表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファウストプリンセス  作者: 蒼井 肇
12/47

第十一話 窮地に異世界からきてくれたうれしい戦士じゃない!?



ガシャン!



「な、なにー、何の音?」



 ニ階で寝ていたミレアは大きな音が一階から聞こえ、飛び起きた。



 プニロンも剣幕をかえていた。モンスターの勘だ。危機を察したのだ。



 一階で何かが起きているのは二人にはわかった。



 ミレアとプニロンは顔を見合わせた。



「一階からだわ、一体どうしたのかしら?」



 プニロンは危機を察知し、一階に続く階段をミレアより早く下りていった。



 すると、一階には黒装束の武装した男たちが数人いた。



 襲撃されていたのだ。窓は壊され、お客さま用のテーブルやマグカップも壊されていた。



 ここまでかと、いうくらい、荒されていた。一体、何者だ。



「止めるプニ、勝手に入ってきて、窓、壊すってどういうつもりプニ!」



 プニロンが剣幕を変えてくってかかった。モンスターといえど相手が強者なら殺されかねない。



「なんだ、このスライムみたいなのは、ここはモンスターも飼っているのか」



 黒装束の男はいう。剣を引き抜いていた。



 そのときだった。



 ミレアが恐る恐る、手にほうきを持って、下りてきた。



「キャー窓が。あなたたち、窓こわして、いったいどういうつもりなんですか?」



 ミレアが呆然と立ち尽くしてると、黒装束のリーダー格が口を開いた。



「私たちは、ペペロンチーノ国の、国家組織ワルイザーだ。お前たち、国に、一億の借金を抱えているではないか、代表のダングラスはどうした? いないのか?」



 どうやら、国のもので、借金取りらしい。国ということは反抗すれば連衡される。



 恐る恐る、ミレアはおびえながら勇気を出して言葉をつむいだ。



「先生はいません。代わりにあたしが代表です」



「お前が今は代表か。借金を払えないのであれば、ここを売って立ち退いてもらう」



 ワルイザーのリーダー格の話をきいて、言葉を失った。しばらくの間、沈黙が走った。



 だが、相手は待ってはくれなかった。



「おら、いうこときかねーなら、こうしてくれる、おまえら、店を壊せ!」



 黒装束の男たちが机を蹴ったりして、暴れ始めた。



「や、やめてください。乱暴はよしてください」



 ミレアは涙を困って流していた。自分の店がめちゃくちゃにされているのだ。



 いろんな思い出もある。



 忠実な下僕がそれを察していた。



「許せないプニ、電撃プニ!」



ヴィヴィヴィ!



「がぁあぁぁぁ」



 なんと、プニロンが、黒装束のひとりに、電撃で攻撃をしかけたのだ。



 黒装束の男は、電撃でその場に倒れふした。



 攻撃の視線が、プニロンに集まる。このままでは、殺されかねない。



 リーダー格の男がプニロンをにらみつけた。



「なんだ? このスライム、サンダースライム族か。気をつけろ電撃を使うぞ! 先に仕留めろ」



「プニロン!」



 ミレアがかばうように手にプニロンを持った。



 プニロンは、ミレアの制止もきかず、戦うつもりだった。



 あまりの無法ぶりに許せなかったのだ。



「ミレア、大丈夫プニ!」



「(あたしの精霊魔法で)」



「(ミレアは反撃しちゃ、駄目プニ、あいつら国の組織プニ。反抗したら反逆罪で捕まるプニ。それをいいことに、横暴してるプニよ)」



「こんなとき、先生がいてくれたら」



 ミレアは困り果て、涙していた。



「げへへ、国に逆らうとどうなるか、教えてやらないとな、そこのスライムよ」



「おらぁ」



 黒装束の男は、剣を引き抜き、プニロンにかざした。



 そのときだった。



ドスゥ!



 なぜか、斬りにかかった途端、その男は地面に倒れふしたではないか。



 いったいどうしたのだ。誰が?



視線が入り口の方へ集中した。



そこには、黒い服装で赤い髪をした剣士風の男が立っていた。



「何奴!」



「おいおい、寄って集って、国の組織が弱いものいじめか。店、壊してお前ら、悪いとも思ってないのか」



 赤い髪の男はいう。



「だ、だれ?」



「助かったプニ」



 ミレアとプニロンは塞いでいた目を開けて、起死回生のできごとに喜んだ。



「お前、やってることがわかってるんだろうな、俺たちに歯向かうということは反逆罪だぞ」



「聞こえねーな。俺は通りすがりの、剣士だ。どこの国にも属さねー。女子供、弱いものいじめをするのを見てると腹が立つんだ」



 そういうと、赤い髪の剣士は剣の段平を裏返し、タンかをきった。



「こいよ、まとめて相手してやる」



「いい度胸だ、全員で掛かれ!」



ドスゥ! 



「な、なに一瞬で、五人を」



なんと、瞬きする間に、ワルイザーの男を五人、地面に倒れふさせた。



 赤毛の男にとっては日常茶飯事のようなことで、モンスターでもなく簡単に倒せたのだ。



 剣士は自信に満ちていた。



「気をつけろ、こいつできるぞ」



 そして、赤毛の剣士は、重い口を開いた。



「早く、連れて帰ってやることだな、じゃなきゃ、こいつら死ぬぞ。一応、急所は外してやってる」



 ワルイザーのリーダー格は悔しそうな顔で舌打ちをした。



 倒れている男たちは苦しそうだ。人間なら見るに見かねるだろう。



「おのれぃ、赤毛、覚えておけ」



 リーダー格と、その仲間は、倒れている男たちを抱えて、足を引きずりながら、その場を去った。



 撃退に成功だ。




 ミレアが泣きやみ、嬉しそうな顔で、赤毛の剣士に歩み寄った。



「あ、あのすみません。助けてもらって」



「いや、いいさ、大したことじゃない。俺もワルイザーのやり方にはムシャクシャしてたんだ」



 赤毛の剣士はそういうと、こけていないイスに腰掛けた。



 そして、ミレアの方を向いていった。



「借金があるのか?」



 ミレアは、その言葉を聞いて、一瞬、顔を濁した。



「えへへ、大丈夫です。少しですから。それより、助けていただいたお礼が何かしたいです」



 ミレアはそういうが、赤毛の剣士はお見通しだった。



 目線をミレアの方に向け剣士は話し出した。



「お礼なんていい、隠すな、聞こえたぞ、借金、一億PRIもあるんじゃないのか」



「(聞こえてたんだ)あの、お名前は?」



 いいにくそうな顔で、ミレアは剣士にきいた。



 剣士はにっこり笑いながら答えた。



「そうだな、ファイ・マックールとでも名乗っておくか。流れ剣士だ。奴ら、借金の取立てで、またやってくるぞ、気をつけろ。ああいう奴は、再三、やってくる性質がある」



 ファイがそういうと、ミレアは注意深そうに、壊れた窓を眺めた。



 少し心配だったのだ。



 プニロンが、ファイの後ろにいて、背中に背負っている剣の装飾に気がついた。



 なにやら、すごい象りの紋章らしきものがあった。



「(あの剣の紋章どこかでみたプニ)」



 いぶかしげにプニロンが想ったときだった。



 ファイがイスから立ち上がり、入り口のドアの方へ歩いていった。



 立ち去ろうとしているのはミレアにもわかった。



 ミレアは助けてもらったお礼がしたかったのだ。ミレアも歩みをよせた。



「あ、あの、待ってください。昨日、仕事の報酬が入ったんです。ご飯でも一緒にどうですか、ファイさん」



 そのとき、いったそばから、ファイの腹の音がきこえた。



 ファイは少し、あららと苦笑いをした。



「えへ、お腹空いてるみたいですね。シチューの残りがあるんです。ファイさん、一緒に食べましょうよ。あたしたちも、朝ごはんまだなので」



「……。そうだな、それじゃ、言葉に甘えようか。借金を抱えているのにすまねーな」



 ファイはすまなさそうな顔でミレアにいった。



 ミレアは明るい笑顔で言葉をつむいだ。



「いえ、いいんです。助けて頂いたお礼もしたかったので」



「(あの紋章、怪しいプニ)」



 プニロンが想った矢先、ミレアは台所のほうに歩いていき、シチューを皿につぎだした。

















☆☆ 






おはようございます。

何回も見てくださっている読者さまには一番感謝です

ほんとにありがとうございます。

やっとでてきましたね、ファイ。どうなっていくのでしょう。

魔双戦記の方もよろしくお願いします。

そちらはファイが主人公で、出てます。

読んでみると恐らく戦い戦いなので、360度違うと思います、趣が。

読み物としてがんばっていくのでよければブックマークなどしていただけるとうれしいです。

また明日お会いしましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ