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第10話 集う想い

悩んだ結果、僕はガーディさんと一緒に狩猟と採取へ向かうことにした。


「僕はガーディさんと一緒に行こうと思います」

「えっ……そ、そっか……頑張ってね……」

「おう、よろしくなブレイブ!」

「……わかった、お前が選んだことなら応援しよう。ちなみになぜ狩猟・採取の方を選んだのか聞いてもいいか?……理由がどうであれ止めはせんがな、一応聞いておきたい」


 明らかにしょんぼりしているハーミットを見かねたのか、リッツさんが僕に理由を聞いてくる。


「さっきハーミットが言ったように、現時点で僕に何の魔法が使えるのかわからないので、狩猟や採取で取れたものを少しでも多く運べた方がみんなのためになるかなと思いました。……それに、魔法を教わるなら今の忙しいタイミングじゃなくてゆっくりハーミットに教わりたいですし……」


 魔法を急いで教わるよりはじっくり丁寧に教わった方ができることの幅が広がったりするんじゃないかなと思ってみんなに伝える。


「そ、そっか……ブレイブくんが私に……/// だったら、私も頑張らないと!」

「……わかった、採取や狩猟ってのはかなり大変だが、しっかり頼んだぞ。ガーディもブレイブに必要なことはしっかり教えてやってくれ!」

「はい!精一杯頑張ります!」

「おう、俺は狩猟のことしかわからねぇが、採取は俺の舎弟に詳しいやつもいるからな!任せてくれ!」


さっきまでしょんぼりしていたのに急に元気になったハーミットに温かい視線を向けながらリッツさんは話を進める。

 よくわからないけど、ハーミットが元気になったみたいでよかった……


「さて、ブレイブの決意も固まったところで、改めて今日やっておいてもらいたいことについて話しておく。

 

 ハーミット班(コンフォート、その他数人)は地下水脈についての調査と水源の確保だ。地下水脈を発見できなかった場合や何らかの理由で取水できない場合、川に移動し、魔法である程度の水を街の近くに確保してもらいたい。

 

 ガーディ班はいくつかの部隊に分かれてもらう。

 周辺に詳しい者や長距離の移動に慣れているものは、周辺状況の最新の情報を集めてもらいたい。

 特に、野菜や果実、薬草の群生地の発見など今後の生活に関わる部分は必須だ。あくまでも調査が優先だが、発見次第少しだけ採取して来てもらいたい。

 そして、ガーディとブレイブは食用可能な物の採取を中心として、量を確保してもらいたい。肉や魚は傷まないように血抜きなどの処理も含めて対応してもらいたい。


ここまでで不明な点はあるか?」


「今日新しく来てくれた人達はどちらの班にも振り分けられる予定ですか?」

「ああ、特にハーミット班の方は技術者や建築家がいれば優先して入れていきたい。ガーディの方は戦う意識がないと難しいからな、街の修復や物資の移動がメインになってしまって、人員があまり増えないことも考慮して欲しい」

「わかりました」


 話をしているうちに、10時近くになったので、書斎から広場に移動していく。


「おお……これは……」

「すげぇなこりゃ!」

「すごいですね!」

「ひ、人がたくさん……」


 広場には400人ほどの人が集まってくれていた。

 この街に残された人口が3000〜4000人くらいと考えるとまだまだ足りないけど、それでも子供から老人まで、みな声に出してはいないが、静かに、それでも何かを期待しているような様子で、確かな熱意をもった目をして集まってくれていた。


「皆!この苦難を乗り越えようと集まってくれたことに感謝する。志を同じくしてくれた仲間に性別や年齢は関係ない!

 それぞれの強みを活かして、家族の!仲間の!ひいてはこの街の力となって欲しい!

 今日から取り組む課題として、食糧問題、水不足、中心の大穴への対処、街の防衛の4つがある!皆の希望を聞きながら協力できそうな課題に力を借りたいと思う」


 みんなに聞こえる声でリッツさんが話しかけると、集まってくれたみんなの視線が一斉にこちらに集まる。

 そして、街の課題を伝えると、みんな自分に何ができるのか考える人や、不安に思っているのか周りを見渡す人もいた。

 そんな様子を見たからか、リッツさんは僕の方を向き

「ブレイブ、最後にみんなに喝を入れてやれ」

 と言うと、僕の背中を押してみんなの前に立たせた。


「え……えっと……。ぼくはみんなのために食糧を集めに街の外に出ようと思います!精一杯頑張ってくるので……皆さんもよろしくお願いします。一緒に頑張りましょう!!」

「「おおーー!!」」


僕がみんなにお願いをすると力強く、大きな声が返って来た。中には僕よりも小さい子もいて、一生懸命手を上に突き出して声を出してくれていた。


「さあ!復興を始めよう!一人一人に話は聞いていきたいが、時間が惜しいからな……各チームのリーダーとなる者と、集まって欲しい人材の内容を紹介する!紹介が終わったらそれぞれ力になれそうな分野のもとに集まってくれ!」


 いよいよ人員の配置が始まる。


「まずは、【狩猟・採取チーム】ガーディ!」

「おう!ガーディだ!!」

「ここでは、狩りはもちろん、不意の魔物との遭遇も考えられる。戦闘や体力に自信のある者、周辺地理に詳しい者を募集している」


「次に【水不足・大穴対処チーム】ハーミット!」

「よ…よろしく……お願いします……」

「ここでは魔法技能のある者や、穴への対処として、建築、測量、設計などを募集している。戦闘に自信がなくても体力や力に自信がある者は集まって欲しい」


「次に、【街の防衛】ここは兵士達が中心となる!

「はっ!」

「現状南の防壁や物見が倒壊しているため、片付けや再構築のための物資移動がメインとなる!やる気があれば誰でもいい!手伝ってやってくれ!よろしく頼むぞ!」

「はっ!お任せください!」


「これらの役割以外に、活動範囲が広がるため、現状の整理を行うための書類をまとめる者や、治療に当たる者、道具を制作する者が必要だ!何か技能があるものは俺の元に集まってくれ!」


そうしてリッツさんが号令をかけると、集まってくれたみんながそれぞれの想いを胸にして移動していく。

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