表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水槽の中で  作者: 蒼井 弥
5/78

空に射す

お題は、「枯れ葉×黒×パイプ」です。

400字詰めで続けていくと決めたわけですが、散文詩にしてみました。

詩っぽくはないですが、本人が詩と言い張ればそれは詩です。


 どうやって死ぬかだけを、考えている。心に空いた隙間だけが僕を生かしていた。

 窓越しに見上げた空は青く染まり、雲の合間を飛行機が縫う。日射しは影を生み、(まなこ)を焼く。階上からは雫が垂れ、欄干に当たって弾ける。あの下に置いた植木鉢の中身はもう、枯れてしまっただろうか。扇風機の首を振る音がただ、僕の憂鬱を搔き乱す。

 夏が(もたら)した孤愁は、遠く、近い、そして苦しい思い出を鮮明に映し、心の隙間を少しずつ無理にでも埋めていく。寝返りを打ってそれを振り払う。ばつの悪い思い出は夏の湿気同様、簡単には離れてくれなかった。

 何かに熱中することで、それを置いて行こうとした。何かに熱中することで、隙間で心を埋めようとした。ずっと当てはまらないものを、探して彷徨っていた。

 どうやって死ぬまで生きるか、だけを考えている。この心に空いた隙間だけが僕を生かしていたんだ。


一見どこにもお題入ってないですが、私の心の中には出てるので大丈夫です。

お題を見たときに心に思い浮かんだ一枚絵から書きました。

どんな絵かどこにお題入ってるか想像してもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ