乱入2
前回間違えて投稿してしまいご迷惑おかけしました。
新たに書き直しましたのでよろしくお願いいたします。
授業中、東鵺がやたら隣で私を馬鹿にしてきた。
「おい。ここのスペル間違ってるぞ!こんな初歩的なミスをするな。」
「お前はこんなことも分からないのか。初等部でも分かるぞ!」
とか間違えを指摘しては馬鹿にして、を授業中永遠に言われ続けた。
そしてどうにか恐怖<怒りを耐え、50分の休憩時間になった。
いつもの倍、疲れて机に倒れこむと
「おい 南朱。この時間はなんだ?皆席を立っているぞ。」
きちんと座り直し
「休憩時間ですわ。」
東鵺は訝しげに
「休憩時間だと?」
「えぇそうですわ。先程の授業で午前の部が終わりましたわ。午後の部まで50分の休憩時間がありますのよ。このお時間で、お昼ご飯を頂いて次の時間までくつろいでまた学業を頑張るのですわ。」
「…そうか。まずは、俺をレストランに案内しろ。そのあとに、園庭か談話室に案内しろ。」
「…………。」
私が絶句していたら近くに来ていた彩がいつもとは違い令嬢らしく凛とした佇まいで
「青龍寺様。この学校には、レストランや園庭・談話室と言えるものはありませんわ。このありますのは、食堂と言う一般的なお食事ができる場所と所々お花が植えてあるだけですわ。青龍寺様がお望みになられている様なものは、一切ございませんわ。」
東鵺の視線が私から彩に変わった事にヒヤヒヤしたが少しホッとした。
後でお礼を言わなくちゃ。
東鵺は感情の分からない外向きの声で
「そうでしたか。教えてくださりありがとうございます。改めて、初めまして西崎家のご令嬢。《西崎 彩 》さん。私の婚約候補で幼馴染みの南朱がお世話になっております。まさか、このような場所でお会いすることになるとは思ってもおりませんでした。」
彩の後ろにいた未来は、私の側に来て顔を青ざめていた。そんな未来を落ち着かせるようにしながら彩を見守った。
「御丁寧にありがとうございます。
私が西崎家長女の西崎 彩 と申します。以後お見知りおきを。しかしさすが全企業資産家の大4家の1つ青龍寺家の跡取りであられる 青龍寺 東鵺様ですわ。私の事もご存知でしたか。」
「当たり前のことです。この程度できなくては、務まりませんので。」
ますます雲行きが怪しくなってきたので、お嬢様言葉で
「東鵺様も彩様もその辺にしてはもらえませんでしょうか?これ以上は、他の皆さま方のご迷惑になりますわ。それに、有らぬ噂を広げられるといけませんもの。」
と外向きの笑みを浮かべると騒がしくなっていた回りの声も止り静寂に包まれた。
「そうですわね。少々熱くなりすぎましたわ。数々のご無礼をお許しくださいませ青龍寺様。」
と彩が綺麗な礼をすると東鵺は、苦虫を噛んだ様な表情を一瞬したが直ぐにもとの張り付けた笑みに戻り
「こちらこそ申し訳ない。後しばらくの間、南朱の事を頼みます 西崎さん。」
東鵺が回りを見渡し
「皆様、お騒がせいたしました。」
と言ってから私の方を……否私の後ろにいる未来の方を向き
「星野 未来さん。怖がらせてしまい申し訳ない。これからも南朱の親友でいてください。」
誰かが扉を開けるおとがしたとたん
「東鵺やっと見つけた。」
と儚げな男の人の声が雑談し始めた教室に何故かよく響いた。
声の方を向くと白い肌に垂れ下がって眠そうな目をした焦げ茶色の髪をした男性が近づいてきた。
「げっ!何でよりにも寄ってお前が来るんだよ!?」
と東鵺は声を焦ったように荒げたが彼は、眠そうな声で
「……何でって?西雅さんから連絡があったから……だけど?ふぁ~眠い。君のせいで、睡眠時間減ったんだからね。」
珍しく東鵺が狼狽しながらも
「いや、それは俺のせいじゃないだろ!?あいつのせいだろ!?」
「東鵺が教員を威かして郊外学習にさせなかったら良かった話だから。」
「お前を呼んだのはアイツだから俺のせいじゃどう考えても違うだろう!」
「君のせいだよ。」
と二人がやり取りしている間に側に来ていた彩が
「彼の顔ともう一人の《西雅》って言う名前何処かで聞いたことあるんだけど……未来と南朱は知らない?」
「…………あっ!西雅 って言う人ならテレビで聞いたことがあるよ。確か……何処かの企業の跡取りだったと思うけど。う~ん思い出せない。ごめんね力になれなくて。」
「気にしなって良いって。うちも思い出せないから。南朱は?」
「………。」
あの声と顔何処かで会ってたはずなんだけど………。名前さえ分かれば良いのだけど。
「それに何で西雅が北翔に電話してんだよ!」
「それは、西雅さんに聞いて。」
「俺は、アイツが嫌いなこと知ってるだろう。だから、変わりに聞いてくれよ」
「これ以上、僕の睡眠時間を取るつもり?」
…………!西雅さんと北翔さん ってまさかね!?そんなはずないよね。だって本当に彼等ならどうやって東鵺の行動を把握出来るのよ?西雅さんは、仕事で外国に飛んでから6年もたっていてまだ帰ってきていないのよ。北翔さんは、高等部でそんな時間ないはずだわ。
「………。み……。南朱!」
「あっ。ごめんね。なんの話だった?」
「大丈夫?今日はもう帰る?」
「大丈夫だよ 未来。ちょっと考え事してたしだけだから。」
「本当に?しんどくなったら直ぐに言いなよ。」
「うん。ありがとう二人とも。」
「それでさっきの話なんだけど、西雅 って名前何処かで聞いた覚えない?」
「……確信は無いんだけど………聞く?」
「情報が欲しいから教えて。」
「知りたいしね。」
「多分なんだけど、西雅さん って言う人は 大4家の1つ『白虎鳶寺』家の長男 《白虎鳶寺 西雅》さんのことだと思う。そして今 東鵺と話しているのが 同じく大4家の1つ 『慎玄武』家の長男 《慎玄武 北翔》さん だと思う。」
「「えっ!?」」
「まさか、大4家のうち3家がそろった!」
「シッ!声が大きいよ!」
「「ごめん(なさい)。」」
「その声は南朱さん?」
私は恐る恐る振り返ると北翔さんがこちらを向いて歩いてきた。
その後ろに嫌そうな顔をした東鵺がいた。
「お久しぶりですね、北翔様。」
彼は人懐こい顔をしてから
「やっぱり、南朱さんだったんだ。久しぶりだね。君が入ってくるのを待ってたんだけど…………こっちの学校にしてたんだね。」
「ええ。こちらの学校を気に入ったので、こちらに致しましたの。」
「そうだったんだ。あっ!そうそう 西雅さんからの伝言。
『南朱が卒業する頃には、戻る』
だって。伝えたから……それと東鵺は連れて帰って良い?」
「ええ。よろしくお願いいたしますわ。」
「南朱さんからの許可がおりたから戻るよ東鵺。」
「チッ!………わかったよ。それじゃな南朱、また明日な!」
「またね。南朱さん」
「ええ、東鵺。またお会いいたしましょう北翔さん。」
北翔さんが東鵺を連れて行ってくれた。
「ふう~。北翔さんだったのですね。」
とつぶやいた
「南朱、それで彼はやっぱり慎玄武家の?」
「うん。慎玄武 北翔 さんだった。」
「……大4家って仲が良いんだね。」
と未来かつぶやいた
「………そうね。前はいがみ合ってたけど、今では兄妹の様なものね。私にとっては、西雅さんも北翔さんも お兄様なのよね。幼い頃からいろいろと教えてもらったからね。」
彩がニヤニヤしながら
「青龍寺サマは、 南朱にとってはどんな存在?」
未来は、頬を赤く染めて目をキラキラさせていた
私はお弁当を広げながら
「そうね…………。苦手な人かしらね。」
一口食べてから
「でも………一緒にいると落ち着くのよね。」
それからは追求がなく楽しく昼食をとり残り授業も集中して受けた。