33話『守るため』
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
サターテは埜羅が魔力で作った空間を壊そうとする。
「くそおおお!! 魔力が持つか! このままだと俺の魔力が無くなって俺自身が死んでしまう!」
埜羅はサターテに魔力を貰いそれを使うことで人間の魂が少しずつ悪魔化していた、
しかし肉体が人間の為死んだときにしか完全な悪魔にはなることが出来ない、
そして、サターテの魔力を体内に宿すことで魂を肉体を保たないとすぐに崩壊するようになっている。
「契約者同士だと傷つけることはできないことに感謝だな、出なければ俺はとっくに死んでいる! だが、肉体が崩壊して魂が出されたらこの状態のサターテ様の魔力が俺を襲う! そうなったらさっき部下の油我のように魂が消し飛んでしまう、俺の仁義にかけてもこの人に恩を返すことも出来ん! それだけは絶対に阻止する! それにまだ人間の状態でやらなきゃならんこともあるからな!」
埜羅は体が血だらけになりながらも魔力を使いサターテを閉じ込めた。
「それに、この状態のサターテ様を外に出せば世界が崩壊する、かなりきついが気張るぞ!」
すると魔力が尽きていくのが分かるのか涙が出ていた。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
そんなことをお構いなしにサターテは絶叫しながら怪光線を吐きながら魔力で出来た壁を攻撃した、
そして魔力の壁にヒビが入った。
「ヤバイ……死ぬ! がああああああ!!」
埜羅の体から血が溢れた。
そして魔力の壁が破壊されて別空間が壊された。
埜羅はグッタリしながら倒れ込んだ。
「俺の魔力が尽きる前に……俺自身の体力が……尽きるとは……」
埜羅は死んではいないがこれ以上は動けない。
その時
「組長!! 新しいの買ってきました!!」
「よ……くやった……」
そして埜羅はそのフィギアをサターテに見せた。
「代わりの……物を……買ってきました……憤怒を……どうか……収めてください」
埜羅は必死に声を出した。
すると
「……わあ、フィギアだああああ!!」
満面の笑みになったサターテが狂暴化から元に戻っていた。
「……よか……た」
そのまま埜羅は気絶した。
「「「「組長!!」」」」
「ふああああ!! フィギアキャワイイ!!」
他の組員が駆け寄るなか、サターテはさっき買ったフィギアと同じものを見て嬉しそうにしていた。
「あの野郎!! 自分が何をしてるのか分かってるのか! 糞!! 狂ってやがる!!」
「しかし、これで分かったな、組長が言っていたのは本当のことだと、油我がいないのを見るとどうやら油我は死んだようだな、糞!! 復習したいが、俺たちにその力はねえ!!」
「まるで、子どもだ、自分が気に入らないことが怒ると癇癪を起す子供のような無邪気な感じがするな、逆にそれが怖い、そしておぞましい」
「……組長」
組員は泣きながら悔しそうにしていた。
「あれ、お父様、どうなさったのですか血だらけで」
そこには1人の御淑やかそうなお嬢様のような人が立っていた。
「「「「お嬢!!」」」」
「うふふ、お父様がまるでボロ雑巾ですわ」
綺麗な笑顔で言った。
「「「「お嬢……」」」」
組員はお嬢様のような人の言葉に真っ青になった。
「で、役立たずたち、お父様がボロ雑巾になっているのになぜあなたたちはボロ雑巾ではないのかしら?」
「いや、ちょっとこれには訳が……
ベキイイイイ!!
グホオオオオオ!!」
1人の組員が思いっきり顔面を蹴り飛ばされた。
「「「ひいいいいい!!」」」
他の組員も怯えている。
そんな様子も気にしないでお嬢様のような人は綺麗な笑顔のまま組員たちを容赦なくボコボコにした。
「全く、これだから男は、……で、ところであなたは誰? どこかで会いませんでしたっけ?」
「へ、忘れた、俺サターテだよ、君のお父様と契約した悪魔だよ、てか久しぶり万利子ちゃん!」
それを聞いて万利子は嬉しそうな顔で
「あああ、サターテ様!! この度はどうして人間界に!」
と聞いた。
「実は俺親父に魔界追い出されたんだよ、酷いっしょ」
「それは酷い! 魔王は見る目がないんですね!」
「まあ、継ぐ気もなかったんだけどね、魔王の座なんて」
へらへらとしながらサターテは言った。
「相変わらず悠々自適な方なんですね! 素敵です!!」
目をキラキラとさせながら万利子は言った。
「どうぞ我が家に来てください!! 歓迎します!!」
「おう、また今度な、今住んでいるところの人が心配するから」
万利子は少し落ち込んだように
「そうですか……もう一緒に住んでる方がいるのですか……それは仕方ありませんね」
「ごめんねえ、俺も君たちの本部どこに移転したか分からなくて、だいぶ前の事でしょ?」
「そうですね、うちも色々ありまして、12年前に移転しましたからごめんなさい」
申し訳なさそうに万利子は言った。
「いいよいいよ、別にそれよりまた遊びに行くよ」
「その時は美味しいお菓子など用意しておきますね」
「おう、また頼むは、と帰る前にこの子の墓を作らなきゃ」
「あら、酷い……誰がこんなことをしたのでしょうか?」
万利子はサターテが壊れたフィギアを拾ったのを見て悲しそうに言った。
「君の組の方にやられた」
「そいつは死刑にしましょう」
「気が付いたらいなかった、多分俺が暴走して消滅させたんだと思う、まあいいか」
「気にしないでください、また増やせばいいだけの事ですから」
それを聞いていた組員の人たちは真っ青になった。
「そうですよね、あなたたち」
万利子はいきなり組員の方に綺麗な笑顔で言った。
ゾクゾクゾク!!
組員は身震いをさせながら
「はい……」
それしか言えなかった。
そして、サターテと万利子はフィギアの墓を作りそこに埋めた。
「ごめんね、守ってあげられなくて」
「ごめんなさい、うちの馬鹿な役立たずが」
サターテと万利子は涙を流しながら言った。
「申し訳ありません、サターテ様」
埜羅は意識が戻ってり、そしてサターテに謝罪した。
「まあ今回は許してやる、また遊びに来るよ」
「は! お待ちしております」
「楽しみにしてますわ」
埜羅は頭を下げながら言って
万利子は綺麗な笑顔で言った。
それを聞いて組員は
((((もう二度と来ないでほしいのに))))
と思った。




