どうした、キラ。顔色が悪いぞ」


 可愛い可愛いミーナちゃんと別れた(他意は無い。純粋に可愛いと思ったから素直に言ってるだけで、俺はロリコンじゃなry)俺は、ハティの家へと招待されていた。

 

 小さな木製の家は3匹の子豚の長男と二男が造ったものより多少マシかな程度のアレだった。

 いや、3匹の子豚が造った家を見た事がある訳じゃないけどさ。。

 強い風が吹いたら吹き飛びそうだなーくらいには、なんだか見た目危なげだ。


 そんな家の目の前で俺は今日の晩御飯だと紹介された具材達に顔をひきつらせていた。

 外なのはあれだ、家の中に調理場が無いからだ。

 基本、この国の人は調理は外で行うんだと・・・・って今はそんな話をしている場合ではないな。


「なぁ、ハティ。本気??」


「いや、だから何が」


 冷や汗をかきつつ問う俺に、本当に意味が分からないという感じでハティが首をかしげる。


 いや、だってさ・・・


「何で、晩御飯の材料にリスとかがいる訳!?!?」


 って気分なんですがね??俺としては。


 そう。ハティが用意した晩御飯の材料たちは、可愛い小動物さんたちだった。


 紅い体の可愛らしいリスに、つぶらな瞳の薄く黄緑がかったウサギさん・・・に似た生き物。

 極めつけは、テディーベアみたいにフワフワの可愛らしい、両腕で抱きしめるのにちょうどいいサイズのミニ熊さんまでいる。


 これなにー???ハティのペットー?


 と無邪気に聞いたあの時の可愛い動物へ感じたときめきを返して下さい。。。

 まさか、このあと俺の血肉達になる(らしい)もの達だとは思いもしなかったので、ハティの返答には度肝を抜かれた。

 で、冒頭の俺の発言が生まれた訳だが。。


「何を言っている。イチゴリスは貴重な甘味じゃないか。ハクサギもポテベアーも高級な食材だぞ??」







 ・・・



 ・・・・



 ・・・・・はい??????


 なんですかそのネーミングセンス。。

 てか、それなんぞ


 と思考停止してしまった俺を誰が責められようか。


 というか、これが噂のイチゴリスか。 

 あの美人で見目麗しいトライト神が『お勧めよ』と言っていたプリンのあの甘味の元・・・・・


 完璧に頭の回路がフリーズだ。

 俺はこのリスさんの血で作られたプリンを「美味い!!」と食べていたのか・・・・??


 脳内カオス。。。

 誰か、動物図鑑を僕にください。 

 いや、この場合は食材図鑑??


 図書館で読んだ子供向けの「どうぶつずかん」には載って無かったんだが、どこで俺はこの子達の事を知ればいい??


 とかとか動揺する俺をよそに、ハティがホルダーからナイフを取り出し、テディベア・・・もといポテベアーに振りかざした。




 えっ、嘘嘘!!


 らめぇぇぇぇぇえええ!!!

 やめてぇぇぇえええ!!



(ウォール)!!!」


 咄嗟に、ポテベアーに手を伸ばした俺は、呪文(スペル)を唱えた。

 透明な壁がポテベアーと翳された俺の手の前に現れ、キィンッと硬質な音を立ててナイフを止める。

 ・・・・危なかった。

 目の前で超絶プリティが超絶スプラッタになるところだった。。

 

「・・・・キラ」


 じと目でハティに責めるように見られたが、それがどうした!!


「どう考えても食材じゃなくて愛玩動物だから!!!」


「何を言っている。ポテトのようにホクホクしたポテベアーの肉は高級食材なんだぞ??」


 ポテトのようにホクホクした肉・・・ちょっと興味が。。。

 ・・・いやいやいやいや、誤魔化されたら駄目だ俺!! 


「無理!肉を食うのは好きだけど、目の前で捌かれるのは無理!!!」


 どうせなら、トライト神みたいに食べてからぶっちゃけてほしかった。

 ・・・・それでも罪悪感は半端なかったと思うけど。

 目の前で捌かれるのを見るというのは俺のガラスのハートが到底耐えられそうにない。


 ポテベアーを胸に抱きかかえ、ハティから離した俺はついでにイチゴリスとハクサギも抱き寄せる。

 絶対に俺の目が黒いうちは捌かせたりしないぞ!と威嚇もかます。

 

 ・・・変化(チェンジ)で今は眼の色茶色いし、元は深紅だから黒じゃないけどね!!


「ははは!!お前、ホントにおもしれーな!」


 とニクスがハティに威嚇する俺を見て腹を抱えて爆笑するが、無視だ無視。

 俺は今それどころじゃない。

 もぞもぞと腕の中で身じろぐ可愛いモノ達を守らなくちゃいけないのだ!!!


「・・・・キラ」


「断固反対!!!料理になんかさせねーよ!?」


「・・・・・・」


「・・・・・・」


 奪い取ろうとするハティとその手をヒョイヒョイ避わす俺・・・というしばしの無言の攻防の末に、結局折れてくれたのはハティだった。

 無言のままナイフをホルダーに仕舞いこんでくれたハティに安堵しつつ俺はギュッと腕の中のものを抱きしめた。


 よかった、これで、3つの命が救われた。。


 と感極まる俺とは対照的に、もう3匹を俺から取り上げるのを完全に諦めたらしいハティがボソッと呟き、やっと笑いを収めたニクスが肩を竦める。


「晩飯・・・どうする??」 


「俺、今日の豪華な晩飯期待してたのになー」


 ・・・・それに関してはスンマセン。


 でも、譲る訳にはいかないので、イチゴリスを頭の上に置いてハクサギとポテベアーを腕に抱いたまま俺はふむ・・・と思案する。

 確かに晩飯はちゃんと食べたいので、何か新たな食材が必要になるだろう。

 勿論その食材は俺のガラスなハートに傷がつかないようなモノという条件つきだが。

 



 そうして俺達3人が腕を組んで今日の晩御飯について思案していた時、・・・・それは起こった。

次、少々流血表現きます。。


残酷にはならない・・・ハズ



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