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お母さんの秘密?

今回は小説の書き方を変えてみました!

職業決めから帰った時には、12時頃になっていた。


「ただいまー」


中へ入ると、玄関前にはお母さんが居た。いつもだったらリビングに居るのに…。


「おかえり。」


ニコッと笑ったその笑顔は何処か寂しそうだった。少し戸惑ったが、一応軽く頭を下げておいた。

私は洗面所で手を洗い、二階にある自分の部屋に向かおうと階段を一段登った時だった。


ギュッ


お母さんが後ろから抱き締めてきたのだ。


「本当は魔王を倒す為に旅に行かせるなんてしたくないの…。お父さんはそれで死んだから…。」


「お母さん…。」


私のお父さんは、私が8歳の時に魔王の手により殺されてしまった。

お母さんはその事を気にしているのだろう。


「大丈夫だよ…お母さん。いざとなったらうーくんとひーくんが助けてくれるよ…きっと。」


私も確信があるわけではない。怖かったし、怯えていた。

確信がないのに言ったのはお母さんに安心して欲しかったからだが、もう一つ理由がある。

…うーくんとひーくんを信じたかったのだ。


「ごめんね…。お母さん、弱気になってしまっていたみたい。昼ご飯は私が作るから、部屋でゆっくりして居てね。」


私が10歳の時に幼少中魔法学校で料理を習ったのだが、その時からご飯作りのお手伝いを始め、一昨年くらいからは、ほとんど私が作っていたが、今日作ってくれるのは、お母さんなりの気遣いだろう。


「一緒に作ろうよ!今日はお父さんが好きだった、オムライス作ろう!」


「…そうね!」


30分後…


「「頂きます!」」


テーブルの周りに懐かしい匂いが漂う。

お父さんが死んでからはオムライスを作ってもらったことは無かった。

お父さんの事を思い出して、辛くなってしまうからだろう。

私が作るようになってから、おかあさんがいない間にこっそりオムライスを作る練習をしていたが、あの懐かしい味とは違った。

うっかり練習に夢中になり、作り過ぎてしまった時は、「お母さんには秘密にしてね」と言って友達(うーくんひーくんも含めて)にあげてたな…。


「早く食べないと冷めちゃうわよ。」


…ってオムライスの匂いだけで色んなこと思い出しすぎて、オムライス食べてなかった!


「モグモグモグモグ…むぐっ…。」


「クスッ…今度は慌てて食べすぎよ!」


満面の笑みでお母さんはそう言った。

こんなに心の底から笑っているお母さんは久しぶりに見たな…。

…というかオムライスが喉に詰まった!


「ゴクッ!…はー、死ぬかと思ったぁー」


水を飲んで一命を取り留めた私は、クスクスと笑っているお母さんを見ながら、オムライスを早めに食べた。

お母さんと一緒に作ったオムライスはあの懐かしい味だ…。

お母さんはもう食べ終わったみたいだ。だが、私が食べ終わるまで待ってくれているみたいだ。


「「ご馳走様でした!」」


とても美味しかった。あの懐かしい味だった。


「美味しかったわね。」


「うん!」


私はご飯を片付け、2階にある自分の部屋に向かった。

ん?そういえばなんで、私達が魔王を倒す為に旅に出ることになったのだろう。

部屋のベットに寝転がりながら考える。

お母さんは、私を行かせたくないんだよね?なのになんで…。

何時間も考えた結果、聞くしかないという事になった。

下の階に降りると、リビングで紅茶を飲んでいるお母さんが居た。


「あ、あの、お母さんっ!」


「そんなにあわててどうしたの?」


「旅に出る件で聞きたいことがあるんだ。」


「…何?」


「何故『私が』旅に出る事になったのか。お母さんは行かせたくないんでしょ?」


「…そうよね。ずっと隠しておくことはできないわ。」


「?」


お母さんは、真剣な表情でそう言った。


「長い話になるのだけど、聞いてくれる?」


私は黙って小さく頷く。


「これは、そうね…。お母さんが16歳の時だったかしら。」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

「「行って来ま〜す!」


当時の私は、ユナと同じ「幼少中魔法学校」に通っていたの。


「今日は修学旅行だー!魔法の森に行くのか〜。」


「ハナちゃんって魔法得意なんだっけ?」


「ヒールとか、トルネードみたいな簡単なのしか使えないよー。」


「今日は修学旅行です。魔法の森に行くから、魔法耐性付きのジャージを着て下さいねー。」


「「はーい!」」


その日は修学旅行で魔法の森に行くことになっていて、先生が居たから安全だったのだけれど…。


「ここが魔法の森かー。」


「魔法の森の奥には魔物がいるので、あまり奥に行かないでください!」


「この草魔法の草だ!昨日学校で習ったやつ!…ん?」


そこには、大きな黒い闇があり、吸い込まれそうな位の魔力が宿っていたのよ。それも、どんどんこっちに寄ってくるの。


「きゃー!」


「皆さん!逃げて下さい!」


「きゃっ、痛っ!」


「ハナさん!」


「ハナちゃん!」


私は転んで恐怖と足の痛さで立ち上がれなくなった。


「助け…」


そこからはずっと目の前が暗くなって…


「ハナチャン!ハナチャン!…センセイ,ハナチャンガマオウニスイコマレテ…。」


「友達の…声。魔王に…吸い込まれたって…?」


自分が闇に吸い込まれた事と、あの闇は魔王だったって事にやっときずいたの。


「我は魔王だ。お前に呪いをかけた。お前に子どもができ、その子どもが20歳になったら、お前は死ぬだろう。そして、お前の子どもの子どもが20歳になったら、お前の子どもが死ぬ。この呪いは、お前の家族が我を殺すまで続く。」


魔王はそう言った。その後は、記憶がなくて、


「ハナちゃん!」


「ここは…?うっ!」


「大丈夫!?ハナちゃん?」


「大丈夫。ちょっと苦しくなっただけ…。」


「ここからは先生が見るから大丈夫よ。」


呪いの事は学校の先生と、病院の先生、後は家族だけに話してたの。それからはたまに苦しくなったりして、病院に運ばれた事もあったけど、やっぱり治療魔法じゃ治らなかったわ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。


「この呪いを消すためには、私の家族が魔王を倒さなきゃいけない。これで話は終わりよ。」


お母さんが体が弱くて何度も倒れてしまってるのは知っていたけど、まさか呪いだったなんて…。

…ていうか


「待って、お母さんが死んでしまうのはいつなの?」


「ユナが20歳になったらよ。」


「私の誕生日って…。」


「明日。4月3日よ。」


「それじゃあっ…」


「ユナが生きてくれればいいのよ。」


「そんなのっ急過ぎるよ!」


私は涙がボロボロとこぼれた 。

すると、お母さんはフラフラしている。顔色も悪い。


「ごめ…ん…ユナ…ずっ…と…がま…ん…し…てた…か…ら…。でも…もう…あん…しん…だ…ね」


バタッ…


「お母さん!」


お母さんが倒れてしまった。

私はお母さんをベットへ移動させて、お母さん行きつけの病院に連絡をした。病院の先生なら、事情を知っているだろう。

病院の先生が来るまで、「キュア」という魔法をフラフラになるまでかけ続けた。


「ユナさんも聞いたと思いますが、これは呪いの影響でしょう。私にはどうにもできません。」


「…そうですか。」


魔力が50くらいになった私はフラフラでいつ倒れてもおかしくなさそうな様子でそう言った。


「あの…。魔力回復ポーションを差し上げましょうか?」


「ありがとうございます。」


病院の先生が帰ったあとも、どうにもならないと知っているが、魔法をかけ続け、魔力40でぶっ倒れた。



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