自己中女の突撃
あの事件から数週間。南朱達が自宅に帰ってから大4家は学園を直すための資金と人力を送り、急ピッチで復興が始めた。 一方、南朱らは間者を解き放ち情報収集と過激派の鎮圧・警察への協力。と滅多に動かさない権力をこれでもかと言うほどに使いまくり事件の黒幕をあぶり始めた
この日、南朱は北翔さん・西雅さん・東鵺との今後の話し合いのため自分達で買った高級ホテルの客間にて話し合いを始めていた
「それで、あれから進展はありましたか?」
二人がけのソファーに座る西雅さんが3人に話をふる
問いに答えたのは机をはさみ向かえ側に座る東鵺だった
「残念ながら進歩なしだな」
首を横にふる東鵺に西雅さんが
「俺もだ。だからそう落ち込むな……北翔はどうだった?」
珍しく『私』と言わない西雅も相当落ち込んでいる様だった
西雅さんの隣に座る北翔さんも頭を振り
「……残念だけどこっちも報告なし」
やっぱり昨日の今日では、情報は中々集まらないっか……
「そうか。南朱さんの方は?」
南朱は目を伏せ
「いいえ、こちらもまだ進展がありませんわ。何か情報が上がり次第皆さんにお伝えしますわ」
「……そうですか。南朱さんでもですか」
重苦しい空気が漂い始めた
一体、今回の黒幕は誰なの?
南朱がこっそりため息を吐いたその時、携帯が静まり返った部屋に鳴り響いた
彼女は画面を見ると新月とかかれていた
新月からの電話って何かあったのかしら?
三人に電話を出る許しをとってから
「何かあったのかしら?」
『そっちにあの自己中女が向かってるぞ』
「………その、自己中女って誰なの?」
嫌な予感がするけど外れてくれないかな?
『あぁ、青龍寺のボンボンに媚を売って自分だけを守らせようとした 高瀬 って言う可笑しな女のことだ』
あ~彼等の中ではそう呼ばれてるのね……って!それよりも何で彼女がここの場所を知っているの?
スピーカーにしていたので、3人に居場所を教えたかどうか視線で訴えると3人とも首を横に振った
…………もしかして、でもそんなはず無いよね?
「今、彼女はどこにいるのかしら?」
『ちょうどお嬢が拐われた所をタクシーで走行中ですね』
ってことは残り時間は10分少々ね
「了解よ。また何かあったら連絡して頂戴」
電話が終わると南朱は
「ここに向かうことを教えた人は?」
「西雅さんは?」
「俺は、なにも告げずに来た」
「北翔さんは?」
「執事に」
「東鵺は?」
「おふくろと親父に」
ってことは転生者?
「お前はどうなんだよ」
東鵺の問いかけに
「私の行動を把握しているのは、影の者達だけよ。彼等は絶対に裏切れないから安心できるわよ」
南朱達は、最上階のフロアーに移動しながら
東鵺が不機嫌そうに
「なぁ南朱。あいつ一体なんなんだ?俺ら大4家しか知らない秘密を言ってくるし、ときどき意味不明な事を言ってくるんだけど?」
その疑問に西雅さんが
「まさか!?それならその女性は間者の疑いが濃いですね」
「ふぁ~あ。東鵺だけ被害を受けるならまだ良いけど大4家の秘密を……ね」
珍しく北翔さんの獲物を見つけた様な怪しげに目が光った
南朱は心のなかで高瀬さんに手を合わせた。
御愁傷様。北翔さんに目をつけられたら徹底的に調べられるわね
ところで、何故最上階のフロアーへ向かってるかと言うとそこにある共用スペースに監視カメラの映像が繋がるパソコン等が置いてあるからだ。………って言う理由もあるが物語では、ここのスペースに4人が揃っていたからだ
案の定、彼女は個人スペースではなくこのホテルに雇われたボディーガードに適当な理由と必死の形相で訴えかけていた
フロントと繋がる固定電話が鳴り西雅さんが出ると問うように視線を送ってきたので、三人ともが頷くと彼女はどこで知ったのか直通エレベーターに乗り部屋の前に来た
「東鵺君!!扉を開けて?」
廊下で騒ぐ彼女に指命された東鵺は、目線で『本当に招き入れるのか?』と不満そうにしてるが、西雅さんが頷いたので仕方なく開けに行った




