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私は殺し屋として世界に寄与する  作者: アナログラビット
4.血の繋がった家族
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姉と弟の関係 リターンズ

小休止回です。頭空っぽにして読めます。

昨日は疲れたな……。夏休み以来、1ヶ月ぶりの仕事で気が張って精神的に疲れてしまった。休日も潰れちゃったし明日からまた学校だしね……。


それに久々に私一人で任務だったからいつもより疲れ果てたのもある。まあ、私のお休みは終了したから仕方ないんだけどね。


私は夏休みの間ずっと任務だったから組織から1ヶ月のお休みを頂いていた。でもお休みを頂いた理由はそれだけじゃない。私が少し目立ち過ぎたのが主な理由だ。外でも内でもという意味で。特に組織の人、つまり内側から注目されたのが問題だった。


なので1ヶ月という間を空けて色々と調整をしてもらっていました。本当に感謝してます。私がこうやってベッドにゴロゴロ出来るのは皆さんの協力があってです。


天狼さんや処理課の人達にはちゃんとお礼を言わないとだね。結構あっちこっちに圧力かけたりラジバンダリーしてくれたからね。


(ん、来たな。)


二階の自室でベッドに寝転がっていると、ドアが小さく2回ノックされる。下の階に聴こえないように配慮したノックの仕方だ。


「良いよ。」


私が入室を許可するとドアが開く。すると部屋の中にマイ・ブラザーが入ってきた。まあ分かっていたけどね。能力で視えるし。


「お姉ちゃん、居てもいい?」


「ええよ。」


もはやお約束のようなやり取りだ。私と誠は夏休みの出来事がきっかけで誠とは普通の姉弟ぐらいには仲が良くなった……と思う。一般家庭の姉弟とか良く知らないから比べようがないからね。私達姉弟が仲が良いのか悪いのかは断言出来ないけど、今の関係は……私的には良いかなって思う。


「デッキ組んでていい?」


「ええで。」


自分の部屋でも出来るのにわざわざ私の所まで来るなんてかわいい奴め。でもお姉ちゃんはカードゲーム興味ないからデッキを2つ持ってくるのは止めようね。


「これと……これは入れて。」


もう自分の世界に入っている。似たような絵柄のカードを並べているだけで凄く楽しそう。女には分からない世界だよね。陰キャである私が全く興味持てないし。


そういえばカードショップに居る人達も全員男性だった。……誠もああいう風になっちゃうのかな。それはちょっと嫌だな……。


私も陰キャだし昔サッカーをやっていた。誠もサッカーしているし陰キャとしての素養もある。こう見ると私達かなり似たもの姉弟だね。


「誠はサッカー好き?」


「ん~~今はあんまりかな。」


カードから目を離さず受け答えする様子からもかなりカードゲームにハマっているようだ。それはまあ……別に良いんだけどね?でも私のせいで陰の道に走りかねないよねこれ。だって私がカード買い与えているせいだもん。先週も買いに行ったし。


「友達はサッカーとカードゲームどっちで遊んでる?」


「んとね〜、らいと君がサッカーを一緒にやってて、あきと君達はエクスタ一緒にやる友達で、えっと隣のクラスの……」


あ、これ終わらないやつ。聞いた事以上の答えが来るやつですわ。質問の仕方間違えちゃったね。


誠が3つ隣のクラスの交友関係まで話し終えた後に私は質問し直す。


「一番仲のいい友達グループの間だとどっちが流行っているの?」


「エクスタ!」


友達がやっていたらハマるよね。でもあまりこういう道に転身しないで欲しいな……。かなり偏見だけどカードゲームやってるオタクってクセがすごいイメージがある。なんせみんなクセがすごいから自分が普通に思えるからね。そういう環境に小さい頃からはちょっと……


「今度の土曜日にお姉ちゃんとサッカーしようか。」


「え!?いいの!?」


「誠シィーっ!」


大声を出したら下の階に居る父とあの人に聞こえてしまう。私と誠が仲の良い事は秘密にしている。理由は……とくに無い。多分だけど今更家族ごっこは疲れるからかな。私としてはこのぐらいの距離感が丁度いい。


「……ごめんなさい。」


両手を口に当てて謝る誠はベスト・オブ・ブラザーだったから許した。謝罪を受け入れますマイ・ブラザー。


そして時間は土曜日まで過ぎ去り約束の午後2時、私は母校である小学校のグラウンドに来ていた。因みに一人である。不審者ではない。


誠は習い事があるし、宿題もすぐにさせられるから結構拘束時間がある。幼いのに自由が無いなんて可愛そうだ。あの頃の子は遊びたい盛りだからね。


「10月なのに日が強い……」


もう寒くなってもおかしくないのに、たまにとても日が強い日があるよね。温暖化かなやっぱり。


帽子を被ってきて良かったよ。今日は運動しやすいようにスポーツウェアを着てきたから何時間でも誠に付き合ってあげられる。ばっちこい!


「お、来たかな……?」


ここら辺はマッピングされた地区だからすぐに誠の位置が分かる。自転車でこっちに向かって来ているね。でも後ろに何人か居る……?


「お姉ちゃん!」


必死に立ち漕ぎしながら向かって来るマイ・ブラザーはとても愛らしく映る。あのぐらいの子が必死になって何かをしているのを見ているだけでお姉ちゃん胸が熱くなるよ。


「誠ーー!」


一応手を振ってここに居るよと伝える。まあ私しか居ないから間違いなくこっちに来るんだけど、問題なのは後ろに居る連中もこっちに向かって来ることだね。誰だこいつ等。誠の友達?


自転車を乗ったキッズ達が私を取り囲む様にして停車、みんな自転車から降りてきて私の元に集まってくる。


(なんでわたし小学生男子に包囲されているの?)


「本物だ……すっげー!」


「誠の言うとおりだった!」


「存在してたっ!初めて見たよ!」


なんだなんだっ。私がそんなに珍しいのか。というか、本物とか存在してたとか失礼過ぎない?私UMA扱い?


それとも誠に姉が居ることが信じられていなかった?…可能性は、ある…のか?確かに私は今まで誠と接点無かったし、家にもほとんど居ないからね。それにこの子たちが家に遊びに来ても私の痕跡無さすぎるよねあの家。


「あの誠、説明して。この子達誰?」


「一緒にサッカーのクラブ入ってる子達。」


あー……まあ服装とかで何となく分かってたよ。サッカーしてそうなロゴが入った服着てるし。


「それでなんでここに?」


「お姉ちゃんとサッカーするって話したらみんな行きたいって!」


誠!あんたって子はっ!女が一緒に何かしようと誘ってきたらタイマンというのがお決まりだから!一対一のサッカーを所望していたのに〜!付属品が入ってきてんよ〜!


将来では誠は女子に遊びに誘われた時に友達を勝手に呼んでくるタイプだよ。誠の将来の彼女さんは絶対に苦労するね。


或いは女子にスマブラしようって誘われたら大乱闘を選択してCPUを追加、アイテムなんでもありのタイムストックでステージランダムをするタイプ。女の子からスマブラしようって誘われたら1on1のアイテムなし3ストのステージ終点固定だから。これ常識だよ。世の男性も覚えておこうね。


よーし今後の誠の将来の為に私が教え込んであげよう。うんそうしよう。


「誠。」


「なに?」


叱ろうと口を開いたのに、誠の純真無垢な瞳にあてられて私のドス黒い感情が無いなったバイバイ。


「みんなでサッカーしようぜッ!」


私はグラウンドを指さして走り出すポーズを決める。


「「「おー!」」」


という訳で弟の同級生とサッカーする事になりました。やったね!合法的にショタとサッカー出来るよ!


あ、これは単純な疑問なのだけど、女子高校生がショタ達と遊ぶ場合に警察へ通報されたりしますか?もしそうなった場合、組織は間に入ってくれるでしょうか。


「私がボール持ってるから奪いに来てね。もしボール取れたらコンビニでお菓子買ってあげる。」


このやり方なら体格差とか気にせずにみんな遊べる。幼稚園の時に先生がやってくれたのを真似してみました。


「「「びぃやあ゛ああああ!!!」」」


キッズ達のテンションやべー。クスリやってるのかと疑いたくなる。私の小学校の同級生もこんなだったかな……。いや、まだ理性あったような気が……


「カードが良い……」


おい誠、私をカード買ってくれるただの同居人としか認識していないな?合ってるよ。マイブラザーにカードを買ってあげる事でストレス解消してる厄介お姉ちゃんだよ。

ショタに厄介な性癖を植え付ける主人公です。

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