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ドラゴン転生 龍帝誕生記(休載)  作者: 鈴木颯手
第二章 ドラゴン討伐編
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第拾壱話 臣従

…ん?


俺は不意に意識を取り戻した。辺りを見回してみると暗くなっておりかなりの時間気絶していたようだ。


ステータスを見てみると一桁だった体力が二桁後半まで回復している。治りは早いようだ。


もう一度付近を確認してみるとウィングホークの死体が木の根本にあった。見た目は死体だ。そうであってほしい。また追いかけられるのはさすがに勘弁だ。


取り合えず近づいて確認してみる。


ウイングホークは身体を切り裂かれていた。まあ、俺がやったんだが…。


取りあえず鑑定スキルにもあった通りこいつは上手いと書いてあったので食べてみるとするか。


「………キィ………」


ん?こいつまだ生きてね?しつこいな。まあ、爪術レベル3じゃそこまではダメージを与えられないか。瀕死の重傷を負わせたのは急所に当たったからかな。


それじゃあ早速食べるとするか。


「…キィ、キィィィィ…」


ウイングホークは甲高い声を上げた。すると何故か画面が出てきた。


【ウイングホークを配下にできます。配下にしますか?】


…は?


え?一体どういう事?配下?何で?嬉しいっちゃ嬉しいけど。今回の戦いで分かったが俺は空を飛ぶ鳥系のモンスターに弱いと言う事だ。まあ、ひらひら飛ぶ相手に近接は無理だし魔法でも当てるのはかなり難しい。ウイングホークがいてくれれば上空の戦闘に対処できるし上空からの支援も期待できる。


と言うわけでもちろん配下にするぜ。


【ウイングホークを仲間にしました】


【ウイングホークのステータスを完全に見る事が出来ます】


【カリスマスキルを習得しました】


お?色々加わったな。カリスマスキル?


【カリスマスキル】


【上に立つものが持つスキル。特定の部下のステータスに補正がかかる。一部は敵を委縮させたり臣従させやすくすることができる】


…結構すごいのかな?というよりウイングホークは大丈夫か?取りあえず拠点まで運ぶか。


俺はウイングホークを担いで拠点まで運んだ。


















「ナグランの様子はどう?」


「怪我自体はそこまで酷くなかったから安静にしてれば明日には復帰出来るわ」


エルカリダスの森を出たところにあるフィヤの町にある宿でナグランの仲間である魔法使いのリーシャ、戦士のアルド、サモナーのナルスタシアが話し合っていた。


前日彼らは一匹の黒龍と遭遇してリーダーのナグランが大怪我をおっていた。


彼らはここの領主の部下に黒龍のことを報告してきた帰りであった。


「しっかしあのドラゴン恐ろしかったわね」


「ナグラン以外が無傷ですんだのはある意味奇跡だしな」


「私の魔法もぜんぜん効いていなかったし」


彼らが思い出すのはステータスが分からなくても感じる圧倒的力をもった黒龍のことだ。


彼らは初級冒険者と呼ばれる存在である。


冒険者には初級、中級、上級、特級に別れておりそれぞれのランクに応じて受けられるクエストも変わってくる。


ナグラン含め彼らは全員初級冒険者なので比較的弱いモンスターしかいないエルカリダスの森でクエストを行っていた。


その帰り道に黒龍と出会ったのだ。


であった瞬間彼らは一様に顔を青くした。ドラゴンは体躯が大きければ大きいほど強いと言われているモンスターで目の前の黒龍は優に人間の身長を越えていた。人間の背丈を越えるドラゴンは上級冒険者が何人か必要になるほど力は離れている。普通であれば戦うべきでなかった。


しかしナグランはあえて突っ込んだ。


『ナグラン!?』


『ナグラン!?』


『アルド!皆を連れて逃げろ!』


ナグランはそう言うと自身の大剣を振りかぶった。しかしそれはドラゴンの振り払った爪により防がれた上にナグランはぼろ切れのように吹き飛ばされ近くの木にぶつかった。


『アイススピア!』


リーシャは自身の使える魔法の中でも最強の魔法を放つも黒龍はただ腕を振っただけで砕いてしまう。


『そんな!?』


リーシャは軽くあしらわれたことに驚きの声をあげた。倒せなくても少し位はダメージを与えられると思っての行動であった。


リーシャや他のメンバーは覚悟を決めるが黒龍はまるでつまらないものを見るように見た後反対方向へと歩いていったのだ。


リーシャ達は暫くその場を動けなかったがやがてナグランを連れてフィヤの町まで戻り黒龍のことを領主に報告したのだ。


本来はギルドに報告するべきなのだろうが距離的に考えて領主の方がずっと近かったためそちらに報告したのだ。


「ナグランも死ななかったしナグランが復帰したらまたレベルを上げなきゃね」


ナルスタシアの言葉に彼らは頷くのであった。

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