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初等部①

初等部=小学校


主にお金持ちの子ども達が通う学校

知名度によってクラスが分けられている

東鵺と南朱はもちろん同じクラス

南朱が同年代の男性不信に成ったのは、小学生だった頃。

南朱は入学早々大勢の同級生に囲まれていた。本人は、友達ができたことが嬉しくてしょっちゅう家に招き遊んだ。もちろん東鵺も。しかし1ヵ月経つ頃に不思議な出来事が起こり始めた。彼女の友達が徐々に減り始めた。はじめは、忙しいから遊んでくれないと思っていたがある日廊下で聞いた事が少しずつ彼女に不信感を植え付けた。


その日は東鵺が珍しく熱をだし休んだ日のこと。

いつもなら行かない場所へ足を向けた。

どこからか声が聞こえその方向へ向かった。そこにいたのはいつも遊んでいた男子達でこそこそと何かを話していた。私聞かない方がいいと思いつつもそれが気になりこっそりと聞くことにした。


「なぁ、朱雀大路ってさあんがい馬鹿だよな。裏切られていることも知らねぇで、彼奴と一緒にいるんだからな。」

「そうだな。普通なら気づくだろうにな。」

「お嬢様は危機感ってものがねぇんだろよ。」

「父さんが媚を売っておけ って煩いから仲良しごっこをしているけど、あんがい疲れるんだよな。」

「そうだな。そういや彼奴が少しずつ何も知らないバカから離れていけって言ってたな。」

「悲しみを 苦痛を知らしめたいんだと。本当容赦ないよな~あいつ本当に次期当主かよ。考えることがえげつねぇがおこぼれが貰えるならどうでもいいけどな。」


彼女は震える足に力を入れ音を立てないようにして正門に向かった。


正門にはいないはずの人物が私の唯一の友達に話しかけていた。


な なんで!なんで、東鵺が 陽菜はなちゃんといるの?今日は風邪を引いて休みだって言ってたのに!


私は悲しみと怒りにから急いで家の車に乗り込み自室に着くまで涙をこらえた。


どうしてなの!東鵺は、私を一人ぼっちにしたいの? それにあんなに仲が良かったのにみんな、私を騙していたの?家のために近づいてきたの?

もう、分かんないよ 誰を信じて誰を疑えば良いか 。


「お嬢様。お食事のお時間です。」


「……えぇ。今行きますわ。」


兎に角お父様やお母様にこの事を知られないようにしないと。知られてしまったら、大4家の仲がギクシャクしてしまうわ。これは、誰にも知られないように隠さないと そして 東鵺の 行動を監視………いいえ。すぐにばれるでしょうからみんなからも 距離をとりましょう。

大丈夫。私一人でもちゃんと過ごせるわその為に自分の感情を隠す方法をお母様から教わったのですから。


お食事を始めるとお母様が


「今日はどうしたの?いつもなら東鵺君と帰ってくるのに。」


「学校で東鵺 に会わなかったからお迎えを頼んだの。」


いつも通りに話すの。


「……そう。そう言えば、東鵺君 陽菜 とか言う女の子を自宅まで送ったらしいわ。」


……っ!やっぱり東鵺は陽菜のことが………。心を落ち着けるのよ


「そうだったのですね。今日は、一度も会わなかったので知りませんでした。」


「そう。東鵺君と仲良くするのよ。」


私は仲良くしたいけど、いまは信じられないのよね。


「はい。分かっていますわ。」


さっさと食事を終わらせると自室のベッドにうつ伏せで枕に顔を押しつけながら声が外に漏れないようにひそかに泣き叫んだ。


わたくしが何をしたって言うの?

貴方が望んだように常に笑顔で、皆さんと平等に過ごしてきたのに何がいけなかったの!?


私からお友達を取り上げてどうしたいの?

唯一の友達も貴方に取られてしまったわ。

彼は私の事が嫌いなのねきっとそうなのですわ!そうでなければこんな事しませんわ。

これからは、彼も誰も信用しませんわみんな私を裏切るのだからお母様に教えていただいた社交界の時の表情でいましょう。そうすれば裏切られても傷つく事はありませんもの。


翌朝目が赤く腫れていたのを見た侍女がお父様に告げ口をしたのはまた別の話し。

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