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第5話:赤

始まりそうです

思わず溜め息が出た。

凄すぎる、理想過ぎる。チュートリアルだけで遊べるんじゃないかと思う程に(たのし)んでしまった。

現在深夜1時、今日(あした)は学校が休みなのでこのままキャラエディも終わらせるつもりだ。

因みにこの゛闘争者達の宴(ゲーム)゛、開発者曰く

『全てが無駄であり、全てが無駄ではない』

という謎の言葉を残して発表を締めくくっている。

そんな事を思い出しながら俺は俺自身アバターを作成していく。


先ずは種族から。人、エルフ、ダークエルフ、ドワーフ、ヴァンパイア、獣人、天使、悪魔。それぞれの種族毎にレベルアップ時にボーナスが付くようだ。人であれば器用(DEX)、エルフなら智識(INT)、ダークエルフは剛力(STR)、ドワーフは堅硬(VIT)、ヴァンパイアが魅力(CHR)、獣人は俊敏(AGI)、天使には知性(MND)、悪魔が体力(HP)

んーーー、前衛職は確定だからダークエルフか悪魔かぁ?

でもダークエルフとか悪魔じゃ格闘職似合わなそうだし…。


感性(厨ニ心)の育ち盛りの俺は強さも大切だったがなによりも一番は『格好良さ』だった。

うん、取り敢えず無難だけど格闘が似合いそうな人にしよう。

種族を選んだ後は外見設定。少し整えたが結構自分そっくりに仕上がった、周りからの評価は『ちょっと前の2枚目(イケメン)』同級生にモテたりはしなかったけど近所のおば…主婦層(御姉さん)の方達からはモテモテである。そんなキャラエディだが1つだけ拘ったのが目…瞳の部分である。

このゲーム、本当に良く出来ている…。少し他の種族も弄ったりしたのだが、ヴァンパイアであればゲーム内の時間で日中であれば人の姿、また夜になればヴァンパイアの姿、戦闘開始前は人、戦闘中であればヴァンパイアの姿、その設定にも切り替え(ONOFF)があり、事細かに自分好みに作れたのだ。

そして厨ニ病(真っ盛り)な俺は戦闘中、HPが危険領域(3割)になった所で左の瞳だけ真っ赤になるように設定、中心の黒目の部分は十字に変化、金色に輝く様に設定した。


と、とてつもなく厨ニ…まぁ所詮ゲーム、楽しんだ者勝ちだろう!

オッドアイは厨ニ病(思春期)とは切っても切れないのである。


そしてサービス開始当日。接続可能時間は18時から。ベッドの上で炭酸飲料を準備、装着済のGVRと専用補助機器(コントローラー)。セットしていたアラームから音が流れる。

「GVR起動(スタンドアップ)゛闘争者達の宴(バトルワールド)接続開始(アクセススタート)

ブウゥン、起動音と共に宇宙空間の様な場所へ、星の様に見えていた青白く輝く電子記号、それらが流星群の如く眼前から後方へ凄まじい速さで通りすぎて行く。


真っ白になったかと思うと俺は石畳が敷き詰められた場所に立っていた。


周りからは「すげーっっっっ」「マジかぁこれマジかぁ」「うはっ、突然攻撃するな!」「すみません、チュートリアルあんまりしてなくて…」等の喧騒と感動的な声が上がる。


そして目の前に美しく、どこか機械的な女性が現れる。

周りも驚いたような感じだが俺にはこの女性しか見えておらず、周りのユーザーらしき人物の前には何も見えない。

おそらくチュートリアルの続き的なアシストをしてくれるNPC(システム)サポートだろう…。お姉さんの口が開く。


「こいつっ動くぞ!」と少し先のユーザーらしき人物から聞こえた気がするが気にしない。俺も内心「しゃ、しゃべったーー!」だったからだ。


「それではユーザー名゛セイラ゛様、この世界の基本を学びますか?」


「はい、宜しくお願いします」


いや、違う…俺はもうこの世界では中学二年生の日本人じゃない、冒険者なんだ…。そこで笑う、ニヒルに右の口角だけ上げながら。


「さぁ、冒険(ゲーム)を始めよう」


顔真っ赤になりながら俺の冒険が始まった。

説明ばかりで申し訳ないです

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