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モブヒーロー ~モブで視る英雄譚~  作者: 甲田ソーダ
第四章 ~モブの扱いがひどくなっています~
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モブは一人で歩いてく

昨日の一件で俺は朝ギルドに顔を出さないといろいろ面倒くさいことが起きることを学習した。それにしても俺が行かないだけであそこまで問いただされるとは思いもしなかった。


そんなに俺からジンの情報を聞きたいとは……、たかが男ってだけのことにどうしてここまで俺が被害を食らわなければいけないのか。これもすべてジンのせいだ。


今日は俺とリンはエルフの里に行くわけだが、それに何人かの冒険者達がついてくる。その中にはジンとミーシャ、そしてAランカー代表としてカタリヌもついてくることになっていた。ちなみにそれを聞いたのは昨日だった。カタリヌが昨日来た理由も本来そのことを伝えるためだったらしい。


そして今ギルドではカタリナが指揮を執ることになり、挨拶をしていた。


「よし! 皆集まっているな! それではこれからエルフの里まで行く。わかっているとは思うが失礼のないようにな。 それと今回はこの子をエルフの里まで連れて行く。護衛として傭兵を雇った。それじゃ行くぞ!」


そう言ってカタリヌは歩き出し、それに俺達もついて行った。そんな中俺はそのリンの護衛として雇われた傭兵と話をしていた。


「お前がついてくるとか聞いていないんだけど……? いつそんなことが決まったんだ?」

「昨日帰ッテイルトキニリン二雇ワレタンダ」


なるほどな。ホントに最近ヘイゲルに懐いているな。まさかと思うけど、リンはジンじゃなくてヘイゲルのことが好きなのか? となるとあのビアンカって子とライバルになるのか……。


「お前、死ねばいいのに」

「ナンダイキナリ!?」


お前ばっか子どもからモテて腹立つんだよ。こんな奴のどこがいいんだ?


「それよりさ、さっきから気になってたんだけどさ、あの人間に鱗がついているようなは誰?」


俺が言っているのはジンの横を歩いている人間のようで人間ではなさそうな女の子のことだ。ちなみに結構かわいい。


「ソウイエバ言ッテナカッタナ。アイツハ―――カレンというのだが、人間ト【リザードマン】ノハーフダ。」

「えっ? そんな奴っているの? 初めて聞いたんだけど……」


ヘイゲルみたいな奴でさえ珍しいのに、そんな奴がいると聞いたのは初めてだった。そもそも魔物は自然発生するのであり、ハーフも何もないはずである。


「普通ハイナイ。カレンハ貴様達ノ実験ニヨッテ生マレタ奴ダ」

「実験だと?」


その言葉にヘイゲルは大きく頷いた。


「アイツノ母親ガ人間デナ。ドウヤラ人間二魔物ノちからヲ入レヨウトシタ科学者ガイタラシイ。ソレデ母親ノ受精卵二コッソリ俺達【リザードマン】ノ細胞ヲ入レタラシクテナ……。ソレデ生マレタノガカレンダッタ」

「カレン……ね。なんともひどい話だな。でも俺にはそんな経験をして人間を恨んでもしょうがないようなカレンがジンに惚れているように見えるんだけど気のせいか?」

「気ノセイデハナイ。カレンハジンニハ心ヲ許シテイルソウデナ……」


は~、さすが主人公だ。それに見たところミーシャとも別に仲が悪いようには見えない。お互いに認め合っている、そんな感じだ。シルヴィ達もこんな風になればいいんじゃないですか。特にシルヴィとアイシア。


「へいげるさん、ちょっといいですか?」

「? アア、ナルホド。ワカッタ今行ク」


ヘイゲルはリンに呼ばれて何を納得したかはわからないが、リンの元へ向かった。


アイツ、ホントに犯罪に手を染めないよな……。リンを任せたぞ……いや、やっぱりアイツにリンは任せられないな。リンをヘイゲルのような性格にしないように俺がやはりしっかりするべきか……。俺最近ブレーキ役ばっかだな……。


「おい、新しいライバルが出現した。どうすればいい?」

「……」

「おい、無視をするな」


今度は面倒くさい奴に絡まれた。俺に聞く前に自分で行動できないのかこいつは……。


「はぁ……、まずさ、俺に話しかけるのではなくジンに話しかけろよ。それじゃいつまで経ってもジンはお前を見てくれないぞ」

「しかし、こういうときって何を話せば良いかわからないのだ……」


確かにこいつの会話は「ザ・普通」だしな。話したところでこいつはたぶん今回のクエストの話しかしなさそうだ。だが、それにしてもこいつは俺に頼りすぎだ。


「それなら、あの三人の中に入って会話に混ざってこい。これならお前でもできるだろ。あとは自分で考えて」

「最後だいぶ適当だった気がするのだが……」


何言ってんの? 最後どころか最初から適当に言ったんだけど……。


そんなことを思っている内にカタリヌは三人のところに入っていき、会話を楽しんでいた。普通に。


そんなこんなでエルフの里まで一人で歩いていた。皆自分たちのパーティの人達と話していたが俺にそんな奴らはいない。何人かのパーティの中には女性も入っていて、とても羨ましい。そんなことを考えながら俺は誰にも気付かれず、一番後ろを黙々と歩いていた。


なぜ、こんな俺がAランカーだとレギンは気付けたのだろうか? それが現在の一番の謎だった。


「えりくがいない!」


そんな声が聞こえた。


……リン、俺を見つけられないほどヘイゲルに夢中なのか……。

マジでヘイゲル死なないかな……。



ジンのヒロインを増やしました。

今のままではエリクの方がヒロインの数が多かったもので……

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