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私は殺し屋として世界に寄与する  作者: アナログラビット
3.サイコパスの青春
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夜の街

今日は執筆してようと思ったのですけどワクチン接種の副作用がずっと続いていて中々作業が進みませんでした。皆さんも接種後は身体を労ってあげてくださいね。

時刻は夜の10時、オリオンさんから今夜の話を聞いた後にアメリカ支部の人達からスーツケースを一人一つずつ頂いたので部屋の中で中を改める事にした。


「オリオンさんも部屋の外に行っちゃったけど中身何だろうね。」


「装備品でしょ。任務なんだからちゃんとした正装でやらないと。」


ああ、いつものスーツか。確かに任務と言えばこういうピシッとした服の袖を通してバッチリ決めるのが習わしだからね。


「あ、私の分もあります。」


3人分のスーツケースを私達はそれぞれの名前が振られたものを手にとってベッドの上で開ける。そうするとスーツケースの上の蓋の部分に銃やアクセサリー、時計が入っていて下のケース部分には服と靴が入っていた。


「着るのは良いけどさ。何でこんなthe組織って格好するんだろうね。目立つじゃん。」


「お前らしい発想だな。」


「え?普通思わない?ハーパーも思うよね?」


私は肯定してくれそうなハーパーに聞いて多数決で少数派を作ろうとした。民意は偉大だ。いつも多数派が勝つからね。


「えっと、一応理由があるんですよ。ねえ理華?」


「そうよ。あんたみたいにみんなは能力者を簡単に見つけられないから、分かる人には分かりやすい格好をして能力者を識別しているの。近寄って来る奴、逆に離れていこうとする奴、そんな奴らをこの服で判断するって訳。」


どこぞの悪魔を左手で倒すエクソシストの主人公みたいだな。哀れなアクマに魂の救済を。


「へーそうなんだ。」


「だから今回はあいの風が居るから着る必要が無いと思うけど今日は一般人と接触するから分かりやすい格好の方が都合が良いと思うの。」


「「なるほど~。」」


理華先生の有りがたいお話を頂けた。これからはエクソシストの一員として自覚を持って行動しよう。


「あいの風って思っていたより知らない事が多いんだね。」


「組織の事はあまり興味無いし知りたい事は対象と報酬ぐらいだから。」


「それはもう大人の考え方だね。」


ハーパーが苦笑しながら私の考え方が年寄りみたいだと言う。


「ハーパーも同じ考え?」


「私は…働きたくない、かな。」


ハーパーはもう真理に達していた。働きたくない…それはそうだ。誰もこんな面倒な事はしたくないだろう。


「そうだよね。面倒くさいもんね。」


「「え?」」


「え?」


私の発言が彼女達にとっておかしかったのか、聞き間違いだと思ったのか、ぽかんとした顔が2つ並んで私の方を見ている。


「アイってこの仕事…嫌なの?」


「天職だとは思ってるけど私みたいな奴がそもそも居なくていい世界なら絶対そっちの方が良いと思うし、私も家でぐうたら過ごしていたいかな。」


「あいの風ってアウトドア系じゃないの?」


「え?陰キャでインドア派だけど?」


理華から見た私ってどう映ってるの?


私はこの話を終わりにする為にスーツケースの方に意識を向けて服を取り出す。そろそろ着替えて降りないとオリオンさんを待たせてしまう。


だけど着替えるという事は…服を脱がないといけない。しかもこの空間でだ。


下着姿を見られないようにここを離れるのも意識しているみたいで嫌だしな。


私は謎の読み合いを勝手に始めてほんの少しだけ着替えに手間取ったが、待たせるのが忍びない…ここで着替えよう。


私はTシャツの裾を掴んで…上げてシャツを脱いだ。するとブラジャー姿の私を他の二人がじっと見つめてくる。だけど私は反応しない。ケースの中から出してベッドの上に広げた黒のシャツの袖を通してブラを隠す。


すると二人はすぐに視線を外して何事も無かったかのように着替え出す。こいつら…。


(いや、今はそんな事より早く着替えてしまおう。)


次にケースからミニスカートとショートパンツがくっついたようなキュロットを履くために今度は下を………。


視線を感じる…脱ぎづらい。女のパンツなんて自分で見られるでしょうが!


私はデニムのショートパンツを視線に気づいていないような態度ですぐに下を脱いで着替えた。


ベルトも腰に締めて時計も腕に付ける。銃はかなり小型で腰とふとももの間にホルダーを付けてスカート部分で隠せるぐらいの大きさだ。


そして組織の能力者としての証の指輪を付けてから靴を履いて準備を終えた。そして部屋を出る前に二人に言った。


「私の能力は人の視線とか分かるからね。」


そう言い残し部屋を出ると二人が気まずそうに着替えているのが能力で見れたので胸がスッとした。人の下着姿を凝視する変態共が。


その後、オリオンさんと合流し用意してもらった車に乗り込みアメリカの夜に繰り出した。


「やっぱり、この服いつもと違う。」


「どういう事?」


オリオンさんの運転で移動中に服の違和感に気付いて理華に話す。


「暗くて良く見えないけどいつもと服の素材というか作りが違う気がするんだよね。なんていうか…いつもの和裁士さん達と違う気がするんだよね。」


「鋭いですね。今回の服はここで作られたものでニホンとは作る人もそのやり方も違うはずです。でもサイズはニホンと連絡を取り合ったので合っているはずですがどうですが?」


「ピッタリです。理華とハーパーは?」


「大丈夫。」


「大丈夫です。」


二人も私と似たような黒で統一された衣装に着替えてとても似合っていた。


理華は肩出しの服にレギンスパンツのような肌に密着したパンツで全体的に動きやすそうなスタイルで理華に合っていると思う。


ハーパーは逆にふんわりとしたウェーブが付いたシャツに裾先が広がったパンツで大人な女性って感じに合わせてあって新鮮に見えるけどこれはこれでハーパーの魅力を出している。


これならどこに行っても不自然ではない。…と思うけど理華もハーパーも美人さんだから男性に声かけられそう。私が上手く誘導しないと。


この中で1番目立っているあいの風は客観性を失っていた。


「そうだオリオンさん、どこへ向かっているか教えてもらっていいですか?」


窓から見える街並みが少し不穏な、言ってしまうと治安が悪そうに見える。


「ここ辺りはギャングのエリアだからね。」


「ギャング…そればっかりだよこの仕事は。」


ヤクザの次はギャングか…平穏な世界、遠いよ…。

今回は短かったですが次回はいつもの長さで書きたいと思います。

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