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第11話 出発

結果からすると、ガーディさんと僕のチームは魔物と遭遇する可能性もあるからなのか、30人ほどしか集まらなかった。

 ガーディさんを兄貴とよぶ集団が20人くらいいるので、実質10人くらいと言っていい。

 リッツさんも言っていたが、魔物と戦うと言うのは簡単なことではないと実感する。


「「兄貴!!」」

「お前らよく来たな!」

「当たり前じゃないですか!兄貴が行くって聞いた時から俺たち準備と覚悟は決めてますから!」

「頼むぜ!」

「「うす!!」」


 なんだかとっても熱量を感じる集団が出来上がっていた。

 僕はガーディさん達のグループは一旦置いておいて、他の周辺地理に詳しい人たちのグループと話をする。

 

「ブレイブです!よろしくお願いします!」

「ピーターと言います。私たちは行商隊でして、あちらこちらに行ってたものですから、地理にはそこそこ詳しいかと……こちらは私の護衛をしてくれていた友人達です」

「グレイだ……よろしく頼む」


 ピーターさんは魔物が出たりするこの状況でも、街と街を渡り歩きながら商売をしていたらしい。

 詳しく話を聞いていると、魔物に襲われて商品が無くなったからと、獣を狩ったり、山菜をとったりと、サバイバルをして街に戻ってくることも何回かあったらしい。

 そんな目に何度も会いながら、街と街を繋いで商売を続けようと言うのだから、その熱意には驚かされる。


「すごいですね!他の街には行ったことがないので僕も行ってみたいです!」

「えぇ、この街も落ち着いた雰囲気で良いですが……他の街もとても面白いですよ。ブレイブくんもいつかきっといけますよ」

「ピーター……あまり希望を持たせてやるな……」

「いいえ、グレイ。子供が希望を持たずにどうするのですか。それに……あなたが諦めてどうするんですか!きっと大丈夫です」

「??どう言うことですか?」


 僕はピーターさんとグレイさんの言うことが良くわからなかったので、どう言うことなのか尋ねてみる。


「……ピーターはああ言ってるが、この街のように魔物に対処できた街は少ないだろう。仮に他の街に行ってみても、以前と同じような、活気ある人や街並みは見れない可能性は高い。壊滅しているところも少なからずあるだろう」

「グレイ……この街のように『それでも』と立ち上がっている街はきっとあるはずです。でなければ、フローリアも……」

「やめろピーター、その話はするな!」

「あ、あの……フローリアさんとは?」

「ブレイブ、余計なことは聞くな。ピーター、お前も辞めろ」

「……仕方がありませんね、でも私は諦めませんよ。今までの恩義も返していないのですから」

「……好きにしろ……たが、周りを無理に危険に巻き込むな。あいつもそんなこと望んでない……」


 ピーターさんとグレイさんはなにやらお互いに思っていることがあるらしく、詳しくは話してくれなかった。

 リッツさんなら上手く話を聞けたり、何かを手伝えたりしたのだろうか……今の僕ではきっと力不足なんだろう。

 ピーターさんやグレイさん以外にもきっと悩みがある人はたくさんいると思う。早くみんなから頼ってもらえるように頑張ろう。


「ブレイブ!待たせたな!……なんかあったか?」

「ガーディさん……実は……「ピーターですよろしくお願いします」」


 ピーターさんは僕が2人が何か思うことがあるみたいと伝えようとすると、手を出して僕の話を遮り、ガーディさんに挨拶をする。


「おう、よろしくな!」

「ピーターさん……」

「ブレイブくん、いまは大丈夫です。それよりこれからの話をしましょう」

「分かりました……ガーディさん、チーム分けはどうしますか?」

「俺達のチームとピーターのチームで分かれるか?」

「わたし達はそれで大丈夫ですよ」

「じゃ、それで頼む!」


 グレイさんの言っていたことはとても気になったけど、ピーターさん達と復興に向けて活動するのに、始まる前から険悪になることは避けないといけないと思って話を続ける。

 お互いのことがわかっている方が動きやすくていいだろうと言うことで、チーム分けはスムーズに決まった。

 

「分かりました……採取と狩猟はどんな割合がいいか希望はありますか?」

「あ、リッツさんが周辺のマッピング……薬草や野菜、果実などの群生地を調べることは必須って言ってました」

「そうですか、確かにそれは重要ですね……では、以前私達が行商の道中に発見していたものがいくつかあるので、こちらで手分けしてその場所が今も使用可能か調べて来ます。少し遠方なので、狩猟や採取のほうはそちらがメインと言う形でお願いしても?」

「任せろ!そのつもりだぜ!」

「わかりました!」

 

こうして狩猟や採取の量を担うガーディ班と今後の計画に対しての調査を行うピーター班に分かれたのであった。


「そろそろ出発だ!18時にはここに戻れるように頼むぜ!無理はすんなよ!」

「分かりました!お互いに魔物には気をつけましょう」

「ああ!それじゃあ行こうぜ!」

「「おおーーー!!!」」


 こうして狩猟、採取班は足早に屋敷を出発した。

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