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私は殺し屋として世界に寄与する  作者: アナログラビット
3.サイコパスの青春
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乾燥した大地

2話投稿無理でした。だってゲームしてたんだもん…。ゴメンて。

「で、今日の予定は?」


私は本題とも言うべき内容をオリオンさんに問いただす。チームの連帯感はある、それは今の話で良く分かった。問題なのは私達がこの後どう動いていくかだ。場合によっては私達は無茶をしなくてはならない。


私としては誰かが死ぬような結果は出したくない。ちゃんと任務を成功させて取り敢えず帰国したい。それはみんなも思っている事だろう。


「昨日あの店主から聞いた話によると夜に良く銃声や何が壊れる音が鳴り響く地域があるんだって。今日はそこに行ってみようと思う。」


「ミューファミウムの本拠地に行かないんですか?場所は特定出来てますよね?」


私も理華と同意見だね。さっさと潰してしまえば良い。はっきり言って私が全力でやれば潰せると思う。


「相手がミューファミウムだけならね。ミューファミウムと協力関係の勢力が潜んでる可能性があるんだ。まずは情報を集めてから動きたい。」


「敵の戦力を把握したいって事ですか?」


「そうだね。」


「皆殺しにするんですか?」


「…」


ドン引きされちゃった★てへっ。


「でも戦力次第だと真正面からやり合う可能性があるじゃん。その為の私達と死神で2方向から攻めるんだし。」


「戦力を知りたいって言うより能力者の詳細を知りたいかな。だから能力が行使されたであろう地域に行って調べてみたい。ハーパーとあいの風が居れば現場検証がしやすいからね。」


「なるほど。じゃあ…行きます?」


私達はこの後すぐにその噂されている地域に向かった。今回もオリオンさんの運転による移動で向かう。私達女子3人は能力の事などを話しながらリラックスした状態で中々に良い雰囲気だった。


「理華の能力って何でも消せるの?」


「あ、私も気になる。」


「大きな物は消しきれないかな。今乗ってるこの車は見えないように出来るけど前に走っているような大型トラックは無理。」


「効果範囲が5メートルぐらいなんだね。射程距離は?遠くの物も見えなくさせられるの?」


「私から半径4〜5メートルぐらいかな?」


「へーそうなんですね。」


「まあ1kmの範囲をカバーするハーパーと比べたらショボいけど…。」


あ、地雷が自分からぶつかって来た。地面から這い出てきてハーパーさんに踏まれに行ったよ。


「今回の任務で知ったんだけど私の射程距離9000kmぐらいあるっぽい。東京も京都も認識出来る。」


理華がシートに拳を振り下ろしたせいで少し車が揺れた。しかも理華の拳が私のすぐ近くに振り下ろされたからめちゃくちゃ怖い。今の座席は後部座席の真ん中に私で右隣に理華、左隣にハーパーが座っている。


「何で言った?言う必要あった?」


失敬失敬。間違えて地雷を踏んでしまったよ。


「情報の共有したくってさ。別に張り合った訳じゃ無いよ?本当だよ?」


「見とけよお前…。」


「期待してるよ。」


その光景を見ているハーパーさんはニッコニコだ。こういう見守る感じは年上の余裕を感じる。


「理華って銃とかをどうやって消してるの?」


「え?えっとね私は光を操れるんだ。ほら…。」


そう言って理華は窓から入ってくる日光を両手で()()()()()


両手に収まる形で光の粒子が集まっている。光は球体を描く様に輪をいくつも創り出しとても綺麗で幻想的だった。


「わあー〜!とても綺麗ね!」


「うん…綺麗。」


「私は光の向きを変えられる。」


「光そんな簡単に向きを変えられるものなの?光って直角に進むものでしょ?」


ハーパーの問いはもっともな意見だった。確かに光輪みたいに曲がっている光は自然界だと中々見られないものだと思う。


「光って電磁波であり放射線のひとつなんだ。重力の影響も受けるし波動として振る舞うんだよ。」


?????????????


(サイエンス?)


私は考えるのをやめた。


「あーつまり曲がる。原理的には。」


「「なるほど。」」


「光源があればこういう事が出来るんだけど光が無いとね…。私の能力は自力では光を生み出せないから…あ。」


建物の影に入ると光輪が小さくなり手のひらから光が消えていった。


「直接的な殺傷力も無いしみんなに比べれば大したこと無い力だよ。」


メンヘラスイッチ入っちゃった。この年齢の時の女は面倒い。私も面倒いから間違いない。


「自分の能力の認識を間違えると成長しないよ。」


「え?」


「本当の能力はそうじゃないのに自分がそうだと誤認しているせいで能力を正確に使えない事はあるよ。私もそうだったし今も良く分かっていない部分がある。理華も正確に能力を認識しきれていないんじゃないの?」


「正確に…?」


「だって自分の事を全部知っている人間なんて居る?それと同じように自分の能力をちゃんと知っている能力者って居ないと思うよ。それとも理華は能力を正確にわかっているの?」


理華はポカーンとした顔で私の言葉を聞いていた。組織の教育を受けていたから固定観念が出来てしまっていたんだろうね。


「…目からウロコだわ。なるほど…そう決めつけているから能力を誤認している可能性があるのか。」


「ぶっちゃけ実戦じゃないと分からない所があるからガンガン戦った方が良いよ。カバーは任せて!」


「私もカバーするよ!…遠くから。」


遠くからでも嬉しいよ。結界を張ってくれるのならある程度自由に動けるしね。


「ワタシはあまり戦闘に参加出来ないからそこは覚えておいて欲しい。自衛程度しか動けないからね。」


「そういえばオリオンさんの能力って何ですか?」


「ごめん、それは言えない。ワタシからは能力を明かす事が出来ない。」


「それは…口止めされてるから?」


「うん。だからゴメンね。外に漏らす事を防ぐ為とはいえキミたちに話せないのは心苦しいよ。」


「いえ、大丈夫です。戦闘面で呼ばれたのは分かっているので。」


理華をカバーしながら動く為にも私の能力を予め伝えておいた。もちろん理華のメンタルケアの為でもあったけど任務優先だから。任務遂行の為にも情報を共有できる人が個人的に欲しかったのが本音だ。


「それで今向かってる場所はどこなんですか?正確な場所を知らされていないんですけど。」


私の居たロサンゼルスから今私達は南下し続けている。


「アメリカとブラジルの国境の間にある島に向かってます。エンジェルイスラデラグアルダという島です。」


「島…か、大きさは?」


「931平方キロメートルです。縦に細長い島です。」


「人が住んでるんですか?」


「無人島です。とても乾燥している地域で雨水以外に淡水が存在しません。」


そう言われると車の窓から見える周りの景色も南の島に生えているような植物ばかりで地面もカラカラとしているように見える。南下するほど砂漠を思わせるような景色が増えているような。


「ですので途中は船で向かいます。船には飲み物、食べ物を積んでもらいました。」


「滞在期間は?」


「日が沈む頃には島を離れたいです。島にはガラガラヘビも居るので長居は無用ですから。」


ヘビだけなら良いんだけどね…。


「今回は…居るかもね。」


「能力者…?」


「うん。理華、ハーパー。覚悟はしておいてね。」


本当に今年は波乱万丈で楽しい夏休みになりそうだな…。私はクーラーのきいた部屋でゆっくりしていたいのに。

いつも読んでくださりありがとうございます。ようやく能力者同士の戦闘パートが始まります。


ここまで長った…。

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