第3話:発表
説明…。
年に2度行われる祭、と呼ばれる様々なジャンルの大規模なゲームの発表会。その祭のリアルタイムネット配信のある企業の発表にサーバーダウンするかの如く注目が集まっていた。
勿論俺も視聴者の一人だ。創成神話は合わなかったが夢を実現させた会社だ、期待しないわけが無い。
発表ブースの壇上に開発者らしき人物が現れた。
そして始まる、俺が今、熱中しているGVR専用の新しいソフトの発表が。
「お集まり頂いた皆さん、又、ネット配信をご覧の皆さん本日はありがとうございます。我々の開発したGVR…その専用機器に新たなるタイトルを発表させて頂きます‼」
会場からは歓声が上がる。つまんねー口上なんてどーでも良いー‼だの早くしろー‼等の声も聞こえる。
「それでは先ずはこちらの映像をご覧下さい」
そう言うと壇上の後ろに設置された巨大モニターにとてつもなく美しい正にファンタジーと呼ばれるような映像が流れ始めた。
世界観としては創成神話と同じ中世風の異世界。
だが俺の感性を刺激したのはその戦闘風景のプレイ映像だった。
激しく打ち合う剣と剣、そこに光が集まると同時に舞い上がる炎の渦。炎を放ったであろう冒険者らしき人物に飛んで行く矢、加速し、青白く光を放つ矢を迎撃する拳。その全ては目まぐるしいスピードだった。
そこで映像が途切れる、真っ黒なモニターに浮かび上がる白い文字。
゛時代は流れ、動き始める゛
゛君は伝説の目撃者になるか?゛
゛其れとも゛
゛君が伝説となるか…゛
【闘争者達の宴】
゛来春、伝説開始゛
うおおおおおぉぉぉ‼会場からは歓声とも怒号とも取れる声が沸き上がっていた、俺も興奮しまくっていた。
この発表の演出に俺の厨ニ心が震えていた。
そして発表のあともう1つ、GVRの専用補助機器、所謂コントローラーについての説明も行われた。
創成神話では脳から直接的に指示をだしていた為に出来なかった超人的な戦闘を可能にする為に新たに開発された物だった。GVRに無線で繋ぐ事によってアバターを自分の手で操作出来るというもの。握りやすそうな、レバー形状の物が2本。左手の親指で操作しやすそうな位置にスティックのような物があり、人差し指、中指辺りで押しやすそうなボタンもあった。その対となりそうなもう一方のレバーにはスティックのあった辺りに4つのボタン、人差し指、中指で操作しやすそうな位置にもボタンが設置されていた。
正直、そんな煩わしい説明はもう頭に入って来てなかった。
そして決意する。伝説になるんだと。
お小遣いを貯めるんだと‼
ご指摘等あったらお願いします。




