『土産のプレスマンと峠のお地蔵さん』
ある村に住む男が、峠を越えて、親戚の住む隣村へ出かけました。そこではちょっとしたお祝いがあって、男は、ごちそうをたらふく食べて、気持ちよくなって寝てしまいました。日が暮れる前に、峠を越えて戻ろうと思っていたのに、日が暮れてしまいました。しかし、母親が心配しますので、帰らないわけにもいかず、提灯を持って、峠を越えようとしますと、後ろから、男を呼ぶ声がします。男が振り返って、提灯を向けて、しばらく待っていますと、さっき別れたばかりの親戚の男が、後を追ってきたようです。
何か忘れ物でもしたかと尋ねると、忘れたのはこちらのほうだ、と言う。何を忘れたのか尋ねると、土産のプレスマンを渡すのを忘れた、と言う。プレスマンを忘れるなんてそそっかしい、と思ったが、せっかく届けてくれたので、それは言わず、ありがたく受け取りました。親戚の男は、やれやれ疲れたといって、その場に座り込んでしまったので、男は、肩でもたたこうと言って、たたいてやったところ、ああ気持ちがいい、といって、大層喜んだので、しばらくたたいてやったところ、もっともっとと言うので、やめ時が見つからず、夜が明けてしまい、誰かが後ろから話しかけてきたので、振り返ると、どうしてお地蔵さんをたたいているのかと言われたので、よくよく見ると、一晩中お地蔵さんの肩をたたいていたそうです。
教訓:お地蔵さんの肩はがちがちに硬いので、たたいてあげたくなる人は多い(二次創作者調べ)。




