魔法の分類
では改めて1〜4について、今後の目標や行動指針の為にも優先順位をつけねばならないだろう。
とはいえ、既に優先順位は決まっているようなものだろう。
数字そのままである。
というのも物理法則を調べるにしろ、魔法の有無次第で大きく手段が変わってくるだろうからだ。
前世の本によると異世界における魔法や物理法則はいろいろあるだろうが、物理法則についてはほぼ前世(宇宙)に則ったものでありそこに魔法法則がどう作用するかの違いがあったにすぎない。
エネルギー保存則についても文面からは厳密に検証する事は不可能であったが、緩やかに守られていたと言っていいだろう。
つまり、魔法を使ってもなんらかのエネルギーや質量の物体が消費されているかのように表記されているものが多かった。
例えば、魔力という謎の物質?だ。
これが質量なりのエネルギーを持っていると考えれば、物理法則は緩やかに守られていたとも考えられる。
また、3と4については確認すればわかる事であり、もはや確信を持ってyesと言える状況だ。
とはいえ、じゃあ今すぐにひゃっはーという訳にもいかない年齢なので後回しにせざるを得ない状況ともいえる。
従って、魔法の有無や使えるかどうか。
それらの法則について確認する事が喫緊の課題といえる。
魔法についての予備知識をまとめておこう。
魔法は大まかに分けて2種類の可能性が考えられる。
一つは、30歳まで童貞ならとかいう魔法だ。
いや、ふざけているわけじゃないよ。
どういう事かというとつまり妄想を現実化するタイプの魔法である。
妄想というとちょっといろいろ問題がありそうなので言い換えておこう。
つまり、想像であり、イマジネーションのことだ。
魔力なる物質?を消費して、そのエネルギーを使って仕事(物理における仕事)をさせ、何かしらの現象を起こす訳だ。
その際に、自分のイマジネーションがより鮮明でより明確である程魔法の魔力変換効率がよくなる(仕事させる際に損失するエネルギーが少なくなる)タイプの魔法だ。
このタイプの場合、詠唱やら魔法名やらは重要ではなく現象に対する正確な理解の方が重要になってくる事が多い。
また、こちらの場合イメージ次第で範囲も威力も変わる為魔法のランク分けに意味は無いと言えるだろう。
二つ目がコードタイプの魔法だ。
精霊魔法などもここに分類していいだろう。
この場合、名前を見ても明らかなように魔法発動には詠唱や、魔法名が重要になってくる。
関数名を間違えたり、宣言が必要な言語で宣言のない関数もしくは変数が使われた時にプログラムが動くだろうか。
もうお分りいただけただろう。
このタイプで重要なのは厳密さであり、正確さである。
また、魔法の出力に必要なのは想像力ではなくリソース(魔力)である。
リソースに対して得られる仕事は確定しており、つまり、エネルギー効率は使う魔法毎に決まっているといえる。
こちらの場合、魔法のランクには大きな意味が出てくる。
エネルギー効率の悪い魔法よりエネルギー効率のいい魔法の方が強いであろう。
発動の早さもスクリプト(詠唱が必要な)タイプとコンパイル(魔法陣)タイプがある。
どちらのタイプにも共通して言える事は、さくリソース(消費する魔力)次第で結局は威力が増大してしまうという事である。
コードタイプの場合はリソースの制限が設けられている場合もあるが、それは大局的に見れば些細な違いでしかない。
さて、ではこの世界では魔法はどちらのタイプなのだろうか。
もしくは全く別のタイプなのだろうか。
ワクワクする。
楽しみである。