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出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む  作者: かぐや
学園 高等部2年 校外実習編
104/136

99

 ナターシャがため息をついていた一方その頃、お花をつみに向かっていたクーリアは……


「げほっ!ごほっ!っはぁはぁ…」


 地面に手を付き、荒い息をしながら咳き込んでいた。


(まだ…まだわたしは…)


「げほっ!」


 その時。咳と共に地面へと飛び散る、赤い液体。


「あ…」


 ポタポタと未だクーリアの口から流れ続け、地面に赤い花を次々に咲かせていく。


「はぁはぁ…ふぅ…」


 何とか呼吸を落ち着かせ、ハンカチを口元に当てる。暫くすると何とか止まったようだが、白いハンカチは真っ赤に染まってしまっていた。


「…まだ、あった、かな」


 ゴソゴソとポーチを探り、目当ての物を探す。


「……あった。よかった…」


 取り出したのは、眠り薬の小瓶よりもさらに一回りほど小さな瓶。中には白い錠剤のようなものが数粒入っている。

 クーリアはその瓶の蓋を開け、中の錠剤を一粒取り出すと、口に含み飲み込んだ。


「…また、頼まないと」


 中の錠剤の数が少なくなった瓶を見ながらそう呟き、ポーチへと仕舞い込む。


「…これは、消さなきゃだよ、ね」


 地面に咲いた赤い花を見て、クーリアが呪文を紡ぐ。


「……《リバース》」


 呪文が紡がれた瞬間、地面に咲いていた赤い花は、まるで空中に溶けるかのように消えて行った。


(時間逆転魔法…戻せるのは一分前後だけど、便利だな)


 地面だけでなくハンカチにも掛けていたので、元の真っ白な色へと戻っていた。


(証拠も消したしバレないはず…)


 ……だが、それこそが油断。


「………なに、してるの」

「っ!?」


 突然背後から掛けられた、少し震えた声。クーリア自身精神的に余裕がなく、周りの警戒を怠っていた為に、気付くことが出来なかった。

 そして、振り向いた先にいたのは……


「…どう、して」

「…クーが、言ったんでしょう。もうそろそろ交代だって…」


 ………サラだった。


 


 

 

 

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