表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

なんでボクがアイドルに!?

 投げキッスなんかしたり


 ファンサとかして




 テレビで見ているだけだった存在が、いま 高校生のボク「七谷 裕也」と同一の軸にいる。嬉しいことだ。


だがな、本音を言おうじゃないか、


 「なんでこうなるの!?」


 なんでかって?それは単純だ。


 フリフリな衣装、長いウィッグ、華美なリボン、それにちょーかわいいメイク。


 ああそうだよ、何故か「おとこの娘アイドル」になっちまったんだから。


 こうなったのは殆ど成り行きみたいなもんだ。


 怪しげな路地裏、貼ってあった募集。要項に「ダンス経験のある方ぜひ」と書かれており、小学生から中学校までずっとやってきたダンスが生かせる事に興味を持ち、電話をかけた。


 面接は集団面接形式だった。一人一人のダンスが可愛らしく、素敵なものだと思った。ボクの番になり、培ってきたダンス経験を使って最高なパフォーマンスが出来た。だが、ボクは重大なミスを犯していた。それは……


 募集要項第二:女性


 という要項を完全に無視してしまっていたことだ。


 普通はここで「あぁ、落ちたな」と思うだろうし「やらかした」「変態だと思われる」で頭が埋まるはずだ。もちろん、ボクもそうだった。が、


【合格】のメールが届き、それは一変して「謎」に変わった。


いやいやいや、頭がおかしいよって。そう、本気で思った。


後日、合格者が一同に集まった。自分の他にいたのは2人。もちろん女子だ。


そんな風に集まった3人に告げられた言葉、それは……


「アイドル」という、おかしな四文字だった。


     ♢♢♢


それから、レッスンが始まった。目標は「東京ドーム」路地裏から集まったグループ、無理でしょの一言、もちろんボクから出てきた。それにプロデューサーと他のメンバー達は、


「頑張ればできる!」


「一緒にめざそっ!」


等、明らかに正気を失ってるんじゃないかと思うような発言を平然としていた。


そして、何の運が回ってきたのか知らないが、「おとこの娘+女子」アイドルとして、何故かテレビで紹介されてしまい、何故か有名なライブハウスでライブをするところまで来てしまった。アイドルを始めて一か月での出来事である。


ボクは正直、もう頭が回らない。


かわいくなったボク。


何故か男子のボクを採用した運営。


それに疑問を抱かない女子2人。


いきなりのテレビ。


いきなりのライブ。


おかしいでしょ。なんでこんなことになっているのか。


全てはおとこの娘好きの陰謀なんじゃないか、そう考えないといけないほど、この一か月はおかしい。


      ♢♢♢


 そうしてまた一か月、僕は少し有名なおとこの娘アイドルとなった。


 今思ってみると少し恥ずかしさがある。


 だけど、それ以上に、楽しくもなってきている。


 ファンの人たちの反応を見たり、テレビでの知名度が上がったりすると「よっしゃ!」と思うようになってきた。


      ♢♢♢


 初めて、自身が叩かれる対象になった。


 昔、嫌いな有名人を誹謗中傷する掲示板を見ていた事もあったが、まさかそこに書き込まれる側になるなんて思いもしなかった。


 毎日のように書き込まれる悪口、悲しく、つらい、嫌だって思い始めてきた。


 でもやっぱり


 応援してくれる人が居るから頑張れるんだ


 そうして掲示板を見てみると、悪口をいさめるようなコメントがあって、少しうれしく、心が安らいだ。


正直、出始めて二か月のグループ。まだまだ夢まで遠い。


絶対に叶わないとアンチたちは言うだろう。でも、でも


応援してくれる人の為に、夢をかなえるんだ


初めは、「なんでこうなるの!?」なんて思っていたけれど


推してくれる人が出来て、ボクは夢がちゃんとできた




投げキッスなんかしたり


ファンサとかして


ボクはこの服を脱がない。

書きたいもの書いただけです!!

ごめんなさい!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ