朝露は芋を濡らすだろう・4page~
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日は上り、バケツの水や結露した草は赤く燃えるように光を反射した、情熱的な朝である、気温こそ低く肌を劈くものではあったが屋敷前の広場に集まる魔族と昨日のドレス姿から一変した薄汚れた作業服のシャルロット達は熱気を帯びながら鍬やスコップ片手に集まっていた
そして俺の口からは温い声が発せらる、我ながら気の抜けた声である。
「こいつら馬鹿じゃねえの」
俺はあるまる同胞たちの光景を自分の部屋から見下ろしている、自分の服装は寝間着であった、窓には結露した水が付着しており太陽の位置はいまだ低い、彼らには確かに、本日芋の収穫をすると言った、しかし、しかしここまで早く集まると誰が予想したであろうか。
いまだ少し目が霞む、太陽光が少し煩わしいぐらいに眠い、といえばわかるであろうか、寒いわ眠いわの中こんな朝早く起こされると気分が悪い
しかしそうも言ってられない、俺はしぶしぶ作業服を着こんで窓から飛び降りた
「魔王様!!おはようございます!!!」」
「魔王様じゃ!」
「おはようございます!!」
「魔王様!!良い朝でございますな!!」 「魔王様!!」
清々しい挨拶が館前を彩った、そしてこんな期待の目を向けて挨拶してきた部下たちに向かい、冷たい言葉をかけられるわけもなく、少々顔を地面に向けた後、いつもの魔王フェイスを取り繕って、俺は大きく挨拶をする
「よく集まった!!同士諸君、これより我らの貴重な収入源であり、食料原を採集する、、、いいか!、これは今後の作戦の重大な資金源になる、心して取り組め!!」
「「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」」」」」
正直なところ未だ眠たいが、シャルロットの元まで数歩歩いていく、その作業着に似つかわしくない軍式の礼、右ひざをついて、胸に手を当てる姿はあまりにあってはいなかった
シャルロットは顔を上げるとすごくすがすがしい笑顔で俺の顔を見つめた、その笑顔は眩しすぎて思わず顔をしかめてしまう
「魔王様、鬼、リザードマンの芋ほり部隊、総勢33名、此処の終結しました、なにとぞお使いください」
「ご苦労、今回は作業効率重視だ、俺も手伝う、しっかり働け!!」
「は!」
そして俺達は早速畑へ向かった、砂まみれの道を運搬用の馬車を4台、押し車を11台持っていく、≪ガラガラ≫という車輪の音は絶えず少し肌寒い空気に響いていく、戦時中であればもう少し物々しい雰囲気であったであろうが、芋を掘りに行く部下たちの表情は、、、見ていて少し心温まる
現場にたどり着く、畑一面には芋の草が広がり、警備兵たちはこちらに気が付くと敬礼してその場を立ち去った、収穫時は大量の魔族がいるのだ、警備は必要ない
各自芋ほり部隊は農具を片手に散開した、掘る者、運ぶもの、馬車で運ぶ者の3手に分かれた部隊は目を少し光らせながら、汗を少し流しながら必死に仕事をこなしていく
もちろん、これは俺も例外ではなく、掘り起こされた芋を麻袋に詰め込み馬車まで運んでいく、土の香りはもう慣れたものだが、今回栽培している芋は寒さに強いからと、少し時期を遅らせたため手が今まで以上にかじかんだ
「おらよっと!!」
俺は芋が限界、、よりも少し少ない程度に詰めた袋を持ち上げる、あまり無理やり入れると芋に傷がついてしまうためではあるが、それでも大きな麻袋に入る芋の重量はかなり重たかった、その重さは投げつければ人が一人倒れてしまうほどはある。
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次第に肌寒かった気温さえも体温は上回り、汗が止まらなくなっていく、堀部隊には鬼やリザードマンなど、体力自慢の魔族たちが集まっているがそれでももはや息が切れている、俺はそんな者達に着いていけるはずもなく、常時下級ヒールマジックを掛けて体力をごまかしていた、そのため足元は常時緑色に光っている
芋は少し黄色い表面に土がこびりついている、品種は馬鈴薯改、馬鈴薯を改良したものであり寒さに強く病気を【拡散させない】性質を持ち、大規模な冷害、病害にかからない物である、原理はバーバリオにしかわからない。
しかし、芋蔓式とはよく言ったものであり、歳出量はその面積には似合わないほどものすごい勢いで掘られていく、戦時中は敗北主義の兵士を【芋兵士】といったものだが、今になってはその芋は馬鹿にできない、芋の汚名は返上せねばならないであろう。
≪ガコン≫
芋を馬車の荷台に乗せる、既に芋の入った麻袋は9つ乗せられており、乗せると木製の荷台はわずかに乾いた悲鳴を上げた、御者台には武装輸送部隊が座っている、芋ほり部隊で唯一の武装者はこの、馬車輸送部隊であった、輸送時の安全確保のためだが芋を荷台に乗せたそれは少し不自然なものである
御者台上の兵士は俺の姿を見るや軽い笑顔で敬礼する、それに対し敬礼を返すと兵士はさらに笑顔になった、昔もこうして兵士たちと同じ目線で動いていれば、と思うが当時はまだ王子であった俺にはどうすることもできない
≪ガサガサ≫
俺はまた畑に向かい歩いていく、道は踏み均されてはいるが草木はくるぶしほどまで生い茂り、歩みを進めると草が作業服を撫でる音が聞こえてくる。
しかし、畑に到着すればそんな音は聞こえない、それは芋がもうないからではなく、作業音がかなり大きいからであった。
「うれあああああ」
特にシャルロットの働きはすさまじく、普段は隠しているこめかみ付近の大きな二本角は少し上向きに羽を広げるように突き出していた、華奢な腕は樽より太くなり、足は丸太のように膨らんでいる、目は赤く染まり牙は鋭く白く輝いた、流石は種族鬼の元魔王軍の最強武人である
・・・
その後俺たちはしばらくの間芋を掘り進めて言った、芋、芋、芋、見るに飽きるそれは麻袋を埋め、馬車の荷台を埋め、太陽の位置が朝とは逆になったころには遂に居住区にある倉庫2つを埋め尽くした、魔族の先鋭でこれなのだ、人間がやればこの作業、おそらく同じ人数であれば1週間はかかるであろう
各自はヘトヘトニなりながらこの日二度目の芋の乗っていない馬車に乗り込んだ、各自もはや満身創痍で泥だらけの表情に余裕はなかった、ただ二人、俺とシャルロットは別である、底なし体力のシャルロットはニコニコしながら俺の隣に座り、俺は疲れを少々ズルい回復魔法で回復した、仕方があるまい、俺にはまだ仕事が残っているのだ
居住区に着くと居残り組の仲間たちが敬礼をして待っていた、その姿こそ作業服だが、いまだ魔族の軍人であることがよくわかる光景である、それには少し感動さえも覚え、俺は待っていた部下たちに敬礼を馬車の荷台から返した。
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場面は変わり、自室にたどり着く、自室は質素なものであり作業用の机に暖炉、服棚があるだけの物である、少しの趣味で本棚もあるがその中身は10冊ほどしか入っていない
外からは収穫祭として行われる宴会の熱気が窓の外から伝わった、酒を呷って肉を啜り、歌を歌って芸を披露する、普段はまじめな彼らがこう楽しげに宴会を楽しむ様は見ているだけで心が温まる
しかし、自分はまだ仕事がある、部屋の服棚のタオルを桶の水につけて絞り、濡れタオルで顔や体を拭く、タオルは見る見るうちに黒くなり、体は恐ろしいほど白くなる、全身黒くなり気が付かなかったが自分は相当汚らしかったらしい
体をふき終わると俺は普段着込んでいる少し豪華な黒い魔王服を着こんだ、魔王服は古いつくりの物であり、見た目ばかり豪勢で着心地も利便性も皆無である
≪ガチャ≫
ドアを開ける、そうして隣の会議室のドアを開けた、ドアの向こうには相も変わらず敬礼をして待っている4人がいる、と思いきや、居るのはシャルロット、メアリーのみである、なぜ他がいないのかと少し思考を巡らせた
そうだ、今日の会議は販売収穫の内容であるがために、ほかは呼んでいなかったのだ、疲れで少し思考が乱れていた
「諸君!ごく」
「ご苦労と言葉を掛けるは我らの役目でございます、魔王様、お疲れ様でございます!!」
シャスロットは俺の言葉を遮り、労いの言葉を俺に掛けた、しかし掘るという作業の中心人物であるシャルロットが最も疲れているであろう、と思うがきっと言っても聞かないであろう、俺はせめてもの労いにすぐに椅子に座って二人も座らせた
「さて、収穫量は、いかほどだ、シャルロット」
「はい、総量152t、昨年よりも圧倒的な量でございます、魔王様」
「ああ、去年は2tだったからな」
去年までは自分たちの分の食料のみを生産していた、しかし、今回はそうではない、これは付近の農村地帯に売りつけるための物でありその量は圧倒的に増えていたのだ、ゆえに今年は芋ほり部隊が朝早くに来ていたということである。
俺は少し考えるとそのままメアリーに目を向ける、緑色の軍服に緑色の軍帽、人間では帽子は取るのが礼儀らしいが魔族では仕事中は常時つけておくのがマナーであった
彼女の帽子からは緑色の知的な髪の毛がするするとまるで絹のように流れ落ち、髪の色より色の深い目は会議室のオレンジ色の光を吸い込むと緑に混ぜて反射させた
「メアリー、販売にかんしての筋書きを話せ」
「はい、魔王様、今回の収穫量は予定通り、現在の我々の地点から1kmほど先に大きいな農街があります、しかし今年は【謎の】大不作でございましてその村では飢饉が確実、倉庫の食料も【何故か】全焼し、魔物も増えるこの時期大規模な購入にも足がありません、そこに売り込めば確実に売れます」
彼女は頬を上げながら胡散臭く、甘い声は鼓膜を振動させる、そう、この我々の住む近くの村は現在大問題を抱えており、その内容は数も規模も大きく食糧難に村は喘いでいた
勿論、そう都合よく不作など起きるわけはない、メアリーには「売れるように策と準備を、内容は任せる」と指示を出した、つまり川に毒でも混ぜこんで作物を腐らせ、チンピラでも雇って倉庫に火を放ったのであろう、魔物の大量出現も誘導したものと考えられる。
「うむ、ご苦労、交渉に関しては、、、まあバーバリオに任せよう、そうか、ついに我らの行動が表面化するわけだ」
そういうとメアリーは目をいやらしく細めて口元を上げると机を小指で数回たたく、椅子に囲まれた机の上の紅茶は透明になり、先ほどまでの紅茶の可憐なにおいは消え失せる
「はい、魔王様、では飲みましょう、今宵は我らの回帰点でございます」
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その後酒を飲み明かし、俺は目が覚めたころには自室に運ばれベットに寝かされていた、服も着替えさせられており恥ずかしさで顔が赤くなる、下着まで着替えさせられていたのだ、、、しかし善意行った行動であろう、彼女ら二人を責めるわけにもいかず、この恥ずかしさは胸にしまうしかない。
しかも、今日は村への芋の売り込みがあるというのに、ベットから見える窓の景色はかすかに歪んでいた、口の中は砂でも入れたかのように乾いており、胃袋は鉛でも入れたかのように重たい、、、
「二日酔いだ」
気持ち悪い、しかし仕事に支障を出すわけにも行かづに昨日着ていたものとは少し異なる、人間の商人服に着替えをした、商人服は四角い帽子に日よけ垂れが付いている物であり砂漠移動を意識したものである、服は全体的にダボついており懐に資料や護身用武器を忍ばせることができる
俺は着付けを終えると窓の外へ飛び出した、館の前にはバーバリオが同じ商人服で待っており、髪の毛は普段とは少々異なり、モーゼルのようなオールバックでる、その姿は少し気品がある。
「魔王様、おはようございます、これより農村への売り込みに行きます、馬車は用意してありますのでこちらへ」
バーバリオの声は朝の眠たさには心地い声だ、苛つかない、バーバリオに言われるがままに馬車に乗り込む、馬車に乗り込むと御者台はゆっくり沈み、彼なりの配慮か御者台に敷かれた座布団は自由式という、本来はポーチの内部を拡張する魔法を用いられており心地よく沈む
隣にバーバリオが座ると早速馬車は前へ進んだ、馬車が進むにつれ周囲の護衛兵も等速で進む、彼の部下であろう、正直なところ魔族に馬車より遅いものなどほぼいない、警備兵は素早く走って馬車の護衛をしていた
馬車が進むにつれ、風景は少しずつ木々が減っていく、人間が魔物の見張りように木を間引いて観測しやすくしたのであろう、日差しは俺たちの住んでいる森よりもよく届き、道は明るく照らされている
「魔王様、これより森を抜けます、街はではまだありますが街道には人間もいます、お気をつけてください」
「了解」
そしてしばらくせずに馬車は森を抜けた、何処までも続く枯れた畑に囲まれた道、所々に見える小屋は寂しげに立ち尽くしていた、人間の馬車は数台見えるが、それよりも武装した魔物討伐の傭兵の方が目立つ雰囲気である。
寂しげであった、思っていたよりも静か、何処までも枯れた大地と濁った水路が続く光景は想像よりもはるか遠くの物である、これでは自分の住んでいる所の方がまだ騒がしい。
「本当に飢饉なのだな、ここは」
「そうでございます、魔王様、さて、もうしばらくで到着します」
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街に着く、街には多くの人間が木製の建物の並ぶ長い街並みを行ったり来たりしている、流石は農街であり店や屋台はなく、あるのは農機具販売点がちらほら、食料品を扱う場所すりゃありゃしない
しかしそんな街も、活気はない、人こそいるが静かなものであり足音ばかりが街を響かせていた、灰色の街、とでもいうのであろうか、本来は色のあるはずの絵から色を失わせたような不自然な雰囲気は街全体から湧き上がるように、蔓延するように広がっていた、これが飢饉時の街、なのであろう
隣のバーバリオはにやにやしながらそのまま馬車を進める、それもそのはず、自分も含めて我ら敗残兵に人間の不幸が楽しくない奴はいない、つくづくろくでもない輩だと自分でも思うが、こればっかしはしょうがない。
街を進むにつれ、やつれる男が寝転んでいたりとその食糧難の危機を肌で味わう、こんな街を見るのは幾百年ぶりであり少々懐かしい気もする、物乞いをする少女に、身売りする娼婦、靴を磨く男などその光景はまるで敗戦国であった
しかしそんな、我々にとっては良い光景も長くは続かない、人間がこれなのだ、奴隷の魔族は無論どんな目にあっているのかは目に見えていた、路地裏で強姦される獣人の少女、餓死する鳥人、首輪に繋がれ数少ない食料を倉庫に運ぶリザードマン、危機による被害を真っ先に受けるのは奴隷であった
バーバリオの表情はまるでゴミを見るような目に変わり、恐らく自分の表情も同じであろう、見たくなかった、我々の同胞がこのような目にあっているのを見たくもなく、より一層人間への憎悪は湧いては沈む。
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街を進み、ここの地主、この街の責任者の豪邸の前に着く、豪華だ、あまりの豪華、まあ飢饉だからといってこの豪華な物件を売りさばくことができるわけでもないため、私服を肥やしているというわけでもなさそうであるが絢爛豪華なその建物は少々憎たらしい。
俺たちは門番の元まで歩いていく、すると門番はハリボテで、兜の奥には【用事のある方はドアのベルを】の文字が書かれている、どうやら門番を雇えるほど優雅には暮らせていないらしい。
≪カリン≫
綺麗な金属音が鳴り響く、ドアのベルは魔法仕込みで建物を媒体に大きく大きく鳴り響く、そうするとドアの奥からはどたばたと足音が聞こえ、次第にその音が近づく。
≪がしゃ≫
「いらっしゃいませ、えっと、商人様でございますか、食料であれば今すぐ買いますが」
メイドだ、ブロンズの髪を後ろで大きな三つ編みにし、機動性に優れながら白と黒が映える優雅なメイド服を着た小柄の女性、目の奥は茶色で肌は白、人間の中では相当綺麗な分類の女性であろう、しかし痩せすぎなのが目についた
「はい、食料販売をしたいのですが、ここが飢饉と聞き、大規模な売り込みをしたいと考えています、領主に対面を」
そういうとメイドは驚いた表情を見せた後に俺たちを案内した、ドアの向こうには白くきれいな館内が広がっている
綺麗だ、赤いカーペットに多数の窓、何に使うかわからない大量の部屋に窓際の綺麗な花瓶と青い花、俺たちは案内されるがまま、館の二階を歩いていた、館内は非常に広い、これは迷子になりそうなほどであり同じような光景はもう数分続いていた。
さすがの広さにバーバリオも驚いている、広いだけではない、綺麗なのだ、壁紙にしてもカーペットにしても、素朴ながらに綺麗な金の模様は途切れることなく描かれその光景は圧巻である
「申し訳ございません、この館内広すぎて従者にも領主にも不評でございまして」
「いえいえ、ご立派なお屋敷で」
しばらく進み、先ほどまでドアが並んでいた廊下だが、突然窓もドアも10mほどない空間に突入した、10mほどの空間の間にはドアが一つ、おそらくここが領主の部屋であろう、ドアが豪華だ
≪チリン≫
「領主様、商人様が食料販売にいらっしゃいました」
「おお!それは良い、通したまえ、お茶も用意してくれ」
ドアを開ける、ドアの向こうにはやせ細った爺さんが一人、机についている、机に並ぶ紙の山がその激務を現しており、領主自体も目の下のクマは明らかに不健康極まりないものであった
領主は立ち上がると、先ほどの作業用の机とは別の背の低いガラステーブルを囲んだソファーに腰を掛けた
「さあ、座ってくれ、商談をしようじゃないか」
「はい、失礼します」
俺とバーバリオは席に着くと、表情を【営業スマイル】と呼ばれるにこやかでさわやかな健全な笑顔を取り繕った。
「まずは自己紹介だ、ワシはトーラス・パルプ、ここの領主だ」
「私はクロノ・メル、隣はブロウダ・バッカノンといいます、隠れながらに少し大きな商社を持っております」
名前も自己紹介も嘘を付く、まさか魔族軍の幹部と王子の名前を言うわけにもいかない、言ったら馬鹿だ
「ではクロノ殿、、、商談、しましょうか」