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第一話 転生したライダーリンネ

「く、くそ……まさかこの我が、ここまで追い詰められるとは……!」

心臓を黒く変色させて死に至らせる疫病をばら撒き、世界を大混乱に陥れた大悪党、魔菌ヘヴィクムはそう言った。

『シャキーン』

その間に、リンネは武器を構えた

「いくぜ……くらえ! ソーラーバスター!!」

「グアアアアアアアアアッ!!」

激しい閃光のあと、魔菌ヘヴィクムの巨体は地面に叩きつけられた。

「よし……これで、この町の平和は守られた……」

リンネは息をつきながら、ゆっくりと武器を下ろす。

「我は……これで終わりか……」

倒れたはずのヘヴィクムが、かすれた声で呟いた。

「な、何……まだ生きているだと!?」

次の瞬間、奴は不気味に笑った。

「だが……これだけでは終わらん」

「くらえ……」

『禁忌――死の血塊』

「ふはははは! この技はな……封印され、技自体が存在しないことになっていた禁忌、我が命を代償に、別の命を奪う技だ!」

その言葉が響いた瞬間、リンネの視界がぐらりと揺れ、地面へと倒れ込む。

おそらく……このまま、俺は死ぬのだろう。

だが、

「……こいつを倒せて、よかった」

そう呟いたあと、リンネの意識はゆっくりと闇へ沈んでいった。


「……はっ」

滴り落ちる水滴の音で、リンネは目を覚ました。

「俺は確かに死んだはずだ……なのにどういうことだ?」

意識ははっきりしている。気づけば、リンネはその場に立っていた。

「ここは……洞窟か?」

周囲を見渡す。暗く湿った岩壁、天井から落ちる水滴。見覚えのない場所だ。

「あの後どうなったんだ……?俺は生き延びたのか?」

何も分からない。状況を整理しようとした、その時だった。

洞窟の奥から、一匹のワニが現れた。

体は黒い鱗に覆われ、目は赤と黄色のオッドアイ。牙は水色に光り、体長はおよそ二メートルほど。

「なんだ……こいつは」

そう思った瞬間――

「うおっ!」

ワニは大きく口を開け、リンネに噛みついてきた。

間一髪で避けたが、どうやら友好的ではないらしい。

「くっ……こうなったら!」

『ピカーン! ソーラーナイト!』

薄暗い洞窟に、機械音が響く。

「太陽よ、我に応えよ――変身!」

『 ソーラーソード! ソーラーシールド! 光り輝く太陽戦士――ライダーリンネ!』

眩しい光と共に、リンネは変身した。

これまで数多くの悪党と戦ってきた。だが、今回の相手はただのワニだ。

そこまで苦戦する相手ではない――

そう思った、その瞬間。

ワニは雄叫びを上げ――

火を吐いた。

「うおっ!? 熱っち!」

咄嗟に俺は剣を振るう。

ガキンッ!

「なに……!?」

ワニの鱗は硬く、刃が通らない。

「鱗が硬くて切れない……だと?」

普通の刃ならまだ分かる。しかし、俺の武器はソーラーソード。

どんな物でも容易く切り裂くはずの剣だ。

それなのに――

「このワニ……ただの動物じゃないのか?」

よく考えれば、いや、別によく考えなくても、火を吹いてきた時点で普通ではないことは明らかだ。

ワニは低く唸り声を上げながら、ゆっくりとこちらへ歩いてくる。

ゴゴゴ……

洞窟の床に爪が当たる音が響く。

次の瞬間――

「グォォォ!!」

ワニは再び口を開き、炎のブレスを吐いた。

「くっ!」

『サンシールド!』

ゴォォォォ!!

炎が盾に叩きつけられ、洞窟の温度が一気に上がる。

「この威力……!」

炎が止んだ瞬間、リンネは地面を蹴った。

「ならば――!」

『ソーラージャンプ!』

バッ!!

高く跳び、ワニの頭上へ回り込む。

「上からならどうだ!」

リンネは剣を構え、渾身の一撃を振り下ろした。

「ソーラー――」

だが

「ガァッ!」

ワニは尻尾を振り上げた。

ドゴォ!!

「ぐあっ!」

吹き飛ばされ、岩壁に叩きつけられる。

ドサッ……

「ぐ……!」

変身しているのに、ダメージが重い。

「そんな、こいつは無敵かよ、」

その時だった、衝撃で洞窟の壁が崩れた。

「グオアア」

なんだ、ワニがダメージを受けている?よく見ると、岩の破片が目に刺さっている。苦しそうに目を足で擦って

いる。

「……なるほど」

「弱点はそこか!」

そうとわかれば話は早い

「必殺技構え!」

『キュイイイイン!』

光が腕に集まる。

「くらえ!」

「サンレーザー!!」

リンネの両腕から放たれた2本の光は、ワニの目へ突き刺さった。

「グアアアア!」

光が爆ぜ、洞窟に衝撃が走る。

やがて――

ワニは動かなくなった。

静寂。

その時、どこからともなく声が聞こえてきた。

『カオスフレイムクロコを撃破しました』

『5762XPを獲得しました』

『現在レベル 1 → 1 デス』

「……は?」

リンネは周囲を見回す。

「今の声……どこからだ?」

誰もいない。

洞窟は静まり返っている。

「XP……?」

その言葉を、リンネはゆっくり口にした。

「まるで……ゲームみたいじゃないか」

その瞬間。

リンネの目の前に、

青い光の板が浮かび上がった。

『STATUS』

「……!?」

光の板には、文字が並んでいた。

name :リンネ

レベル :1

ジョブ :未定

スキル :変身

ランク :未定

「なんだ……これは……」

リンネはゆっくり呟く。

「俺の世界に……こんなものは無かった」

静かな洞窟の中。

リンネは確信し始めていた。

「まさか……」

「ここは……」

「俺の知っている世界じゃないのか?」

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