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第23話 帰還

先に街に向かったハーミット達の無事を祈りながらみんなで橋を渡る。


「この橋は落とした方がいいですよね」

「そうだな……できれば落としておきてぇな。川の向こうに魔物がいたんだ、進行の邪魔になるならそれで良い。橋は落とせそうか?」

「まあ、やってみないことにはって感じっすね」


 リンスさんはハーミットが作り出した柱をあちこち触りながら確かめている。


「こんな太い柱どうにかなるもんなんですか?」

「わからねっす、ハーミット自身が解除するのが1番早いんすけど……」

「そうですよね……」

「まぁ、俺らも魔法に詳しいわけじゃないっすからね……」


 経験が豊富なリンスさんでもわからないと言うほど魔法は貴重な技能なのだろう。


「やっぱりわからねっすわ、兄貴!ぶっ叩いてどうにかなんねぇっすか?」

「やってみっか!」

「おら!!!!」


 ーーーードン!ーーーー


 柱はびくともしない……


「兄貴で無理なら無理っすよ」

「……まだ本気じゃねぇからな……」

「いや、無理しなくて良いっすよ」

「無理じゃねぇから!!」

「ガーディさん……なんか子供みたいですよ」

「ぐっ……ブレイブまで……まじで本気出せばこんな柱くらい……」

「まあまあ、今はここで時間を使うよりも、一度街に戻ってからハーミットを連れてきた方が良いのではないですか?」

「ピーターさんの言うとおりですよ、こうしてる間にも魔物が街に向かってるかもしれないんですから……」

「仕方ねぇ……今回はこんなもんで勘弁してやるか」


 ガーディさんはハーミットの柱を砕けなかったのが悔しかったのか、少し不貞腐れながら街に向かって歩き出す

 いつも頼れる兄貴分のガーディさんの意外な一面を見たきがする。


「ブレイブは兄貴の負けず嫌いなとこ見るのは初めてっすかね」

「そうですね……ちょっと意外でした」

「まぁ、最近は兄貴って感じであんまりないっすけど、昔はああやってなんかあったら不貞腐れてたっす」

「んだ!リンス!なんか文句あんのか!」

「ねっすよ!次は砕けるといっすね!!」

「ふふっ……仲良しですね」

「まぁ、兄貴とは1番付き合い長いっすから」


 リンスさんとガーディさんの出会った時の話や昔あった出来事の話を聞きながらみんなと足並みを揃えて歩いていく。

 周囲を警戒しながらではあるものの、順調に街に近づいてきた。


「やっと街も見えてきたっすね」

「昨日の夜に出てきたのになんだか久しぶりな気がします」

「いろいろあったっすからねぇ……とにかくついたら一回ゆっくりしたいっすねぇ」

「僕は昨日の罠の様子も気になるのでリッツさん達に報告したら外に出たいと思ってました」

「かぁー……若いっていいっすねぇ……」


 リンスさんとは今回の遠征でかなり仲良くなることができた気がする。

 仲間と一緒に苦難を乗り越えた。それはとても僕の中で自信につながる出来事だった。


 街の西門をくぐると、ハーミットやドッチさんが伝えてくれていたのだろうか、迎えにきてくれた母の姿やリッツさんの姿が見える。

「旦那!戻ったぜ!!」

「母さん!リッツさん!ただいま戻りました!!」

「おかえりブレイブ!無事でよかった……」

「ガーディもよくやってくれた」


 遠征から帰ってきた僕に母は駆け寄って抱きしめてくれた。

 近すぎて顔は見えないけど、体の震えでわかる。すごく心配をかけてしまったんだろう。

 それでも今回ピーターさん達を助けに行って気づいたことがたくさんある。できるようになった事もたくさんある。母には伝えたいことがたくさんできた。だからまずはしっかりと母を抱きしめて改めて僕は伝える。


「母さんただいま!心配かけてごめんね」

「えぇ…えぇ!お帰りなさい!!」

「遠征に行って、僕にもできることが増えたんだよ!」

「わかるわよ……昨日よりもずっと良い顔してるもの」

「えへへ、そうかなぁ///」

「えぇ、夜にでもたくさん話を聞かせて頂戴ね」

「うん!」

「じゃあ、ほら……リッツさんのところに行ってらっしゃい」

「わかった……行ってくる!」


母をそっと離し、リッツさん達の元に向かう。


「…………だから、橋は落としとかなきゃなんねぇと思うぜ」

「そうだな……確かに魔物に利用されるのは避けたいところだが……」

「すいませんリッツさん!お待たせしました!」

「ブレイブ、もういいのか?」

「はい!また夜にゆっくり話しますから」

「そうか、アーネスも心配してたからな」

「ええ、先ほどの話ですが、リッツさんはウェスタンからこっちにくるかも知れない住人のことも気になっているんですよね」

「あぁ……全員は救えないにしても様子くらい見に行きたいが……」

「フローリアさんやレントさんに話を聞いてみる方が良いと思います」

「ウェスタンから来たと言う一団か……そうだな、できれば呼んでほしい」

「分かりました」


 僕はピーターさんとグレイさんと一緒にいるフローリアさんとレントさんの元に向かう。


「皆さんお話中にごめんなさい。フローリアさん、レントさんのお2人にリッツさんが話を聞きたいそうです」

「わかったわ」

「ああ、構わないぞ」


 僕は2人を連れて再びリッツさんの元へ向かう。

 この話でウェスタンとの交流の行末が決まるのか……

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