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出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む  作者: かぐや
学園 高等部2年 始
82/136

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 時間が経つにつれ、教室にも人がちらほらと増え始める。しかし、大方見知った顔ぶれであった。


 そしてほぼ全員が集まったと思しきタイミングで、教室の扉からある人物が入ってきた。以前クーリア達のGクラスを担任していた、ナイジェル・マンセルだ。


「げ」

「……マンセル先生。生徒の顔を見ての第一声がそれなのは、どうかと思いますよ」


 サラが苦言を呈する。まぁ以前からの問題児が集まっていたのだから、思わずその声が漏れるのも無理はないだろう。


「…とりあえず、席つけー。出席取るぞー」


 サラの言葉が聞こえていたのかどうかは分からないが、まるで誤魔化すように出席を取り始めるのだった。







「やった!お姉ちゃんの隣だ!」

「結局同じ並びになったわね」


 リーフィアとサラ。その2人に左右から挟まれるようにしてクーリアは座っていた。これは高等部一年の時も同じだったのだ。


「…頼むから寝ないでくれよ」

 

 クーリアと目が合った瞬間、ナイジェルがそんなことを口走る。しかし、その声色には少なからず諦めの色が含まれていた。一年間クーリアの担任をしてきて、クーリアの性格は嫌でも理解していたからである。


「……善処します」


 そんなナイジェルの言葉に、クーリアがちょっとの間をあけ、そう答える。

 まぁ隣にリーフィアがいるので、できる限り寝ることはしないだろう。

 …凍りたくないので。


「とまぁほとんど見知った奴がほとんどだとは思うが……俺がこの教室の担任、マンセルだ。これからよろしくな」


 ナイジェルがそう言って片手をあげる。教室にいた生徒は少し反応に困り、ただ苦笑いを浮かべるのだった……







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