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サタンのダメ息子  作者: 糖来 入吐
愚かな人間共編
9/106

9話『浮気者』

マアリはその日有給を取った。

妹が久しぶりに帰ってきているから出来るだけ一緒にいたいと言う思いからだ。

ディビー曰く数日ではなくあと1週間はいるみたいなのでその間に一緒に旅行に行こうと思っている。サターテも一緒に

今日はお休みなのでディビーの好きな料理を作ってあげることになった。

そのため買い物に出かけようとすると、マンションの隣の家に住んでいる女の人が出てきた。

「あら、おはようございます、叶子さん」

「……おはようマアリさん」

彼女の名前は陽怜 叶子25歳夫の陽怜 龍雄と暮らしている。

「どうかしました? 叶子さん、元気がなさそうですよ?」

「すみません、何でもありませんどうか気にしないでください」

「そっそうですか、わかりました何かありましたら相談に乗りますのでいつでも頼ってくださいね」

そう言ってマアリは優しそうに言って買い物に出ようとした。

「……すみませんマアリさん、やっぱり聞いてもらっていいですか?」

「え、あっはい、いいですよ」

マアリは優しく微笑んだ。

叶子は旦那の帰りがこの頃遅いどころか帰ってこない日があると言った。

「私、信じたいのに旦那が浮気してるんじゃって考えちゃって信じてやれないんです。私どうすれば」

叶子は涙目になりながら言った。

「叶子さん」

マアリはこのようなことには慣れていなかった。

すると、

「よし、調べてみよう」

「ディビー!」

「……あなたは確かマアリさんの妹さんの」

ディビーは笑顔で自己紹介した。

「そっ、かわいいマアリお姉ちゃんの妹ディビーちゃんさ!」

「ディっディビー!」

マアリは顔を真っ赤にして言った。

「事情は聞こえた、その時は確かめた方が早いと思う。どうせ遅かれ早かれ分かる時は分かるし、それに今そのことで悩んでいるなら真実を知っても同じだと思うからそっちの方が良いと思うよ! どうするかを話し合えるからいいんじゃない? どうするかは叶子さん次第だけど」

「……」

叶子は黙り込んだ。

「叶子さん、ゆっくりでいいんですよ、もし確かめたいのなら協力しますから」

優しくマアリは叶子に言った。

すると、

「やっぱり私、確かめたい、信じてるもの、だから大丈夫、もし本当に浮気してたらその時はその時考えるようにするわ! ……大丈夫なはず……多分」

叶子は涙ながら決意する。

「ふああああああ、あれまだ買い物行ってなかったの? ってどうしたのお出かけ? 僕も行きたいなあ~」

マンションからサターテが出てきた。

「ああ、これ遊びじゃないからついてこない方がいいかな君は、面倒なことになりそうだし」

「えええ、酷いな~、いいもんね~マアリが回線入れてくれたからネトゲするもんね~」

「働け、糞ニート」

「自宅警備と言ってくれ」

サターテはそういうとマンションに引きこもった。

そして、叶子とディビーとマアリで町へ旦那を探しに行った。

もちろんマアリは顔を見たことはあるがディビーはないので旦那の写真を見ながらだ。

すると叶子が、

「あ、あの人です、私の旦那!」

「ほう、なかなかイケメンではないですかサターテとは大違い」

「ディビー、サターテ君に失礼よ、あの子だってかわいいじゃない」

マアリはサターテのフォローをする。

「いや、あいつはガキ過ぎる」

ディビーは普通に否定した。

そして、旦那を見ると誰かを待っているようだ。

「会社の人と待ち合わせかしら?」

「どうだろう? 来ないと分かんないしな~」

「きっと会社の人ですよ」

叶子とディビーとマアリが話しているとひとりの女の人が現れ旦那に話しかけている。

「……きっきっと、会社の同僚か後輩か上司よね?」

「会社の人知らないの?」

「会ったことがないので分からなくて」

ディビーの質問に叶子は申し訳なさそうに答えた。

「でも、ここじゃあ話し声までは聞こえないな、だからと言ってこれ以上近づいたら気づかれそうだし、私は大丈夫だけど」

「妹さん何してる人なの?」

「けっ警察みたいなことですよ」

「へえー」

叶子とマアリはそんな話をしていると、

「あ、移動し始めた、気づかれないように行くよ!」

「「あ、はい」」

同時に叶子とマアリは答えた。

そして、旦那と女が一緒に怪しいホテルに入って行った。

「まっまだ分からないわ、なっ何かの調査かも? きっとそうよ、きっとそうに決まってる……」

「目が白目ですよ、てかこれ浮気でしょ、てか何の調査?」

「まっまあ、ホテルに入っただけだし分からないですよ、普通のホテルかもしれないですし」

「はあ、お姉ちゃんは」

ディビーはマアリの言葉に少し呆れた。

そしてディビーがホテルをよく見ると

『THE LOVE HOTEL』

と書いていた。

「おい、このホテル見ろよ、完全に確定だろ『THE LOVE HOTEL』

って何だこれ、こんなのあったのか、堂々だな」

「わっわからない、まだっわからない」

叶子は髪の毛を白くし真っ青になりやつれながら言った。

「っだっ大丈夫か! もう無理すんなよ、どう見ても現実逃避のキャパ超えてる!! もう家に帰ろう、そして少し休もう!」

「……あわわわ」

マアリもさすがに真っ青になる。

「って叶子さん! 行くな! それ以上はダメだああああああああ!」

叶子はディビーの言葉を聞かず早歩きでホテルに入った。

すぐさまディビーもマアリも追いかける。

ホテルの中に入ると叶子はお金を払いカギをもらうと、

すぐさま階段を上がった。

「お姉ちゃん! 追いかけるよ!」

「はい!」

ディビーは店員にお金を払いカギをもらい叶子を追いかけた。

するとディビーはコップをドアに張り付けて聞き耳を立てていた。

「叶子さ……」

ディビーが叶子を止めようとすると

「×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××」


「×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××」

思いっきりドアの中から喘○声が聞こえてきた。

「喘○声でっかああああああ!」

ディビーは思わず言った。

「あわわわわ、あわわわわ」

マアリもさすがに顔を真っ赤にした。

すると叶子はその場で倒れた。

「叶子さああああああん!」

ディビーが叫ぶと店員がやってきて

「お客様! 困ります! こんなところで昇天されては!」

「いや、ここの店員デリカシーなさすぎだろ! お前は来んな! 私たちが連れて帰るから!」

「ちっす」

店員は退散した。

そして、家に連れて帰り叶子は目を覚ます。

「「……大丈夫ですか?」」

2人は同時に聞く。

「……はい、大丈夫です、やっぱり……うっうっ、ほんっとなっんですね」

涙目になりながら叶子は言った。

「「……」」

2人は黙り込んだ。

「ああああああああああああああああああああああああああああああ」

叶子は泣き喚いた。

そして、数分後目を腫らしながら外に出た。

「だっ大丈夫ですか?」

ディビーは心配して聞いた。

「私ここで旦那の帰りを待ちます、そしてちゃんと話します」

「そうですか、わかりました」

ディビーはマアリの部屋に帰ろうとすると

「すみません、ここにいてくれませんか、誰かがいてくれた方が心強いので」

「……わかりました」

「私も最後までいますね」

ディビーとマアリは答えた。

「ありがとうございます」

そして旦那が帰ってくると

「お帰りなさい、龍雄さん」

「ただいま、どうしたんだ? こんなところで」

「どうしたっですって、あなた浮気してたでしょ! ふざけないで!」

パアアアアアアアアン!

叶子は旦那の頬を引っ叩いた。

「ファ!!」

サターテがちょうど出てきて驚いた。

「なっ何を言ってるんだ」

「見たのよ、あなたの浮気してるところ!」

すると旦那は

「……はあ、見られたんじゃしょうがないな、で、だからどうした? 何か問題でも?」

「なっ、そん……な」

叶子はその場で泣き崩れる。

「こいつ屑だ」

「酷い」

ディビーとマアリは言った。

「おい、貴様」

「あ?」

するとサターテは旦那の胸ぐらを掴んだ。

「え、ちょサターテ!」

「サターテ君!」

ディビーもマアリも驚く。

「ふざけんなよ、浮気だと、この糞野郎がああああああああ!!」

「なんだよ、大きい声出しやがって、お前には関係ないだろ」

サターテはキレながら

「関係あるんだよ!」

「なんだ言ってみろよ」

旦那が煽るように言うと

「てめえらみたいなのがが女を取っ替え引っ替えするから非リアが女の処女を貰えないんだろおおおおおおがああああああ!!」

「「「「は?」」」」

4人は何を言っているのか分からなかった。

サターテは続けて言った。

「ふざけんなよ! てめえらが女の処女を取ると非リアにとって処女がどんどんと希少価値になるんだよ! だから、非処女ではなく処女がいいな、と言ってしまう人がいんだろおおがあああああ!! 別にさああ! 非処女でもいいよ、そこのこだわりは本当はないんだ! でもよ、お前らが女と付き合ったり、結婚して処女もらうのに2股とか3股とか浮気とかするせいでよおおお!! 非リアが変なこだわりを持ってしまうんだろおおがああああ! てめえらはそういうことを考えたことあんのかよおおおおおおおお!」

マアリはポカンとしている。

ディビーはドン引きしている。

叶子は完全に空気になっていた。

「ふん、嫉妬か、見苦しいな」

旦那が言うと、

「きっ貴様ああああああああああああああああああ!」

サターテは大声でキレると

「待って、サターテ論点ずれるから黙ってくれる?」

「ああん!」

ディビーがサターテを止めるがサターテは反抗的な態度を取る。

「……はあ」

ディビーは一旦マンションに入って行く。

そして、出てくるとサターテがこの前買った、天使少女メイドのコッコツちゃんの七分の一スケールフュギアを持ってた。

「そっそれは!」

「これ壊されたくなければ、黙っててね」

「クソ! フュギアを人質に取るとは卑怯な!」

「黙っててね」

「……わかったよ」

サターテは涙目になりながら旦那を離しそこから離れた。

「……ぷっ!あはははははははははっははははははは! ああ馬鹿らしい、なんか自分が馬鹿みたい、もういいや、おい龍雄別れるぞ! お前とは離婚だ」

叶子は龍雄に言い放った。

「はあ、お前にそんなけ……」

「死ね! ボケええええええええ!」

ボコオオオオオオオオオオ!!

「ゲベエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!」

旦那は思いっきり叶子に殴られた。

「ぺっ!」

そして、旦那の顔面に痰を吐きかけた。

そのまま旦那の足を引っ張り燃えるごみがまとめてある場所に旦那を捨てた。

そして叶子はそのまま家に入って行った。

唖然としたマアリとディビーは釈然としなかった。

「……まあ、叶子さんがいいならいいか」

「そっそうね、帰りますよサターテ君」

「うん」

そして、マアリとディビーとサターテはマアリの部屋に戻った。

「そういえばマアリ、買い物は?」

「「あ」」

忘れてた


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