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私は殺し屋として世界に寄与する  作者: アナログラビット
4.血の繋がった家族
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先生の役割

誤字脱字多すぎて泣きそう。でも直しながら自分の作品を見直せるのはいい機会です。

もうどうにでもなれ。私はそう思い込むことにして感情を整理した。だって先生は多分私が何をしようが怒らない。


そして分かったよ。先生が私に向けている感情を。


先生は私に妄信しているんだ。だから私が取る行動が全て正しいと捉えてしまう。先生が私に何故そんな感情を向けているのかは分からないけど、その意味を知ってしまった場合、私は……どうするのだろうか。


『……分かりました。先生の気持ちは分かりましたが、先生には私の気持ちを分かって欲しいです。』


『ワタシに対し申し訳なく思っているのだろう?分かっているがミヨは気にしなくていい ワタシとしてはミヨがかなり良い方向へ進んでくれていると認識しているからな』


先生と話がここまで噛み合わないのは初めてだ。考えてみるといつも私が合わせていたような気がする。だから噛み合わないのか?


『……百歩譲って気にしない事にします。でも先生の言う良い方向とは?』


『ミヨがワタシの言う事ばかりに従うのではなく自分の考えで動いている事だ とても喜ばしい』


先生は本当に嬉しそうだ。笑顔を浮かべて私を見守る様な目をしている。


『反抗期なのが嬉しいんですか?嫌じゃありません?こんなクソガキ。』


『あまり自分を卑下するな ミヨは本当に良くやっている この短期間でいくつの敵対勢力を潰した?ワタシでもそんな数をこんな短期間では不可能だ 敵がどこに居るのかすら分からないからな』


探知能力が無いと相手が能力者なのか無能力者なのかが分からない。能力者が一般人の中に紛れ込んだ場合見つけるのは至難の業、私みたいな能力が無いと能力者一人探し出すのに多大な時間と労力が必要になる。


『でも、私は見つける事は出来ても能力者を殺せません。私だけでは意味がありませんよ。』


『それを言うならワタシもだ 殺せても見つけられない ワタシとミヨが2人いるから為せる事だ』


つまり私達は運命共同体、ふたりはプ○キュアだった?


『これからもずっと一緒にいましょうって事ですね!』


『ーーーそうだな 一緒に居られればいいな』


これで私の中にあった罪悪感とモヤモヤした嫌な気持ちに整理がついた。薬降るさんに感化されて衝動的に先生を呼んじゃったけど結果的にとても良い結果になった。だけどまだ話は終わってない。


『あ、先生に聞きたいことがあるんですけど。』


ただの興味、そんな深い意味は無いつもりだった。


『なんだ?』


自分の姿をした者にこんな質問をするのは気が引ける。でも中身は先生だから……


『先生の……死神の役割ってあるんですか?』


『ワタシの役割…?ーーーそうだな…()()()()()()()()() ()()()()()()()()


あれ……なんか先生の雰囲気が……


(聞いちゃいけなかった?地雷を踏んだ?)


『今は全てを話す事は出来ない しかし 私達がこの時代に存在しミヨと出会えたのは必然だ 私達がミヨに能力を託す事が私達の役割だと思っている』


……やっぱり先生にも役割があって、それが私に繋がるのか。この言葉からも私に対しての期待度の高さが伺える。……胃が痛い思いだよ。


『何故この時代だったのか 何故この場所だったのか 私達も疑問に思っていた しかし その答えは目の前にあった』


「え、あ、あぁ……」


本気だ。先生は本気なんだ。私という存在が先生にとっての目的になっている。私と会う前は違う目的があったのに私と出会って目的がすり替わったのか?


『ワタシの再現出来る射程と範囲ではもはや機能していないと言って良いだろう このままでは目的を果たせないと考えていた時にミヨが現れた キミは自分が思っているよりも存在が貴重で重要なんだ 分かるか?』


さっきの私達の立ち位置が逆になっている。私が先生に分かって欲しくて言葉を重ねたように、先生も私に分かって欲しくて言葉を重ねる。でも私には分かるはずない。分かってしまう奴なんて逆に居るのか?私が重要な存在?そんな事を急に言われても困る。お母さんにすらそんな事を言われた記憶が無いのに。


『えっと、先生の、言い分……というか、考えている事と言いたい事は分かりましたよ。でもですね、それに応えられる自信はありません。』


『大丈夫 全てを理解する時が来る ミヨが平穏な世界を創り出した時にワタシの言っている意味を理解するだろう』


ヤバい、ヤバいぞこれ。先生にとって私がこの世界に平穏をもたらすと先生の中で決定している。こちとらただの女子高校生だ。能力もあるし才能だってあると思う。でもだからといってそんな事を期待される程の事では無い筈だよね普通さ。


そもそも先生の言っている事って正しいの?間違った考え方を持っているかもしれない。先生が例え世界最強の能力者だとしても間違える事はあるだろう。人間だったら必ずヒューマンエラーを起こす。だからもうちょっと私を疑って欲しい……。だってこれだよ?こんなんのだよ?


『……………………いつかですね!』


でもここはとりあえず話を合わせる事にした。否定も肯定もしない。有耶無耶こそベスト。


なんて素晴らしい文化を作り上げてくれたのだろうこの国は。この世にイエスもノーもない回答があって良かったよ。


『ああいつかだ その間ミヨにとって邪魔になる存在は排除する だから心配しないでいい』


心配しかない。心配でしかないよ。だって分かってしまったから、先生が怒らない理由が。


先生は私の為に何でもする気だ。世界最強の能力者が何でもするんだよ?私のやる事を全て肯定するし、私の邪魔になる存在も排除する。もうそれが先生にとって普通のことなんだ。


メンヘラの私でもちょっと引くぐらい重い。私も先生の為に何でもやってやろうと思うけどスケールが違う。先生のスケールは世界そのもので、先生の中にある天秤に世界と私が乗せられている。しかもこれが釣り合っているらしい。重たい女って自覚あるけどそこまでじゃないよ。


もしかして世界軽い?私より軽い世界とか嫌だな……


『因みになんですが、その邪魔な存在って今までに色々と居たり……?』


『ああ』


私の知らない間に死神に排除されていた人達が居たらしいですよ。先生もしかして私よりメンヘラなんじゃ……?


『…………………………ありがとうございます。』


お礼を言える女、伊藤美世。例え人が殺されていたとしてもお礼は言わないと。善意には善意で返すのが普通だから。


『お礼を言われるような事ではない 必要な事だ』


善意ではなく使命感だった。先生かなり暴走してないかこれ。誰が止めるの?…………私だよねはい。分かってますよ。コミュ障の先生と話せるの私ぐらいしか居ないだろうし。


『でもお礼は言わせてください。……しかしですね、こういうのはもう良いですよ。守ってもらうほど私はもう弱くないですし。』


『分かった そうする事にする』


肯定……圧倒的肯定……。死神が何でも言うことを聞くとして、君はどうする?嫌なヤツを殺してもらう?それともこの世界が嫌いだから壊してくれって頼む?


先生はできるよ。そういう能力だし誰も止められないから。そんな能力者が私の言うことを全て肯定して行動してしまう。恐怖以外のなにものでもない。私の失言や行動一つで人の命が散らされる可能性がある。


『先生私の事が好きですか?』


『ああ』


『先生いつかデートしましょう。それで一緒に美味しい物を食べに行きましょう。』


『ああいいぞ 時間を作ろう』


『良いんですか!?やったー!』


何言ってんの私は!?つい口に出したけどお前結構ヤベー事してるからね!私なのに信じられないよ全く。グッジョブ。


『それで話は終わりか?まだ私に話しておきたい事はあるか?』


挙式はどうするかとか話しておきたい事は色々とあるけど、これはまたの機会にしよう。この段階に行くには私が16才にならないといけない。私の誕生日はもうすぐだからその時に話そうかな。


『蘇芳について話さないといけない事があります。』


私は最後に特大の爆弾である蘇芳について先生に話すことにした。

この2人を書いている時が一番楽しいまである。

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