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033.1 ある日の日常風景

書籍1巻ゲーマーズ購入特典SS


 これは子供達の引率の真似事をするようになってから暫く経った頃の話。


 シンやユイに絆されて、子供達と仲良くなってからと言うもの、出先でご飯の面倒をみたりするようになった。とは言ってもタダでご飯を与えるという訳ではなく、食材を供出させて私が調理をする、といった具合だったりする。

 まあ、目の前で調理をしたりすれば当然、調理の手ほどきのような事をするようになるのは必然でもあるわけでして……とは言ってもがっつりと教えると言うレベルではなく、本当に軽く教える程度で、弟子とかそういうのではない。私の料理ってあくまで趣味だからね! スキルレベル滅茶苦茶高くなってるけど!


 で、幾ら絆されたと言ってもそういう事を何の見返りも無しに施す、というのもちょっと趣味じゃないので、代わりに作るのが面倒な料理の仕込みとかを手伝わせるようにしてみた。美味しいご飯は下拵えに手間掛かるのが割と多いんだよ……いや、簡単で美味しいのも有るけどね?


 という訳で今日はマヨネーズ作りをしようと思います! マヨネーズ作り、それは即ち、ひたすら攪拌なのである! このように少しずつ材料を足しては掻き混ぜて、足しては掻き混ぜて……


「ぜーっ! はーっ! ぜーっ! ぜはーっ!」


「お姉さん、大丈夫ですか?」


「だいじょっ……! じゃなっ……!」


「……手伝います」


「おねがっ……! ぜはーっ!」


 ……分かりきった結果でした。

 我ながらなんという体力の無さ! 絶望した! ……いや、大量に作ろうとしたのが間違いだった気もする。え? 量の問題じゃない? そんな事は分かってるんだよ! 少しくらい現実逃避させてよ!

 と、そんなこんなで子供達の協力もあって無事、マヨネーズは完成となったのでありました!


 試しに子供達と試食。生野菜が美味しく食べられる事に子供達も大驚きだった。でもこれは序の口なのだ。私が作りたいものはその先。うん、ポテトサラダが食べたくなりましてね?

 という事でじゃが芋を茹でて潰して具材と混ぜてー、胡椒やらなんやらで味を調えて、完成! もぐもぐ……うん、美味しい。じゃが芋は粗く潰したので食感の変化も楽しめる一品となっております。素晴らしい。


「美味しい……これ、凄く美味しいです!」


 うん、ユイも大喜びだ。大正義マヨネーズ! マヨネーズが嫌いな子供などいない! ……多分?

 手伝わせたから大体の作り方覚えてるだろうし、多分ユイ達もマヨネーズを自作したりするんじゃないかな? 美味しいもんね、マヨネーズ。

 え? 宿の料理人の時と反応が違う? そりゃあレシピパクった挙句に自分のオリジナルとか言っちゃうような人と、素直な子供達とじゃ対応違うに決まってるでしょ!

 でもまあユイ達にも受けがいいようだし、帰ったらリリーさんにも食べさせようとしますかね。可愛い子への餌付け大事! 仲良くなっていずれはあんなことやこんなことを! ……いや、冗談だからね?

 さあ、今日はもう遅いし早く帰るとしますか! リリーさんの蕩け顔楽しみだなー! うへへー!


 ……それがまさか、ポテトサラダを食べさせたらあんな大泣きされる羽目になろうとは、思ってもみなかったのでしたとさ。


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― 新着の感想 ―
[良い点] ついつい『日課』と読んでしまったけど大丈夫です。 [気になる点] 実際にやる場合は手持ちか固定式か。 [一言] ポテサラは粗めでしょっかんをたのしむ……。
[一言] 螺旋とスプリングを使った押し込むだけで回転する泡立て器を作ればレンちゃんでもワンチャン……
[気になる点] 孤児にマヨネーズの作り方教えてもそもそも材料のたまごがそうそう手に入らないんじゃない? [一言] いつも楽しみにしています。
感想一覧
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