表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む  作者: かぐや
学園 高等部2年 始
81/136

76


 高等部2年となったことで、教室は以前のところの1つ上に変わることとなった。


「上にあがるのかぁ…」

「どのクラスになっても同じよ。諦めなさい」

「うぅ…」


 たった1つ階が上というだけだが、クーリアにとってはその1階上すらもめんどくさいのだ。特段階段が長い訳では無い。


「ほら早く行かないと遅れるよ」

「…うん」


 サラと共に、クーリアは階段を登り、教室へとたどり着いた。

 ガラガラと扉を開けると、まだ早い時間だったからか、その教室にいた人は疎らであった。


「まぁ、そうよね」

「ん?」

「なんでもないわ」


 サラがこの現状に納得していた理由。それは、Gクラスから上に上がることは難しく、それ故にほとんどのものは諦めており、朝早くからクラス分けを見に来ることは無いからであった。



「あ、おはよう!お姉ちゃん」

「おはよう」


 そうクーリアに声を掛けたのは、クーリアの妹、リーフィアだった。


「リーフもGなんだね」

「お姉ちゃんがいると思ったからね」


 ……つまり、リーフはわざとGに入ったということである。このクラスに通っている人が聞けばどう思うか…


「相変わらずねぇ…」

「「そう?」」

「……息もピッタリ。さすが姉妹、似てるわねぇ」


 サラが思わずそう言う。確かに2人の性格、言動、容姿はよく似ている。髪色と瞳の色が同じならば、入れ替わっても気づかれないほどに。


「…カツラ作ってみる?面白そうだし」

「俺もそう思う」

「ボクもー」


 サラの言葉に同調したのは、ヴィクターとイルミーナだった。2人もまたGクラスになったのだ。


「また全員揃ったな」

「いいじゃない。こっちの方が気楽でいいわ」

「まぁねー。バラバラになっちゃうのは寂しいしー」

「わたしも皆さんと一緒になれて嬉しいです!」


 Gになった理由として、リーフィアは飛び級生なので、ひとりぼっちで寂しい、心細い思いをしなくて済むようにというものもあったのだ。


「という訳で、これからもよろしく」

「よろしく」

「よろしくな」

「よろしくー」

「よろしくお願いします!」


 改めて全員が挨拶を交し、お互い笑みを零すのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ