進路
誤字雑事に注意はしていますがもしありましたら、第何部かを教えてくださればただちに見つけ出して直します。
春日華麗の候 皆様はいかがお過ごしでしょうか?
私の目の前の光景は女性なら誰もが憧れるシーンに出くわしたのです。
えっ?そんなの自分が思っているだけだって思った貴女!この光景は青春ですよ。せ・い・しゅ・ん。
新しい制服に身を包こっそりと呼びだした放課後の教室に2人 窓から差し込むルージュオレンジの夕やけが2人の雰囲気をよりいっそう引き立たせ___
そうして、そこから始る私の悪役ライフが……………。
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朱雀大路 南朱 15歳。
とある私立の女子中学校に通っている 3年生 で夏休みの1カ月半を使って留学経験もしたことがある回りで言うとお嬢様。 らしい。そろそろ進路を決めなくてはいけない時期だけど……。進路先の紙は空白のまま考えていた。
そのときにノックおんがし
「お嬢様。旦那様がお呼びでございます。」
とお父様の従者の方が伝えてくれた
「分かりました。 とお伝えしておいてください。」
「畏まりました。」
お父様がこのような時間帯に帰ってくるなんて珍しいわね。
今まで読んでいた本を片付け、一階にあるお父様の執務室へ向かった。
「お父様、お帰りなさいませ。」
「紅茶を用意するからそこに座りなさい。」
お父様が示した2人掛け用のソファに座り久しぶりに入ったお父様の執務室(自室)を見渡した。
懐かしいわ。たくさんの企業や政治等の本に机に置かれている書類の山。どんなに忙しくてもお父様は、幼かった私の相手をしてくれたわ。
紅茶を入れたティーカップを私の前に置くと覚悟がついたように
「お父様、どの様なお話でしょうか?」
「南朱。高校は『四峰神学園』に通いなさい。」
「…………えっ!?」
一瞬フリーズしてからようやく話が飲み込めた
今………四峰神学園に通いなさい…って言われた?まって!私、舞台に立ちたくないんだけど!?だってそこの学園に彼がいるんだもの!
脳裡に浮かんだのは……
漆黒の髪に深い黒目で俺様で意地悪
腹ぐろ・何を考えているか全くわからないし口を開いたら喧嘩ばっかりで馬鹿にしてくる。
そのくせに猫を被ると凛々しくて整った容姿で誰もがお近づきしたく思うほど。家柄も容姿もよくそれでいて秀才な彼は、私にとって少しでも会いたくない存在
青龍寺 東鵺
幼馴染みでもあり婚約者候補の一人 って言ってもお父様やお母様・弟は、婚約者候補ではなく婚約者といっているけどね。
私にとっては最低災厄の男。
その理由の1つが友達と話していたらその子を私から放してしまう。そのせいで皆怖がって私に近づかなくたったそのおかげで友達が出来なかった。
それ以来同年代の見知らぬ人と話せなくなった。
そんな私でも知っている学園で
大手財閥や大企業の子息令嬢等が通う学園云わば良家が通う学園。
まぁ親は見栄を張りたいだけなんだけどね。
とある一流ITの子息や令嬢 大手放送メディアに医者・弁護士に政治家・外交官……などどんな人でも聞いたらわかるほどの良家出身者がこぞって行きたがるのが、この四峰神学園。ここを卒業した人は将来が明るい、約束されたものだ。
その分教育水準は他と比べて圧倒的に高く他校では、教えられない ダンスや政治学・経済学に帝王学・多国語……などを必修科目としている。
はぁ~考えが甘かったわ……。私がこの家を継ぐ気が無いから自由に女子中学に入学させてくれたとばかり思ってたけど、今回ばかりは想定外だわ。
この国のほとんどの会社を経営している4大資産家である
幼馴染みの家 青龍寺家 、白虎鳶寺家 、 慎玄武家 、 そして私の家 朱雀大路家
幼い頃は深窓の令嬢に育てられた。
きっとこれはお父様の一声で入学が決まってしまうんだろうね……。
確かに4大資産家令嬢としては承諾すべきなんだけど、私の個人的な思いは行きたくないまた悪夢が始まりそうだから。
「南朱。頼む!」
「は はい。分かりましたわ」
ついつい条件反射で返事をしてしまった。
お父様は光が咲くように笑顔になり何処かに電話を掛け始めた。
こう言うところが私のいけないところなんだよね。いつまでもグチグチ言ったってしょうがないからどんな人が同じクラスになるのか教えてもらわないとね。
「南朱、これは学園の資料と同じクラスメイトが書かれている。他に聞きたいことや必要な物はあるか?」
「ありませんわ。」
「そうか!」
「では失礼しますお父様。」
自室に戻るなり机に学園資料とクラス名簿を確認した